2024年3月28日木曜日

284. 50MHz DXing 2024(1)

サイクル25のピークを迎える2024年の春シーズンではあるが、2月から3月にかけて南米オープンは殆どなく、期待していたアフリカやロングパスによるカリブの入感もない。

一方、オセアニアは毎日のように入感しており、未交信のVK,ZL局を見つけてはコールする運用は続けていたが、3/16にDXペディション局のT32EU(Eastern Kiribati)とQSOした頃から、ようやく南米などの遠方局(常連局ではあるが)も入感し始め、3月の後半になってハワイ、モーリシャスそして南米(チリ)の新しい局とQSOすることができている。



<3/27>カリブオープン
ロングパスによるカリブ入感は、その経路上にあるYB,VK6のオープンが予兆と考えられるが、この数日間、夜半の時間帯において頻繁に入感するようになり、昨秋のカリブオープンを彷彿させる。

21時半前にCO8LYをコールされる1エリア局が複数現れて、ネット情報から先方のDFが判明。Wide Graphを眺めていると光点ははっきりと見えており、21:30に-14dBで初入感。
SNRは安定しており1~6エリア局にリターンを返しているが、何故か殆どの局に対して(レポートの高低によらず)「73」を返さずに、2~4回同じリポートを再送した後で他局に移る運用となっている。

低めのDFでコールを開始し、途中、送信側での被りを判る範囲でチェックしながら何度かQSYしてコールを続けていると21:52に「R-24」でリターンを得た。しかしながら、やはり「73」は受領できず、4回目のリポートの後で他局に移ってしまう..

その後、遡って「73」を返すシーケンスが見えたので「RR73」を送り続けるも応答はなく、22時過ぎに突然見えなくなり終了。

同局の
QRZ.comを見るとメールによる確認に応じる旨の記載があるため、スクリーンショットを添付して問い合わせると直ぐに返信が来着。「QSOを確認したので先ほどLoTWにUpしておいた。ところで・・・」といった内容。

Pirateではないことが判りLoTWでもConfirmできたので、普通はこれで気分よく乾杯-なのだが、単独且つ唐突な入感とQRT、違和感のあるオペレーションとメール内容のため、すっきりはしない。
※無線とは関係のないドネーションを求める内容が、これまでも噂されている運用地の疑惑が生じる一因となっているのかも知れない

今回の入感も現地からの運用であることを裏付ける確たる証拠はないが、少なくとも、この後ドミニカ共和国のHI3I(同局からは530km西)やHI8T/3 が入感していることから、カリブとの伝搬があったことは確かではある。


カリブ局が入感した時間帯で九州・沖縄ではアフリカ方面もオープンしていたようであり、PSKReporterをチェックするとHFでアクティブな7Q6M(Malawi)や5H3PV(Tanzania)が入感していた様子。
このほか、VP6MWやCB0ZIXのQRVもあり、暫くは、午前中から深夜まで目が離せない状況が続きそうである。

2024年3月20日水曜日

283. 5 Band DXCC Award 申請

LoTWにより3.5MHzで100エンティティを超過したのを機に5 Band DXCC Award(+4 Bands)を申請することにした。以下、プロセスを纏めておく。
なお、同アワードおよびDXCC Challenge Award は、Certtificate(証書)とは異なり、資格要件が揃ったらPlaque(楯)を発注し、そのPlaqueに5 バンド以外の追加バンド(160M~2M)の Endosement Medallion(メダル)を貼付していく趣向。


ARRLのホームページで5 Band DXCCの申請方法を確認するとLoTWを用いた具体的なプロセスが記載されている。
手続きの流れとしては、LoTWでの申請後に注文書(DXCC Item Order Form)に必要事項を記入してメール等で申し込むと理解していたが、特にその記載がなく、
LoTW申請時の最終画面(DXCC Application -- part.4)のコメント欄に注文内容を具体的に記載すれば、それで済むようにも読める。
但し不明な部分もあるので今回はとりあえず従来どおりの方法で申し込むことにした。ちなみに、5 Band DXCC Awardの申請の前提条件として、それぞれのバンド(80M~10M)で DXCC certificate を取得する必要はないことは確認。少しは出費を抑えられるようである。


LoTWのDXCC AwardからApplicationを選択。



DXCC Application -- part.3では バンド/モード毎のDXCC certificate は申請しないのでAward Aciton欄 のラジオボタンはクリックせずに”continue”を押下。



DXCC Application -- part.4のコメント
欄に”5 Band DXCCを申請する”旨を記載し、下段のクレジットカード情報等を記入して”submit”を押下。これでLoTWでの申請は完了。
なお、ここに表示されている費用には5 Band DXCC 分は当然含まれず、別途送付する Plaqueの注文書に基づき請求される立て付け。


ARRLのホームページにある注文書の様式(pdfファイル)をダウンロード。必要事項を記入してメール/FAXまたは郵送でARRLに送る段取り。



注文書に申し込みを行うアイテムのチェックを入れて(合計$155)下段に氏名、住所、クレジットカード番号を記載するが、これをそのままメールor郵送するのは、さすがにセキュリティ面で不安が残る。

先に申請したLoTW Applicationにもわざわざ”5 Band DXCCをリクエストします”と記載しており、料金請求に必要なクレジットカード情報等はデータ入力しているため、試しにこのLoTW Application Numberから参照(紐づけ)するようメール本文に書いて依頼してみることにした。

また、Plaqueに貼付されるコールサインプレートやメダルの位置が結構ズレているという話を聞いていたので、念のために接着せずに送っていただくよう(Send plates without gluing them to the plaque)付記して
おいた。
両者とも結果はどうなるか判らないが、先方のリアクションを待つことにする。

DXCCアワード関連のタリフを見比べていると、バンド毎のCertificate $12に対して、Plaqueは送料込みで$95と高額(約8倍)であり、メダルの追加にも費用($15 each)がかさむ。全てのアワードを CertificateとSticker(紙ベース)にすれば安く済むところだが、上手いビジネスモデルに仕立て絶妙な?タリフ設定をしていると改めて関心した。


2024年3月17日日曜日

282. DX運用日誌(152)

●J38R(Grenada)on 7Bands
ベルギーのチーム6名によるDXペディション。グレナダは、常駐局のJ35Xと4バンドでQSOしているが、3.5/10/18/24MHzを残しており、今回幾つかは埋めておきたいところ。

3/6がQRV初日のようであったがワッチできず、翌日(3/7)の朝5時半頃にLivestreamで21MHz/FT8でのQRVを確認。-17dBで入感するもデコードは散発的であり、コールされているJA局は見えない。その後、デコードできたタイミングでコールしていると6時半過ぎにリターンが得られ、これが最初のQSOとなった。

この日以降、LivestreamでQRV状況を確認しワッチ&コールするルーティンで3/16までに7~28MHzの7バンドでQSOし、結果Band Newを3つ伸ばすことができた。

今回、ローバンドは先方がQRVする時間帯と伝搬のタイミングが合わず苦戦し、7/10MHzは終盤まで残すことに。また3.5MHzはこちらでは一度も入感することはなかった。

一方、ハイバンドでは、弱いながらも何度もJA指定をしてくれたおかげで、CW/SSBのWkdに繋がった。最後のQSOは、3/16夕方まで残した7MHz/FT8であった。

ペディション終了前であるが、9万を超えるQSOの統計を見ると圧倒的にEUが多く、カリブが庭先である北米も以外に少ないことが判る。
アジア、そして特にオセアニアの構成比が低いのは、やはり伝搬的に厳しいことが要因であろう。今回、苦戦したとは言え15QSOは望外の結果であった。

●EL2BG(Liberia)on 30M
<3/5>
朝6時台に10MHz/FT8でスポットされているのを確認し、翌朝、同じ時間帯にワッチしていると-17dB程度で入感。1時間ほどコールするもリターンは得られずに終了。
<3/6>
早朝にリモート運用(ベアフット)の準備をして出勤。予想どおり朝6時半頃に入感を確認しコール開始。近接からのQRMが激しいものの何とかリターンを得られたが、数日経ってもLoTWに反映されない..「RR73」シーケンスのSNRは-25dBのためFalse Decodeであったのかもしれず、次回のチャンスを待つことに。

<3/14>
PSKReporterで16時過ぎに10MHz/FT8でJA局のフラッグが立っているのを確認。ワッチすると-16dBで入感。直ぐにコール開始し1局待ってリターンがあり「RR73」も無事に受領。翌日にはLoTWに反映され、3バンド目となる10MHzをようやくWkdできた。


●VP9NM(Bermuda)on 10M
3/16の早朝より、アンテナをカリブ方面に向けて28MHz/FT8を流していたところ、8:24にJTAlertが発呼し-16dBで入感。直ぐにコールするもQRMによりデコードできないシーケンスが続く。送信側で被りのないようDFを変えながらコールし、5分後にリターンを得た。
バミューダとの1st QSO(ATNO)は、2019年11月の14MHz/FT8での同局とのQSOであった。当時の様子はブログにも残しているが、今回同様、突然の入感であったことからよく覚えている。


●T32EU(Eastern Kiribati)on 6M
ドイツチームによるDXペディション。3/13からのQRVで、HFでは既に4バンドでQSOしているが、キリバスは3.5-28MHzまでCfmできているので、積極的には追いかけていない。

3/16の18時半頃に50MHz/FT8でのQRVを確認。DF:60Hzで運用しており、標準周波数から-1,000Hzシフトしアンテナを向けると2ライン/-17dBで入感。
+1,100Hz辺りでDFの空きを見つけコールするも1~4エリアに広範にリターンを返しており、パイルアップは激しいものと推察する。

コール開始から20分程すると次第に1エリア局のピックアップが増え始める。伝搬が東に移ってきたのかも知れないが、数分後にリターンが得られ貴重な50MHzでの1Upとなった。

QSO後、4分ほどして急に見えなくなったため、ぎりぎり間に合ったようである。クラスター情報を見ると16時半頃からQRVしていたようであるが、こちらで入感していたかどうかは不明。



2024年3月2日土曜日

281. 1/2月のレビュー

<サマリー>
QSO数は249(1月:85 / 2月:164)となり、前年同期(287QSO)からは微減。昨年から引き続きDXペディション局を追いかける運用が中心となり、全体の半数近く(115QSO)がDXペディション局とのQSOであった。
出来高は、ATNOを3つ解消しMixedで306エンティティまで伸張。Band NEWは53スロット積み上げることができた。


<エリア/バンド別状況>
模の大きいDXペディション(TX5S,8R7X,CB0ZA,H40WA等)の地域が分散していたことから、エリア別では大差はなかった。
●3.5MHz
QSO数は11局に留まったが、朝と夕方のグレイラインの時間帯を狙ってBand NEWを9つ伸ばすことができた。
●28MHz
ハイバンドでのコンディションが優れていたこと、それに伴いQRP運用(0.5W)を何度か行ったことによりQSO数が伸び全体の1/4を占めた。
●50MHz
年初、9V1YCの期間限定運用を捉えて1エンティティ伸ばした。一方、CB0ZAの初日JAオープン(2/13)はワッチできず、翌日以降注視するもこちらに入感することはなかった。


<エンティティ別状況>
ATNOおよびBand NEWに係る主なエンティティは以下のとおり。


<DXCC Challenge>
昨年10月にWkdベースで2,000を超過しており、現時点で2,109まで積み上がっているが、LoTW(Cfmベース)では2月末になって、ようやく2,000スロットに達した。

これまでATNOや50MHzの(貴重な)エンティティを除き、それほど積極的にQSLを請求していなかったことから、Wkd/Cfm の差分がなかなか縮まらない状況にある。

DXingに本格復帰した2019年からの推移を見ると、WARCバンドと3.5MHzの運用を開始した2021年に大きく伸張(600→1,200に倍増)している。

バンド別/エリア別のスロット数と構成比は次のとおり。14MHzの構成比が約15%でトップとなったが3.5/50MHzを除くとほぼ一定の割合となっている。

合計2,005スロットのうち”Unique Callsign”は1,163。1局で7スロット以上稼がせてくれた局は計25局あった。DXペディションを除き1エンティティ1局の常駐局(TZ4AM,TR8CA等)はやはり貴重な存在である。