2018年7月1日日曜日

9. タワー建柱・アンテナ工事

基礎工事から10日。6月29日にタワー建柱とアンテナの設置工事を実施。晴天に恵まれたが、強風注意報が発令されており、何となく落ち着かない中で、9時過ぎから4名で作業を開始。なお、この日、関東地方では、記録的に早い梅雨明けとなった。
先ず、最後に残っていた最上部のセクション(1T)を組み立て、各セクションにエレベータキットのレールを取り付けた。



その後、鋼鉄製の「坊主」をタワーにくくり付け、滑車で一段づつ引き上げ、ジョイント部分をボルトで締める作業を繰り返し行った。

 

 

最後のセクションの積み上げ;

 

アンテナの組み立ては、現場での作業効率化のため事前にエレメントが組み立てられテナコートが塗られた状態で搬入。ブームへの取り付けは、脚立にアンテナブームの中心を縛り付けて各エレメントの水平を目視確認しながら進めていった。作業場所は、CL6DXは自宅前の車庫での作業となったが、318-40は、道路を挟んだ向かいの空き地を利用した。

 

 

各アンテナのタワーへの取り付けは、一旦、道路から車庫の屋根の上でアンテナを受け取り、タワー上の作業者に手渡す段取り。なお、318-40の輻射エレメントだけは、長さが11mを超えるため、タワーにアンテナ本体を取り付けた後とした。

 

CL6DXのバラン直後に12個フェライトコアを挟んで、自己融着テープを巻いて処理。フェライトコアの内径が同軸(10D-2V)の直径13mmと同じであるため、ケーブルがカーブする部分には取り付けられず4個と8個に分けた。

318-40は、バラン直後に50cmの同軸ケーブルを介してコモンモードフィルタ(CMF-2000)をブーム下部に巻いて取付けた。フィルタ本体は、両端のコネクタ部分に留まらず、全てに自己融着テープを巻いて雨と紫外線から保護することとした。

 

 

下段のアンテナ(318-40)をエレベータキットで降下させて屋根から50cm位の位置が最下段と決め、ウインチのところでマーキング。この状態から下方にあるタワーセクションのジョイント部分にアンテナアーム(AM26B)を取り付け(右側を50cmほど長くして)、その先端にGP-5を取り付けた。



同軸ケーブルの引き込みは、束ねたケーブルを垂直方向に垂らし一旦アンテナアームで受けた後、少したるませてタワーから家屋の北東の角にヒンジを打って、ステンレス製の補助ワイヤーを張り、それに同軸ケーブルを沿わせてシャックまで延ばした。ケーブルの長さはタワー最上部のCL6DX(17.5mH)から無線機まで33m(部屋の中で4m)となった。



シャック外側のベランダに内径50mmのエアコンダクトを開けて、ここから同軸ケーブル3本とローテータケーブルを引き込んだ。2枚目の写真の下は、既存のベランダアンテナ2本とBSアンテナそれぞれのケーブル引き込み口。





アンテナアナライザーで同調点を確認し、7MHzと14MHzがバンド幅を超えて下がり過ぎていたので、繰り返し調整。同調点を上げるには、輻射エレメントを短くする必要があるため、一旦、エレメントをブームから緩め垂直に立て、タワーを登り降りして左右のエレメントを調整し、また水平に戻してから計測する作業の繰り返しとなった。

こうして完成したタワーの全景。2枚目はアンテナを最下部まで下ろした状態。

 

 

3月に着手したルーフタワー計画から約4ヶ月でようやく完成。基礎工事を含め全ての工事を終えて思うことは、自らが緻密に計画を練って試行錯誤を繰り返しても、実際の工事は、現場裁量で知識と経験が豊かな専門業者の判断に委ねることが確実。この会社にタワー建設の引き合いが絶えない理由はそこにあると考える。



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