2023年4月26日水曜日

245. DX運用日誌(141)

●T30UN(Western Kiribati)on 8 Bands
 Rebel DX GroupによるDXpedition。前回のT33Tと同様、各バンドとも標準周波数でのマルチスロット運用が多く、QRV当初はバンド中が埋め尽くされる状態。
伝搬的にはeasyな地域であり、各バンド・モードとも順調にQSOを重ね、Band NEWを6つ伸ばすことができた。

唯一50MHzを逃しており、また4/16以降QRVを確認できていないため、ペディション終了までの再入感に期待。


●ZD7CTO(Saint Helena Island)on 3 Bands
4/10の20時前に21.074MHz/FT8でQRVを確認。アンテナをロングパス方向に振ると-19dBで入感し3回目のコールでリターンを得た。その後、4/12に18MHz、4/24に14MHzでQSO。

セントヘレナ島は、これまでにZD7BG/FT/JC/MYとQSOしているがいずれもLoTW未対応。同局はLoTWに対応している旨をQRZ.comでも告知しており、3バンドとも直ぐにアップロードしてくれたおかげで、DXCC申請でのフィールドチェックが不要となった。


●VU7W(Lakshadweep Islands)on 7 Bands
 YL2GMによるDXpedition。ラクシャディープ諸島は4年前にVU7RIと14MHzでのQSOのみであり、今回はBand NEWを増やすチャンス。
前半は総じて信号が弱くデコードするにも苦労したが、中盤より少しづつQSOを伸ばし、ペディション終了まで5日を残して7~28MHzまでWkdできた。

以下、各バンドでの入感およびコール状況を日誌として纏めておく。
<4/16>
QRV初日。6時過ぎにTwitter情報で7.090MHzのQRVを確認。既に60局ほどのJA局がコールされているのが見えるがピックアップはEUや南米が多い。国内SSBの被りもありデコードできないシーケンスが目立ち始めそのままフェードアウト。 

その後PSKReporterをチェックしていると、7時過ぎにEU側で14MHzでのフラッグが数本立っていることを確認。14.090MHzをワッチするとCQシーケンスを-7dBで捉えコール開始。2回目のコールでリターンを得て初QSOとなった。

午後になって28.091MHzでQRVしている様子であるがこちらには入感はない。夕方の18:18に-23dBで入感。4回デコードするも フェードアウトして終了。

<4/17>
 5時半過ぎにPSKReprterで10.143MHzでのQRVを確認。ワッチすると-13dB/2Slotsで入感。直ぐにコールするもEUを交えての激しいパイルとなっており、リターンが得られないままリモート運用に切り替えて外出。
 6時過ぎに一旦、QRTした様子であったが、10分後に10.144MHzで再開。MSHVを用いているようであり、 何度かDFを変えてコールすること約30分、ようやくリターンを得られBand NEWを一つ伸ばせた。 

 午後の15時半頃から24.923MHzで断続的に入感。ピーク-15dB/2Slotsで入感するが総じて弱く、デコードできたタイミングでコールするもリターンは得られずに19時半頃にフェードアウト。
その後、CLUBLOGをチェックすると未交信の筈の12Mにフラグが立っている。Tx2で送信していたシーケンスもあり、 どこかのタイミングでリターンを得たのかも..と思っていたが、翌朝には補正されていた。

 <4/18>
 帰宅途中の車中からリモートでワッチ。18:38に21.077MHzでデコードできていたが一回限り。50MHzでT30UNがQRVしていないか交互にチェックしていると18:56に3スロット/-10dBで入感。まだ出始めの頃なのか、コールされているJA局は20局ほど。リモート画面の操作に手間取りながらも、19時頃からDF1812Hzでコール開始したことろで最寄り駅に到着。
歩きながらのスマホ操作は控えて、自宅に着いてPCをチェックすると既にQSOを終えており6回目のコールでリターンを得られていた。

 <4/19>
 本日も帰宅途中の電車内からワッチ。16時半頃に18MHzで入感。JAだけで60局ほどがコールされているのが見えるが、デコードできないシーケンスも多い。暫くワッチしているとコールされているJA局を108局デコード。信号は上昇しているもののピックアップされる可能性は低いため静観。
 信号が安定し始めた17:15頃からDF250Hz辺りで空きを見つけてコール開始。DFを変えながらコールしていると最寄り駅に到着。昨日同様、帰宅するとQSOが終了しており、コール開始から20分程でリターンが得られていた。

<4/20>
午後13時過ぎに SPOTで28MHz/CWのQRVを確認。ワッチするとQSBがあるもののピーク539程度で入感。
+2-5KHzのスプリットで コール。途中、419程度に落ちるが、コール開始後、20分ほどでコンディションが上昇したタイミングでリターンを得た。

 <4/21>
 早朝から11時頃まで断続して7MHz/FT8にQRVしている様子だが入感はない。時折りコールされているJA局はいるが、国内SSBの被りもあり全くデコードできない。10:45にPSKReprterで28.091MHzのフラッグを確認。ワッチすると-14dB/3Slotsで入感。3回目のコールでリターンを得た。

20時頃に50MHzでのQRVを確認。台湾、上海から沖縄にかけて入感している様子で暫くすると7エリアでもフラッグが立ったが、こちらでは入感はない。


<4/22>
19時頃に24.917MHzで入感。周期の長いQSBがあり、デコードできると3ピリオドほど入感しその後沈む。コール途中、False Decodeに何度も引っ掛かり、20時前には一旦「73」をデコードするも、SNRは-26dBでありFalseと判断。
暫くすると信号が安定し始め5分程コールしていると「01」のリターン。次のシーケンスで「RR73」を受領。24MHzは1週間追いかけてようやくWkdできた。

 <4/24>
 朝5:15にPSKReporterで7MHzでフラッグがEUで立っているのを確認。7.077MHzをワッチすると10局ほどのJAがコールされているのが見える。
DF1008Hzを中心に上下で広がっており、DF322Hzあたりで待ち構えていると-18dB/2Slotsで入感。 直ぐにコール開始し5分後にリターンを得た。

通勤時間までワッチしていると信号も安定してきたせいか、次第にパイルが大きくなり、JAだけで50局ほどがコールされている。このペディションで最初に入感した7MHzが最後まで残ったが、パイルアップが激しくなる前にWkdできたのは幸運であった。

●3V8SS(Tunisia)on 12M
<4/22>
16時に24.917MhzでVU7Wをワッチしていると、同局をコールするJA局を確認。アンテナを向けて標準周波数に合わせると-11dBで入感。 既にパイルアップとなっていたが、更にSPOTが上がりパイルアップに拍車がかかる..
D2DY、VU7Wをコールする局とも相まって、バンド中が混沌となっているが、信号はピーク-2dBと強力でデコードは途切れることはない。DFを変えながら断続的にコールするも2時間近く経ってフェードアウト。 

<4/23>
 昨日の状況を踏まえ、15時半頃から24.915MHzで待機。15:48に-22dBで入感したがデコードが続かない。16時頃からようやく安定して入感し始め、先にピックアップされたJA局のDFを参考にコールを開始し30分程でリターンを得た。
チュニジアは同局と18/28MHzでのQSOに続いて3バンド目となった。


2023年4月10日月曜日

244. DX運用日誌(140)

●V26EI(Antigua & Barbuda)on 5Bands
アイルランドDXグループ(EIDXG)によるDXpedition。WPX/SSBコンテストを挟んで4/2までQRV。

3/25の15時半頃に10.117MHz/CWでのQRVを確認。ピーク539程度で入感しており+3.4KHzのスプリットでコールし直ぐにリターンが得られBand NEW 1Upとなった。

3/26の17時前にDXSCAPEで7MHz/FT8でのQRVを確認。JA20局ほどがコールされているが、こちらでは見えないEU局にリターンを返している。30分ほど経ってようやくJAがピックアップされ始めたのを機にコールを開始し4局目でリターンを得た。

このほか同局とはBand NEW3つを含む5バン
ドでQSO。結果、アンティグア・バブーダは昨年11月末にV26Kと15MHz/CWでQSOしATNOを解消した後、4ヶ月程で7~28MHzまで揃えることができた。

●CE0YHF(Easter Island)on 12M
4/2の10時過ぎに24MHz/FT8でQRVを確認。/QRPを告知していたが-15dBで安定して入感しており、DFを変えながらコールし4回目で「+00」のリターンを得た。

イースター島は3年前の14MHzでのQSOに続いて2バンド目。これまで50MHzを含む各バンドで何度か入感&コールするもQSOには至っておらず、難易度が高い印象がある。

●FH4VVK(Mayotte)on 17M
4/2の朝6時半頃に18.127MHz/SSBでのQRVを確認。信号はQSBがあるもののピーク55程度で入感。
オンフレで運用しており大きなパイルにはなっていない様子。暫くしてエリア指定に変わるが、信号が落ち込んだタイミングで気づかずにコールしてしまう...

順番を待って一巡したのち改めて1エリア局がピックアップされた後でコールを再開。難なくコールバックが得られた。マヨットの18MHzはBand NEWであり、またSSBで初めてのQSOとなった。


●FH/F4IFF(Mayotte)on 20/17/15M
4/2~4/9までのソロ・DXペディション。期間中はPSKReporterをチェックして各バンドでのQRVを確認するも、当初はなかなか入感してこない..

4/6の13時半頃に14.092MHz/FT8でQRVを確認。20分程してCQシーケンスを-20dBでデコード。F/Hのマルチスロットのため信号は弱いが4コール目にリターンを得られた。「RR73」は未受領となったが、後ほどCLUBLOGで”In Log”を確認。

4/6の深夜3時頃に18MHzでリビアの5A1ALがSPOTされていたことから、翌4/7の同じ時間帯にPSKReporterをチェックしていると21.086MHzでのQRVを確認。ワッチすると-7dB/2Slotsで強力に入感。

深夜の時間帯のせいかJA局はコールされてておらず、EU、北米/南米をピックアップしている。コール開始5分程で急に見えなくなるが、その後CQで再開しその1分後にリターンを得た。

4/9の深夜0時過ぎにPSKReporterで18.108MHzのフラッグを確認。ワッチするも入感はなくそのまま待ち構えていると00:20にCQシーケンスを-9dBでデコード。直ぐにコールするもOH局をピックアップした後はCQingが5回続く。コール開始5分後にようやくリターンを得た。

その後、デコードレベル以下に沈み10分後にはコールする局も見えなくなった。

このほか24/28MHzでも何度か入感&コールしたが、総じてSNRは低くデコードできたシーケンスは限られておりQSOには至らなかった。

●ST2NH(Sudan)on 40M
4/7の5時頃から7.074MHz/FT8で入感。何度かコールするも暫くして見えなくなり、出勤時間のためQRT。午後にリモートで確認すると5時半頃から1時間ほど強力に入感しJAをさばいていた様子。

翌日、同じ時間帯からワッチしていると5:18に-20dBで入感。主にEUをピックアップしており、JAからも10局ほどがコールされている。
昨日同様、5時半前から信号が上昇し始めてコール開始10分ほどでリターンを得られた。


●RI1AND/8J1RL(Antarctica)on 10M
4/8の21時前に28.074MHz/FT8で8J1RLのQRVを確認。ワッチすると同局をコールされているJA局に交じってRI1ANDが-14dBで入感。先にこちらからコール開始するも12分程で見えなくなる。

反対のシーケンスにいる8J1RLをチェックすると30局ほどがコールされており、WideGraph上ではクリアに見えるもののデコードできないシーケンスが目立つ。

再びRI1ANDが入感し始めてコール再開。5回目のコールでリターンを得た。28MHzではこれがBand NEWとなった。

その後2
1:45に8J1RLが-16dBで入感。直ぐにコールしたところ2コール目で「-07」でリターン。このまま終了と思いきや「-07」を3回再送されて次の局に移ってしまう..

続く局にも何度もリポートを再送しており、なかなかQSOが完結しない様子。暫く「R-18」を送り続け4分後にようやく「RR73」を受領した。

●VK9WX(Willis Island)on 17M
4/8の22時過ぎに18.095MHz/FT8でのQRVを確認しワッチすると-4dB/3Slotsで強力に入感している。専らEUをピックアップしていたが、コール開始後5分ほどでようやくJA局にリターンがあり、次のピリオド(4スロット)でリターンを得た。


2023年4月2日日曜日

243. 3月のレビュー

<サマリー>
QSO数は118となり、前年同月(163QSO)の約7割、前月(106QSO)とほぼ同数。またDXペディション局とのQSOが全体の半数(60QSO)を占めた。
出来高は、Band NEWが28エンティティ、ATNOは1つ解消しMixedで295エンティティとなった。


<バンド/エリア別状況>
50MHzは南米と7局、オセアニアと33局QSOして最多となった。他は、バンド/エリアともに特に傾向は見られない


<エンティティ別状況>
一ヶ月間でQSOしたトータル75局(39エンティティ)のうちDXペディションは19局(25%)であった。Band(Mode) NEWとなった主なエンティティは以下のと
おり。

3月にスタートしたDXペディションのうち、オセアニアのナウル(C21TS)、ニウエ(E6AF/E6CI)、カリブ海のシント・マールテン島(PJ7AA)、アンティグア・バーブーダ(V26EI)そしてセーブル諸島(CY0S)で複数のBand NEWを伸ばすことができた。

月の後半はCY0Sに集中し、他のペディション局はその合間に入感を確認できたタイミングでコールする運用であったが、どの局も比較的時間をかけずにWkdできたと考える。

CY0SをWkdしたことでDXCC(ATNO)年間目標の295エンティティはクリアできた。300エンティティまで残り5つであるが、未Wkdのエンティティは常駐局、一時滞在局を聞いた(見た)ことがないため、今年中にどこまで近づけるかはDXペディション次第であろう。