2022年1月30日日曜日

187. DX運用日誌(117)

●D44PM (Cape Verde)on 20/15M
1/16(日)19時前に14MHz FT8で入感。SNRはピーク-6dB程度と良好であり、日曜夜の時間帯と相まって結構なパイルアップとなっていたが、運よく10コール目でリターンが得られた。カーポベルデ(共和国)は、D4ZとDX Contest(CW)でQSOしているがFT8では初めて。

1/22(土)の正午過ぎに21MHz FT8で入感。伝搬はロングパスで、
SNRも-20dB前後で芳しくない。近接QRMの影響もありFalse Decodeを何度か繰り返すが、ようやく「R-03」のリターンを得た。前回同様「73」受領した後、程なくしてQRT。ギリギリでのWkdであった。


●FW1JG(Wallis and Futuna Islands)on 20/15/40M
1/23(日)の18時過ぎに14MHz FT8で入感。直ぐにコールしたところ1局待ってリターンを得た。ウォリス・フツナ諸島は、2019年5月にPhone/CWでQSOして以来となる。

1/25(火)の正午前には21MHz FT8で入感。今回も早い段階でシグナルを捉えてコールできたためパイルアップが激しくならないうちにリターンが得られた。
1/28(金)の19時頃には7MHz FT8で再び入感。コール開始後、数分で「-03」のリターンを得るも「73」未受領に終わったが、後日、LoTWでCfmできた。

●3X2021(Guinea)on 20M  -ATNO-
1/23(日)17時過ぎに10.136MHzでJA局がコールされているのを確認するも、こちらでは入感せず。
1814時に18.095MHz F/HのSpotを確認しワッチ開始。しかしながらデコードできたのは2回のみであった。その後、19時前になって18.104MHz/FT4でQRVを確認。SNRは-07〜-10dBで安定して入感。伝搬はロングパスであり、JA局以外にこちらでは見えない多くのEU局にもリターンを返しており、激しいパイルアップとなっていることが伺える。
DFを何度か変えながらコールするも、先方はピックアップした局に何度も「R-**」を返すなどFT4の割にQSOが遅々として進まない。結局、1時間ほどコールしたがリターンは得られずにフェードアウト。

翌日からDXSCAPEとPSKReporterでこまめにQRVをチェックするもタイミングが合わず入感することはなかった。

1/29(土)17時半過ぎにSpotを確認。14.090MHz に合わせると 5スロット/ SNR-10dB前後で強力に入感している。30局ほどがコールされているのが見える中、2500Hz辺りでコール開始。途中、先にピックアップされた局のDFが空いていることを確認し-20HzほどQSY。それが奏効したのか4コール目でリターンが得られ無事「73」を受領。今年初のNEW Entity Wkdとなった。その後、次第にシングルスロットが目立つようになり、18時半前にはフェードアウトした。



2022年1月28日金曜日

186. FT8 オーディオ入力レベルの再設定

FT8用に導入したWindowsPCのOSをバージョンアップしたことで、設定画面などが一部変更になった。各種パラメータはそのまま移行されているが、念のためオーディオ入力レベルの再設定を行ったので纏めておく

<PC操作の差異>
Windows10ではタスクバー右下のアイコンからワンクリックでオーディオデバイスの選択画面(無線機へのデータ出力/モニタースピーカーへの音声出力)が現れたが、Windows11では以下のとおりオーディオデバイ
スを切り替えるまでのプロセスが煩雑になった。

PCから無線機へのデータ出力値、すなわちUSB Audio CODECの値を普段変えることはないが、モニタースピーカーの音量は JTAlertのSound Alertなど割と頻繁に調整している。FT8で先方をコールしている際、受信ピリオドの15秒間でオーディオデバイスを切り替えてスピーカーの音量を調節し元に戻す一連の作業が厳しくなった..

<パラメータの再設定>
FT8のオーディオ入力レベルは以下の3つのパラメータにより決定。設定した値は以下のとおり;
①USB Audio CODEC(PC) : 15/100
②Tx audio level(JTDX): -16.9dB
 ※可変範囲 : 0dB〜-45dB

③Audio Signal Input Level(TS990): 15/100
 ※メーカー初期値 : 50


調整方法はこれまで同様、TS990のオーディオスコープ機能を用いて送信時のAF波形が飽和しないレベルまで圧縮するよう3つのパラメータのバランスをとりながら実施。
この設定で30Wドライブ(14MHz)した場合、リニアアンプ(ICPW1)による送信出力は約500W。リニアを介さない場合の最大出力は160W(電力計の値)となり、AF波形が飽和状況の時よりも80%程度に抑制される。なお、バンド毎の送信出力の調整はTS990の<PWR>ボリュームで行い、JTDXの<Pwr>インジケータは操作(AFレベルの調整)しない。


2022年1月19日水曜日

185. ハイパワー変更(追加)申請②

<12/18>
電波障害調査依頼書/回答書の様式は前回作成したものを流用。調査対象は半径30メートル内の9軒と少し離れた知人宅の1軒として、土曜日の午後に一軒づつ訪問一部不在等もあり、結果として自宅の前後左右を含む8軒に調査協力を依頼することになり、総通局からの指示文書にある調査対象数5〜6軒(住宅密集地では8軒)の条件はクリアした。

訪問の際、試験電波発射日時(翌日から3日間)を案内し、その時間帯でTV画面が乱れたりオーディオ機器などに雑音が入らないかをご確認いただくよう依頼。前回も協力をお願いしたお宅が殆どであるため、趣旨については難なくご理解いただき、改めて今回の調査に限らず何か気になることがあればご連絡いただ
くようお伝えした。
回答書は週末(12/25)迄に7軒から自宅ポストに投函いただき、残り1軒については直接回収に伺い、いずれも調査結果は「問題なし」との回答を得た。

<12/26>
変更検査は、前回と同じ点検事業者に依頼。メールにて以下の事前提出資料の連絡を受け、必要書類(いずれも原本の写し)をpdfファイルにして返信。検査日は年明け1/8(土)で調整。
 1. アマチュア局変更検査申込書(押印)
 2. 委任状(押印) ※検査日当日に原本を提出
 3. 総通局からの変更検査について等の指示文書
 4. 無線局指定変更・変更許可通知書
 5. 無線従事者免許証
 6. 無線局免許状
 7. 無線局変更等申請書
 8. 無線局事項書および工事設計書 ※電子申請システム画面ハードコピー
 9. 送信機系統図 
10. 防護指針証明書および補足資料(6ページ)
11. 無線局の設置状況を示す図面(4ページ)
12. 放送の受信状況
13. 電波障害調査依頼書・回答書(10ページ)
14. 送信機試験成績書

<1/8>
一昨日(1/6)4年ぶりに大雪警報が発表され当地でも10cmほど積雪。アンテナに積もった雪は翌日の午後には溶けたものの路面は未だ一部で凍結しており、点検事業者は県外から車でお越しいただくため到着の遅れを心配したが、予定どおり9時過ぎに来宅。※写真は1/7朝の光景

先ずは無線室内に測定機材をセッティングした後、一旦、外に出てアンテナの設置状況をチェックし写真撮影。その後、部屋に戻って以下の書類の原本確認を受けた。
・無線従事者免許証
・無線局免許状
・無線局変更許可書
・電波障害調査依頼書/回答書

続いて電気的特性の点検として、用意した同軸ケーブル(3メートル)でコモンモードフィルターのアンテナ側からアッテネーターに接続。スペクトラムアナライザに繋いで、変更申請を行った5バンド(周波数:3,537.5MHz 3,798MHz 10,125MHz 18,118MHz 24,940MHz)の送信電力をCWモードで測定。なお、リニアアンプ(ICPW1)は新スプリアス規格適合設備
のためスプリアス測定は省略。

その後、アンテナに繋ぎ「実通試験」として18MHz/FT8で北米局と交信。これまでFT8ではアンテナ耐入力(連続)と万一のインターフェア発生を考慮し、ハイパワー免許を受けたバンドでも最大600W程度に留めてきたが、今回は試験のため1kWで送信。難なく交信できたが、SNR値は
、受信-5dBに対して先方からは+13dBのリポートを受領。この差異が送信出力に因るものかどうかは不明。

引き続き18MHz FT8でテスト送信しながら室内のTV(1ch〜10ch切り替え)およびPCモニターに電波障害が出ていないことを確認。実通試験、電波障害確認試験とも前回同様、任意の1バンドのみであった。

変更検査は以上で終了。手際良く検査を行っていただき、機材撤収後もあれこれと雑談していたが、10時過ぎにはお帰りになった。

<1/11>
検査当日中に点検事業者から電子申請により「工事完了届」および「無線設備等の点検実施報告書」を提出した旨の連絡を受け、以下の書面を関東総通局に提出。電波障害調査回答書は自筆署名の原本であるため、今回も出勤日に合わせて九段下まで出向き陸上第三課のご担当に手渡した。その場でざっと資料に目を通していただき、週末には免許状を送付できるであろうとのコメント。
・ 電波障害調査依頼書(雛形)
・ 電波障害調査回答書(8通)
・ 電波障害調査対象住宅との位置関係図
・防災行政無線(スピーカー)電波障害調査報告書
・返信用封筒(角形2号/120円切手貼付)

<1/16>
点検事業者から手数料納付通知のメールに基づき納付した旨の連絡があり、3日後「無線局検査結果通知書」と「無線局免許状」が来着。



今回、無線設備の変更がなく周波数追加のみのハイパワー変更申請ということもあり、書類作成から変更検査まで殆ど形式的な対応に終始した。所要日数も
申請開始から年末年始を挟んで約2ヶ月余りで免許状が交付されたことになる。


2022年1月1日土曜日

184. 2021年振り返り

2021年は4月末にアンテナをリニューアルし3.5MHzから50MHzまで9バンドでQRVできる環境を整えたこともあり、FT8でのDXを中心にアクティビティを維持することができた。

<QSO数>
年間のQSO数は1,729となり、2020年(1,716QSOs)とほぼ同数。国内・海外ともコンテスト参加は控えたことでQSO数は伸びなかった一方、3.5MHzとWARCバンドのQRV開始によりQSO数が増加した。モード別ではFT8(FT4)が97%となり、月別では5-7月の3ヶ月間において、WARCバンドでのBand NEWを追いかけ始めたことと50MHzでのマルチホップEsによるDXにより870QSOsとなり、年間の半数を占めた。


<DXCC>
Mixedで通算276Wkd/269Cfm(LoTWベース)となり、2021年の目標としていた270Wkdはクリアできた。DXCC Challengeは5月初旬に1,000Wkdを達した後、年末までに1.326Wkdまで積み上げた。年間のDXCCはMixedで219エンティティをWkd。同じDX局との同一バンド/モードでの重複は避けたが、一昨年に続いて200エンティティを超過した。
バンド別、エリア別のQSO状況は以下のとおり。昨年同様、50MHzでのQSOが最多となったが、これは50MHzでは近隣アジアを除き入感した未交信のDX局は可能な限りコールし、HFでは比較的珍しいエンティティとBand NEW以外は積極的にコールしなかったことに因る。エリア別に見るとヨーロッパが3割強を占めた。
エンティティ別でQSO最多となったのは、アメリカ次いでオーストラリア、イタリア。いずれも50MHzでのQSO数が多いことが要因。


<ATNO>
2021年にWkdできたATNOは17エンティティ。そのうちDX Peditionを含む期間限定でのQRVによるQSOは8局であった。常駐局では2020年に逃していた3V8SS(Tunisia)、EP3AA(Ethiopia)をWkdできたほか、SV2RSG/A(Mount Athos)と7月にCWでQSOできたのは感慨深い。



コンディションは総じて一昨年よりも良好であったと考える。特に9月頃からのハイバンドは連日盛況であり、また複数のDX Pedition局のおかげでオールバンドでDXingを楽しめた。
今年は更にSSNが上昇することから50MHzのF2層伝搬によるDX入感に期待。DXCCはDX Pedition次第ではあるが、Mixedで285Wkdを目指したい。