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2026年5月10日日曜日

326. ローバンド用アンテナチューナーの導入

1.9MHz帯(160m)の運用を始めるにあたり、アンテナチューナー(MFJ-989D)を改めて導入したので纏めておく。
MFJ-989D

■経緯


昨年末、80m用 Inv-Vee の高SWR(2.0前後)対策としてMFJ-986 を導入したが、奥行き45cmという大きな筐体は現行のラックからはみ出し、使用頻度の少ない常設機材として置いておくのがためらわれたので一旦手放して
いる。

4月に160m用の短縮型 Inv‑Vee を新設するにあたり、低地上高による低インピーダンス化が予想されたため、より広い整合範囲を備えかつ筐体の奥行が短い同機種を探していたところ、状態の良い中古品を入手できた。

■特長

既に無線機材の製造を終了しているMFJ社がネット上で公開している 986 と 989D のマニュアルをAIを用いて比較検証。その結果、ローバンド運用における 989D の特長としては以下の点が挙げられる。

① 広範なインピーダンス整合範囲

両者のインピーダンス整合範囲(公称値 / 抵抗成分R)は次のとおり。

・MFJ‑986 :35〜500Ω(1,500W PEP時)
・MFJ‑989D:6.5〜3,200Ω(1,500W 定格時)

160m短縮型 Inv-Vee のSWR、インピーダンスを改めて測定した結果は下表のとおり。

この実測値は、以前使用していた986の整合範囲にも収まっているものの、160m帯の短縮アンテナは、抵抗成分とリアクタンス成分が同時に現れる負荷になりやすく
、より広い整合範囲を持つ 989D の方がマージンが大きい。

② 回路構成と整合能力の差異

989Dは、大型エアバリコン(12cm×9cm)二基と高Qローラーインダクタ(10cm×5.5cm)を組み合わせた、オーソドックスなTネットワーク構成を採用している。

一方、986は一つのノブで操作可能な「差動コンデンサ(Differential Capacitor)」を用いる独自のディファレンシャル・T回路であり、調整の容易さが特長だが、構造上、両方の容量を同時に最大化することができない。そのため、160mの低インピーダンス負荷に対しては、追い込みの幅に限界が生じる。

対して989Dは、二基のバリコンが独立しているため調整には慣れを要するが、各々の容量を最大限に活用して、今回のような負荷に対しても、最適なマッチングポイントを追い込める自由度がある。

160m/80mのようなローバンドでは、整合のために大きな容量(C)と損失の少ないインダクタンス(L)が求められるが、989D の重厚なパーツ構成はこの帯域で真価を発揮する。特に80mでハイパワー運用する場合、この物理的な「大きさ
」がそのまま耐圧性能と運用上の安心感に直結する。

MFJ-989D

③ 高耐圧・高信頼性のバラン内蔵


989D は 1:1 電流バランを内蔵しており、今後、ロングワイヤ系や不平衡アンテナを使う際にも外付けバランを追加せずに運用できる。


④運用性と設置性


・内蔵ダミーロード

989D は300W の非誘導ダミーロードを内蔵しているため、送信機のプリチューンや出力確認が単体で行える。


・ピーク/平均パワーメーター

989D のメーターはピーク電力(PEP)と平均電力を切り替えて測定できる。なお、メーター駆動には外部電源(12V)が必須である。一方、986 は外部電源なしでもメーターが動作するため、この点は989D のデメリットと言える。

・適正な筐体サイズ

989D の筐体は奥行きが35cmであり、986 よりも10cm短い。縦/横幅は986よりも4.5cm大きくなったが、ガラスキャビネットの上に設置しているFRG-7の上に乗せたところバランス良く収まった。
MFJ989D、FRG-7

■マッチング状況・総評


各バンドにおける整合時(VSWR:1.1)のダイヤルポジションは以下のとおり。

160mの短縮型 Inv-Vee はインダクタンスが「37」(カウンター値)と少ない値で整合しており、アンテナ側が1.840MHz付近で良好に動作していることを示している。

実運用ではチューナー側で軽く補正するだけで整合が取れており、回路内の損失も最小限に抑えられていると考える。

80mの Inv-Vee においても妥当なインダクタンス値「71」で整合しており、バリコン側にも十分な操作上の余力を残している。

実際の調整では、ローラーインダクタのハンドルを回してゲージをマニュアルに記載されているプリセット値に持っていったところ、その周辺でストンとSWRが落ちて、あとは二基のバリコンを微調整するだけで完了した。いわゆる「追い込み」操作は不要であり、極めて素直な挙動であった。

以上により、MFJ-989D がどちらのアンテナに対しても無理なく動作しており、広い整合範囲と低損失なTマッチの特性が実測値からも裏付けられた。

また、整合時の各ダイヤルポジションは、今回の実測インピーダンスから想定される調整位置と一致しており、測定値とチューナーの動作が矛盾なく対応していることを確認できた。

2025年8月23日土曜日

309. FRG-7購入





ネットオークションで比較的程度が良さそうなFRG-7を見つけ購入。今更、BCLでもないのだが、思い出深い受信機であり思わず触手を伸ばしてしまった。

最初にFRG-7を購入した時期は忘れたが、昔の写真から推察すると中学1年生の頃のようである。当時、父親の車で京都市内にある「京洛無線」に買いに行ったことは覚えている。販売価格は定価(59,000円)であった。
FRG-7









BCLを始めたきっかけは、小学5年生の頃に父親が持っていたスカイセンサー5800で短波放送を聴いたことであり、当時、新発売されたクーガ2200で海外の放送局に受信レポートを送ってベリカードやノベルティ(ステッカーやペナントなど)を集めることに熱中した。
中学生になる頃には既にアマチュア無線を始めることを意識していたのか、更に無線の世界を広げるためにFRG-7を購入したのではないかと思う。

その後、電話級の資格を取得し開局した後はBCL熱も冷め、高校生の頃にCQ誌別冊の「ハム交換室」で同機を2万円で売却してしまった。理由は忘れたが何か無線機材、アンテナ類の購入の足しにするつもりでいたのであろう・・

今回、ほぼ半世紀ぶりに手にしたFRG-7は思ったよりも小さいとの印象。筐体を外して中の基板等を確認すると、特に劣化した部品や改造/修理等の跡はなく、外観も経年劣化は否めないが、気になるほどの錆や傷もない。
パネル面のダイヤル、ボリューム類を全て外し全体を金属パーツクリーナーで清掃するとかなり綺麗になった。
FRG-7
FRG-7
早速、3.5MHzのInv-Veeを繋いで、AFN(810KHz)に合わせ同調を取るとSメーターで+10dBで入感。次に40MのSSBをワッチしてTS990/RDPの環境と聞き比べると、当然ながら感度の差はあるにせよ全く聞こえない局は僅かであった。
その後、30M~15MのFT8標準周波数に合わせると、いずれも強力に入感しており周波数のズレもない(直読できる5KHz以内)ことを確認。

PCに接続したSDRレシーバーと比べると音質は柔らかい気がする。また普段、BGM代わり
に流しているAFNなどもPOWERスイッチ一つで入/切できるのも(マウス操作が要らないので)意外と便利である。


中・短波放送を聴ける無線機(ゼネカバ機)は2台あるが、これまでに受信したことはなく、無線機類をこれ以上増やすつもりもなかったが、一台くらいは無骨なアナログ受信機でAM放送を聞くのも悪くはないであろう。

2025年2月23日日曜日

304. 風速計設置

2月13日に台風並みの北風が吹いたため、タワーのエレベータユニットでアンテナを下降させた。気象庁HPで公開している市内の観測データによると、最も強かった15時半頃で平均風速9.5m/s、最大瞬間風速18.8m/sが記録されていたが、体感としてはもっと強風であった気がする。
これを機に以前から検討していた風速計を設置することにした。

<機種選定>

ネットで風速計を検索するとハンディタイプのものは数多く出回っているが、風速計を自宅に設置する需要が少ないせいか、据え置きタイプのものは少ない。
幾つか見つけた中では、降水量や外気温等を同時に測定できる一体型のものがあり、また、Wi-Fi接続で手間要らずではあるが、気象観測ホビーの域を出ない感じがするので触手が伸びない。

風速測定に特化した製品を調べているとamazonで中国製品が見つかり、業務用途を謳っていることから購入を決めた。

商品が届き開封すると風速計のコントローラ部分は無骨な筐体で電源スイッチも付いておらず、操作はアラームを鳴らして回路を切断するための「風力階級」を設定するボタンのみ。
いかにも作業現場で使われている感じがあり返って好感が持てる。電源はACアダプタが付属しているが、USB Type-B接続なのでPCから給電することにした。

<設置>
風速センサー(ファン)を取り付けるために同梱されていた金具は、水平方向のマストに取り付けるタイプであり、垂直マストに取り付ける場合は、クロスマウントを挟む必要がある。
思案しつつ先般、ベランダから取り外したアンテナ基台(L型)に合わせてみるとサイズがぴったりでネジ穴一か所でしっかりと固定できるためこれを活用することにした。



設置場所はタワートップが望ましいが冬場の作業は避けるべく、とりあえずベランダから32mm径のポールを伸ばして庇を超えた辺りで固定。地上高は計測地点で約6mとなり、この位置では南/北からの風の通りは良いが、西側は屋根と煙突があるので正確な風速は測定できないかも知れない。

<動作>
LED表示は4つあり、左上が現時点での風力階級(0~12)でその下が風速(m/s)、右上はアラーム設定値(風力階級)と右下が最大値(風力階級)のメモリ表示となっている。
試しにブロアーで風を送ってみると、風速1.3m/s(風力階級0.6)から次第に数値が上昇しアラーム設定した風力階級3.0に近づくと早期警戒ランプが点灯し、3.0を超えると警戒ランプが点灯しアラーム音が鳴り、回路を切断する仕組み。




これまで台風接近を除いて、エレベータユニットでアンテナを下降させる機会は少なかったが、春先の突風などを想定し小まめに昇降させる際の目安としたい。

<参考>風力階級表


2024年5月4日土曜日

289. ローテーターの交換 ②

4/15にメーカーに故障対応を依頼したローター(本体)が修理を終えて戻ってきた。故障原因は、ローター内部のボリュームの経年劣化によるとの事。

ローテーター(RC5A-3)は2018年6月にのタワー建柱時に設置しており、約6年で故障したことになるが、メーカーによると機械構造部ではなく電子部品なので、使用頻度にも因るがもっと早く故障する場合もあるとの見解であった。
RC5A-3

修理内容は、ボリューム(品番:RA25Y-20S B506)の交換のみであったが、併せてオーバーホールを依頼して、グリスアップ・クリーニングと幾つかの部材を交換。


費用は技術工料(2.5hと記載)と部品代、送料等で1.8万円ほど。インジケータおよび他の部材と共にこのまま保管し、何年か先に起こりえる次の故障に備えることにする。
RC5A-3


2024年4月22日月曜日

286. ローテーターの交換 ①

3月末にローテーターが突然動かなくなり、結果、ローター本体を交換したので経緯を纏めておく。

■事象

アンテナ(ローター本体)が340度(北北西)の方向で停止。PCリモートでインジケーターを操作しても動かなくなる。
インジケーターを手動(MAIN側)にして、CWレバーを1回押下すると指針が時計方向に高速で回転(通常の3倍程度)し廻し切った状態で停止。
上記からCCWレバーを1回押すと、指針が反時計方向に高速で回転し廻し切った状態で停止。
何回か試していると指針が廻転途中で止まり、その左右(30度程度)で大きくふらつく事象も発生。その状態から再度CW/CCWレバーを押下すると左右に廻し切れる。

<障害切り分け>
インジケーターは、2023年7月にリモートタイプ(RC5A-3P)を購入し置換しており、試しに以前のインジケーターに接続しても上記事象は同じであったことから、故障箇所はローター本体かリモートケーブル(7芯)の断線が考えられる。

取扱説明書に記載されているインジケーターとローター本体それぞれの内部抵抗値を測定すると、インジケーターとローター駆動の電源供給部は規定値どおりであったが、方向制御に係る区間の抵抗値が大きい。
但しインジケーターで左右に廻し切った状態で何度か測定すると抵抗値の変化はあるため、ケーブル断線は考え難い。

不具合内容と測定値をメーカーに伝えたところ、ローター本体の故障の可能性が高い(ケーブル起因もゼロとは言えない)が、いずれにせよローター本体をメーカー側で点検させていただくとの見解。

ローター本体をタワーから一旦外してメーカーに送付・修理した後、再度設置となると二度手間になることから、新たにローター本体を購入し置換して、修理したローターは予備として保管しておくことにした。

■交換作業

ローター本体は部材としてメーカーから直接購入できないため、工事業者にローター本体の調達を含め交換作業を依頼。工事日はスケジュールを調整した結果4/12夕方からとした。

当日は18時前から作業を開始し1時間ほどで終了。ローター本体交換後、インジケーターを接続し正常動作を確認。併せて磁北寄りであったアンテナの向きを真北(+7.5度)に調整した。


■ジャンクションボックス

ローターの置換に併せてリモートケーブルの延長と発雷時に直ぐにケーブルを切り離せるようジャンクションボックスを設置。

ケーブル延長用のコネクタはメーカーから頒布されているようであるが、現行のY型圧着端子を切断せずにそのまま活かすことにし、ハム
ショップでリモートケーブルと同じもの(VCTF 0.75mm 7芯)を2m買い求め、7Pinコネクタセット、端子板などの部材はamazonおよびホームセンターで調達。ケースは100円ショップで見つけた金属ケース(蓋付き)を用いた。

コネクタは予想したよりも内径が小さく、ケーブル(外径9mm)がコネクタ内部まで通らず、またハンダ付けには難儀したものの何とかコンパクトに仕上げることができた。


2023年10月7日土曜日

262. IC-PW1 バックライト交換と不具合解消

昨年8月にIC-PW1コントローラのバックライト(ムギ球)が切れた際、LEDタイプに交換し1年足らずで右側が切れ、左側も発色が悪くなったことから、両方とも予備のLEDを差し替えた。

その後、以前から気になっていた誤動作、すなわちIC-PW1の電源を一旦切った後で送信した際、本体の電源が勝手に入ってしまう事象について、メーカーに問い合わせたところ、コントローラ照明のLED化が原因であるとの見解を得た。

メーカーによるとIC-PW1の仕様として、ハイパワーで送信した際にコントローラの内部回路に漏れ電圧が発生するため、それを照明の電球(12V/60mA)の負荷で消費させているとの事。
そのため、電球が切れたままの状態やLEDライトに置換した場合、リニア使用後、暫くの間は電源オフの状態で送信すると、この誤動作を誘発するらしい。

上記を踏まえ、LEDの使用を止めて電球に戻すことにした。

メーカーが提供している補修部品は汎用品ではないため、左右セットで4千円近くと割高。単価が数十円?程度のムギ球の交換で、この価格はさすがにもったいないので、ネットでムギ球(4mm×10mm / 12V仕様)を5セットを購入。
メーター内部に差し込むゴム製の専用ソケットは再利用することにして、切れたムギ球と融着した配線を取り除き、新たなムギ球を装着。ムギ球に被せてあった緑色のゴムキャップは片方をなくしてしまったため、そのまま設置した。
IC-PW1

色合いはオリジナルの黄色がかった色からオレンジ系の暖色となったが、白色LEDでは発光が強すぎたので(Webカメラ映像で見ると露出オーバーでマスキングされてしまう..)適度な光量に落ち着いた。
誤動作についてはメーカーの見解どおり再発することはなくなった。
IC-PW1

2023年9月9日土曜日

258. レイアウト変更

これまでパワーメーターなどの機材は無線機本体の上に直置きしていたが、6月にサブ機(FT991AM)を購入し、またローテーターコントローラーなども設置したことから、デスク上が雑然としないようレイアウト変更を行った。

無線機材をデスク(270cm)の左端に寄せるコンセプトは変えず、TS990とSP990を並べて収納できるサイズ(内径66cm×奥行30cm)の木製キャビネットを設置することにして、セミオーダー品を発注し1ヶ月ほどで到着。

組み立ては容易であったが、TS990の重量が25kg近くあるため、中板に収めるのに手間取った。
キャビネットの床面にはフェルトの緩衝材を貼付し、キャビネットごと少しづつデスク上を動かせるようにして無線機裏側への動線を確保した。

普段から使用する無線機材の全てがキャビネット内に収まったものの、スペース的には既に余裕はない。自室がこれ以上 "
シャック化"しないよう自戒をこめて、無線機材の購入は控えたい。
せっかくなのでQRZ.comに掲載している写真も張り替えておいた。



2023年8月26日土曜日

256. ローテーターのPCコントロール

FT8のリモート運用でこれまでネックとなっていたローテーターのリモート操作に関して、ローテーターPCインターフェイス(頒布キット)を用いてPC制御によるリモート操作をできるようにした。

■インジケーターの置換

2018年のタワー建柱時に購入・設置したローテーターセット(RC5A-3)は、そのインジケーター部(コントローラー)にリモート端子がない仕様のため、メーカーに送って改造してもらうかリモート端子付きのインジケーター(RC5A-3P)を購入する必要がある。
メーカーに見積依頼したところ納期までに10日ほどかかり、その間はアンテナを廻せないことや、工費が思った以上に高額であったことから、新たにインジケーターを購入し、従来のものは故障時の予備とすることにした。
RC5A-3

■PCインターフェイス

ネットにて「ローテーターコントローラー」を検索すると、完成基板の頒布とパーツから組み立てるキット頒布の2つが見つかり、後者は2023ハムフェアでも入手できるため、こちらを選択し事前予約の上、8/19に会場で受け取った。
キットはプリント基板、パーツ、5PinDINコネクタと各種アプリケーション/説明書が入ったCD等を含めて5Kと安価。
ローテーターコントローラー
動作原理はどのコントローラーも同じであると考えるが、ローテーター側から位置情報を示すDC出力、RC5A-3Pの場合は、1番ピンから0.0V(CCW-180度)~3.2V(CW+180度)の電圧変化をA/Dコンバーターでデジタル変換し、アプリケーションの地図上にプロット。アンテナを向ける方位を決めて地図をクリックすると、A/Dコンバーターを介してその位置情報までCCW(左回転)またはCW(右回転)端子を接地しローテーターを廻す仕組み。

■組み立て

久し振りのキット製作のため、半田ごての先端が最も細いタイプの純正品(TQ-77RT-SB)に交換。基板のはんだ付けは、トランジスタ(3個)の線間ピッチがかなり狭く注意を要したが、丁寧な説明書が添付されており、難なく組み立て作業を終えた。

一方、インジケーターのリモート端子のピンポジションを左右反対に誤認したことで、期初設定で規定の電圧が測定できず、気づくまでに時間を要してしまった。

ケースは、ハムフェアで見た実機のケースより少し大きめの「YM-120」を購入。USB Type-Bを差し込む四角穴のケース加工は金属やすりをかけて仕上げたが、それなりの出来栄え。 ケースに入れて配線し完成したものは以下のとおり。
ローテーターコントローラー
ローテーターコントローラー
インジケーターのリモート端子(J1)は6Pin DINのため6芯ケーブルを用意し
たが、使用するのはGNDを含めて4芯のみ。ピンポジションを備忘のため記録しておく。
ローテーターコントローラー

■設定・調整

説明書に従い、基板の位置情報信号出力(電圧)を調整。その後、アンテナ方位と電圧の関係を示すパラメータ(ADコンバーター値)を4つの方位で測定しデータ登録。設定値は以下のとおり。
ローテーターコントローラー
なお、現在アンテナの向きはインジケーターが0度値でほぼ磁北を向いており、真北方向に+7.3度補正する必要があるが、台風シーズンが終わってからの作業とする。

■使用感

アプリケーションの設定画面で地図を3種類から選択できるほか、jpegファイルで簡単にカスタマイズできる。試しにQTHを中心とした関東エリアと日本全国の地図を作り設定してみた。50MHzで国内向けにビームを向ける時は便利に使える。

従来のインジケーターでの操作と比べ、PC上で(マウスで)簡単にエンティティの方位を合わせられることや、世界地図(正距方位図)も少しカスタマイズして見易くなったため、リモート運用に限らず普段使いとして用いることにした。
ローテーターコントローラー
ステータスLED(緑)が通電時は点滅し続けるので、電源スイッチに置換しても良いかもしれない。


2023年6月18日日曜日

250. サブ機導入・ベランダアンテナ設置

無線設備の冗長化に向けてサブ機を導入。それに合わせてベランダにアンテナを設置した。

<サブ機の導入>
これまで無線設備としてはTS990一台で運用してきたが、購入から8年が経ち故障発生に備えて(DXペディション中の不測の事態に対処するため)サブ機を用意しておくことにした。

機種選定にあたっては、単に予備用とするのは勿体ないので、144MHz/FT8で近隣アジアを狙うことと、リニアアンプ(IC-PW1)を繋ぐ前提として、ICOMかKENWOODで検討したが、両者とも現行モデルでは候補機がないことから(ここ数年、発売を待っていたが)YAESUのFT991AMとしてネット通販で購入。

FT8運用で接続するPCはTS990と共有するため、操作で混乱しないようソフトウエアはWSJT-Xを使用して使い分けすることとし、JT-Linker経由で共有するTurbo HAMLOGにログデータを送る設定。

<アンテナの選定>
144/430MHzはタワー中腹のアームバーに設置したグランドプレーン(GP-5)に繋ぐが、HF~50MHzについては、既存のアンテナシステムから切り替える構成とせずに、モニター用途として2階のベランダに新設することにした。

アンテナの選定については、隣の敷地にはみ出さない形状と大きさ、台風時に撤収できること、そしてなるべく多くのバンドに対応(同調)していることとし、COMET社のUHV-9にカウンタポイズを取り付ける構成とした。セット品としてHAM通販大手で購入し併せてアンテナ基台(コネクタ付き)をamazonで調達。
UHV-9

<アンテナ設置・調整>
組み立てそのものは数十分で終わったが、各バンドのエレメント長の調整に時間を要した。
ステンレス製のエレメントは、予備品が付属してあるものの切断が必要となる調整が難しく(切りすぎると戻せない)、針金で代用してアンテナを定位置に上げてアンテナアナライザーでSWRを測定し調整を繰り返す手順で、これを各バンドで実施。

エレメントの調整に先立って、カウンターポイズ(5m×5本)をアンテナ基台から垂直に降ろして、ベランダに無造作に放置。長さをもう少し伸ばしても良いかも知れない。

各バンドともディップ点はピンポイントとなるため、全てFT8の標準周波数で調整。3.5MHzは、数ミリでも大きく変動するために追い込みきれず、ステンレス製エレメントを少し切りすぎたためディップ点が高めとなったが、実際に送信する機会はないであろうと考えて一旦終了。

50MHzは無調整でも使用可との説明があったが、HFの調整後に測定すると全帯域を通じて5を下回らない..ここから調整を行うと既に調整した他のバンドに影響する可能性があるのでそのままとした。
SWR値は以下のとおり;
  3.573MHz:6.0(3.610MHz:1.0)
  7.074MHz:1.1
14.074MHz:1.0
18.100MHz:1.7(18.000MHz:1.0)
21.074MHz:1.5
28.074MHz:1.7
50.313MHz:5.6 無調整
144.47MHz:1.4 無調整
432.17MHZ:1.1 無調整

給電点は地上高5mであり家屋からも近いため、7~28MHzのSWR値も落としきれないと思ったが使える範囲には治まった。
UHV-9

<運用所感>
設置後、14MHzで伝搬の良い時間帯にFT8をワッチしてみると、北米(東海岸)、カリブ、EU、中東が入感している。28MHzでは南米、50MHzでは、XV,DUもデコードできた。

メイン設備と同時受信して比較すると当然ながら入感局数は少なく総じてSNRは低いが、中にはマイナス一桁台を示す局もおり、全長2メートルの
短縮ホイップにカウンターポイズを付けただけで、これほどデコードできるとは思わなかった。
UHV-9
Newエンティティを追いかけず、単にFT8でDX QSOを愉しむことに特化するならば、この設備構成でも十分であることが判った。

2022年8月18日木曜日

216. IC-PW1 バックライトの交換

IC-PW1のMETER-2のバックライトが切れたので、これを機に左右ともLEDライトに交換した。

アイコムHFサポートセンターに部品交換について問い合わせたところ、純正品は既になく代替品を補修部品として販売しているとのこと。価格は左右のセットで3,960円、且つ発送は代引きのみで合計5,280円。経済合理性の観点から自己調達とした。

バックライトの定格は12V/60mA。コントローラーを開けて切れたバックライトを取り外してみると、ゴム製ソケットに直接ムギ球が埋め込まれている造りであり、これまで汎用品では見たことがない。価格が高いのはそのせいかも知れない。

取付箇所の外径は11mm、内径が8mmのため、口金サイズT5の12V LEDランプ(直径5mm)をバルブソケット(直径10mm)に差して設置することにした。ムギ球を外したゴム製ソケットを再利用することもできなくはない。

オリジナルのバックライトは黄色味がかかった暖色であったが、他のメーター類のバックライトが白色のためLEDランプはホワイトを選択。LEDランプ、ソケットともネットで検索し最低ロット(各4個)を計1,400円で購入。

↓オリジナルのバックライトを引き抜いたところ(左側)
IC-PW1
↓左がオリジナル部品。右が交換部品
IC-PW1
↓バルブソケットと取付穴の隙間に自己融着テープを少し巻いて固定
IC-PW1
↓照明の比較
IC-PW1


2022年3月18日金曜日

193. KP1の導入

アンテナとリニアアンプの保護目的で工人舎のデジタルパワーメーター KP1 を導入。概要を纏めておく。

■背景

昨年秋のVERSA Beamのトラブル(=コントローラケーブルの一部断線によりAEU内のリレー回路が動作せず 7/10MHzでSWR値が無限大)以降、送信時はリニアアンプの内蔵チューナーはスルーにして、リニアアンプのSWRメーターでアンテナ〜リニア間のSWR値を監視しているが、1月下旬の降雪時、エレメントに付着した雪の影響で7MHzのディップ点が200KHzほど下がり、7.074MHzでのSWR値が無限大となっていた。
その際、もしFT8のリモート運用をしていたら、気づかずにAEU(Ra)の内部回路を焼損するリスクがあった。
また過去にコモンモードフィルターのコネクタ接触不良によりリニアアンプのSWRメーターが異常値を示したことから、アンテナ固有のSWR値を常に確認できる状態が望ましく、更にKA1コントローラーでアンテナのSWR値を調整する際、小さいアナログメーターではディップ点を探るのが不便であった。

上記のはいずれもKP1の機能で解消できることが判り導入を決めた。
アンテナのSWR値が何らかの理由で悪化した場合、リニアアンプを自動停止することができる。結果、バンド切り替え時のエレメント伸縮中に誤って送信した場合のプロテクションにもなる。
リニアアンプから見てフィルター類を通過した後に本機を繋ぐことで、アンテナ固有(同軸ケーブルを含む近似値)のSWR値を測定できる。
SWR値は小数点以下3桁のデジタルで表示されるので、エレメント伸縮によるディップ点が探り易い。

■構成・配線

KP1を追加した全体の構成・配線は下図のとおり。
KP1
KP1
本体の背面パネルにあるRCA端子
<TX GND>をTS990のACCソケットの#4(MKE端子)に繋ぎ、もう一方の<RELAY IN>はこの#4とFTCを経由し接続していたIC-PW1のACCソケットの#3(SEND端子)に繋ぐ。
通常、本体内部で接続されているこのラインが、任意に設定したSWRの閾値(例 2.0)を超過した際にオープンとなる仕組み。この場合、エキサイターが送信状態にあってもリニアアンプがスタンバイ(スルー)状態となり、結果、アンテナに供給される電力はエキサイターの出力(最大25W程度)に留まる。
ケーブルは各ACCソケットからではなく、FTC側のDsub(15P)コネクタから分岐することにした。

■動作確認

SWRプロテクトの閾値を2.0に設定し、送信状態のままKA1コントローラーでエレメントを伸縮しSWR値を変化させいくと、下図のとおり閾値を超えるとプロテクトランプが点火してリニアアンプがスタンバイ状態となった。
KP1
KP1は上記の特長以外にもRFピックアップ部分と本体を分離できることや大型クロスメーターにより視野性が高いことなどユーザーの使い勝手に工夫がみられる。できれば50MHzまで測定したいところだが、HFでのハイパワー運用をコンセプトに開発された製品であろう。
筐体は思っていた以上に大きく、TS990の上に配置してみたが少々バランスが悪い.. 部屋にはなるべく無線機材は置かずシンプルなレイアウトを心がけているが、KP1の設置でまた一歩『シャック』に近づいた。なお、世界的な半導体部品不足の影響か、発注から納品までに1ヶ月ほどかかった。

2021年9月19日日曜日

178. FTCの接続とメモリー設定

FTC(Frequency Tracking Controller)を用いて、TS990からの周波数データをICPW1とVERSA BeamのKA1コントローラーの双方に送り周波数(Band)をトラッキングさせているが、先般、KA1コントローラーの設定を初期化した際、パラメーター等の再設定に時間を要したことから、改めてケーブル配線/Pin配置等を再確認しメモリー設定値を備忘として残しておく。

■構成図

FTC(Frequency Tracking Controller)
ケーブル❶/❷はRS232C二股ケーブルを用いてパラレル接続。FTC側をMaster(データ送/受信)KA1側をSlave(データ受信のみ)にすることが基本であるが、ICPW1との接続では特に影響がないためケーブル❷のPin処理は未対応。コネクタはそれぞれD-sub/9Pinを用いてTS990からの周波数データを受信させている。

ケーブル❸/❺は無線機/リニアアンプ間のALC,TXG,PTT,DC出力および周波数データをFTCを経由して接続。
FTC側のコネクタはD-sub/15Pinを使用。周波数データはICPW1のRemote端子(CI-V)に出力し、リニア側から見るとICOM製の無線機が繋がっているように動作する。
このほかICPW1主電源を切っていてもコントローラーに13.8Vを供給することでアンテナセレクター機能を活かしている。

ケーブル❹はFTCの電源(13.8V)をTS990の外付けアンテナチューナー接続端子(6P)から供給させることでTS990の電源ON/OFFと連動させている。
なお、FTC本体が電源OFF時でもICPW1コントローラーに13.8Vが供給されるようFTC基盤のD2カソードとJ9(2番)をジャンパー接続。
FTC(Frequency Tracking Controller)

■コネクタ/Pin配置 一覧

FTC(Frequency Tracking Controller)

■FTCメモリー設定

メモリー書き込みモードは、電源OFFの状態からPOW/ABスイッチを押したまま電源ON。
FTC(Frequency Tracking Controller)
現在の”EXciter Type”が表示されるので、メモリー設定00〜03を以下のとおり設定し、POW/ABスイッチ長押し後、電源OFFでメモリ書き込み完了。
FTC(Frequency Tracking Controller)
FTC電源ON時の表示は以下のとおり;
分岐ケーブルでFTC側がSlaveとなっているため "ComEr1"が表示されるが、Master側のKA-1コントローラーの電源ONで "TS990" が表示され周波数表示(デフォルト)に変わる。
FTC(Frequency Tracking Controller)