従来、SSB/CWの運用を遠隔操作するには無線機とPCをLANで繋ぎ専用ソフトウェアで制御する必要があったが、FT8の場合、PCのデスクトップ画面をリモートアクセスすることで運用が可能となることから、Googleの "Chrome Remote DeskTop" を用いて試してみた。

Googleアカウントは既に保持しているので、スマホ側でアプリをダウンロード&設定し5分足らずで準備完了。
アプリを起動すると普段は32インチのモニターで見ているFT8の画面(JTDX/JTAlert/JTLinker)がそのままスマホ画面に表示される。さすがにこのサイズでの操作は無理だが、ピンチアウトすることで難なく運用できることを確認した。
リモートアクセス時のスマホ画面(PCデスクトップがそのまま表示)

ピンチアウトした画面。このままDX局をダブルタップすれば"AutoTX"でコール開始。

リモートアクセス時のスマホ画面(PCデスクトップがそのまま表示)

ピンチアウトした画面。このままDX局をダブルタップすれば"AutoTX"でコール開始。

活用例としては、外出先でも狙っているDX Pedition局の入感時間帯を見計らってワッチ&コールするなど。但し無線機の”Wake Up”はできないので付け放しとなることや、アンテナを廻せないなどの課題は残る。あくまで簡易版のリモート運用と言ったところ。
動作確認に併せてリモート運用に係る無線局の変更申請(届)を行った。HAM雑誌では免許申請についての記述はなく「適合説明資料」(下図/一部抜粋)の作成にあたっては、ネット上の関連記事やTS990の「遠隔操作」運用ガイド等を参考にした。

動作確認に併せてリモート運用に係る無線局の変更申請(届)を行った。HAM雑誌では免許申請についての記述はなく「適合説明資料」(下図/一部抜粋)の作成にあたっては、ネット上の関連記事やTS990の「遠隔操作」運用ガイド等を参考にした。

総務省の電子申請Liteから「インターネットを利用したアマチュア無線設備の遠隔操作に関する変更届」と題して、適合説明資料を添付して申請。
その後「審査中」のステータスが2ヶ月以上続くため関東総通局にメールで問い合わせたところ、コロナ禍の影響で審査に時間を要しているとの返答。暫くして特に補正依頼もなく「審査終了」のステータスに変わっていた。
その後「審査中」のステータスが2ヶ月以上続くため関東総通局にメールで問い合わせたところ、コロナ禍の影響で審査に時間を要しているとの返答。暫くして特に補正依頼もなく「審査終了」のステータスに変わっていた。
免許状の交付を請求し届いたものを見ると備考欄への条件記載はなく、どうやら「申請(届)」→「審査終了」で免許手続きは完了となったようである。