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2026年10月14日水曜日

340. JTDX Contest Edition v3.0.0






FT8のソフトウェア「JTDX」の派生プロジェクト(A free fork of JTDX)として、CE3TSK(Tihomir Sokcevic 氏)が開発した「JTDX Contest Edition」が公開されている。

これは、オリジナルのJTDXをベースにFT8のデコード性能の向上や新機能の追加を目的としたもので、GPL v3ライセンスに基づくオープンソースソフトウェアである。

今回、JTDX v2.2.159からJTDX Contest Edition v3.0.0に移行して運用を開始したので、主な特徴と実際に使用した所感をまとめておく。


<デコード処理の特徴>


JTDX Contest Editionの大きな特徴の一つが、Pipeline(パイプライン)と呼ばれる処理方式である。

従来のJTDXでは、15秒間の受信周期の終盤から受信終了後にかけてデコード処理を行い、その結果を基に次に送信するメッセージを決定している。

一方、JTDX Contest Editionでは、まず次の送信メッセージを決定するために必要なデコードを短時間で完了させ、その後もバックグラウンドで追加のデコード処理を継続する。

この追加処理では、異なる条件での再解析や複数のデコード手法を組み合わせることで、最初のデコードでは検出できなかった信号の検出を試みる。追加解析は次の受信周期まで継続され、こちらが送信中の時間も活用することで、最大約29秒にわたって追加の信号探索を行える仕組み。

さらに、追加解析で得られた局の情報を4周期分保持し、後続のデコードに活用する Hint Memory 機能も搭載されている。

つまりPipelineとは、単純にデコード回数を増やす仕組みではなく、まず交信継続に必要なデコード結果を得た上で、その後も追加解析を継続することでデコード性能の向上を図る処理方式である。

<微弱信号のデコード性能>


FT8運用で個人的に重視しているのは、1ピリオドでのデコード数を増やすことではなく、デコード限界に近い微弱信号(SNR:−24~−26 dB)のデコード率を高めることである。

開発者による比較試験では、従来のJTDX v2.2.159に比べ、FT8のユニークメッセージ数が約27.5%増加したとあるが、この数値は特定の録音データを使用したベンチマークの結果であり、−24~−26 dBの微弱信号に限定したものではない。それでも、デコード率の向上を示唆する結果と言える。

なお、FT4では従来SNR-14dB前後が実用的なデコード限界であったが、JTDX Contest Editionでは、-20dB程度の信号もデコードできている。

FT8において、実際にどの程度デコード率の改善が見られるのかは信号強度や混信状況、デコード設定などに左右されるため、実運用を通じた検証が必要であろう。

<機能と操作上の特長>



❶SuperFoxモード対応


DXペディション向けのSuperFoxモードに対応するデコーダーが実験的に実装され、SuperFox信号の受信・解析が可能となった。これにより、SFHモード時にWSJT-Xに切り替える手間がなくなったのは大きい。

❷FT2の実装


FT4よりも短い周期で通信する高速デジタルモードであるFT2が実装されている。

❸GUIの進化


JTDXの慣れ親しんだ操作性を維持しながら、日常的な運用の使い勝手も改良されている。
・Band/Modeボタン: ワンクリックで切り替えられ、操作性が向上。
・アメリカの州表示: WAS Award に便利な州表示(例:DE)が実装。

❹多様なデコード設定


デコード性能とCPU負荷のバランスに応じた複数のプリセットが用意されている。処理負荷を抑えた設定から、デコード数を最大限に増やす設定まで選択可能。さらに、個別に条件を調整するカスタム設定にも対応している。

<気になる点>


特に課題とまでは言えないが、気になる点としては以下の2つ。

・Phantom Decode(ファントムデコード)の発生


従来のJTDXでは殆ど見られなかった Phantom Decod
e( ※実在する信号の誤読ではなく、存在しない信号をデコーダーが生成してしまう現象)が増えた印象は否めない。ただしFalse Decodeとは異なり、明らかに不自然なデコード結果である場合が多く、また赤色の下線で表示されるため、判別は比較的容易である。

・CPU負荷の増加

デコード設定を高く(深く)すると、CPU負荷も増大。FT8 decoding presetsの「O:Most results」のような高設定では、バックグラウンド処理などによるCPU使用率が上昇する。

ただし、今のPC環境では、処理能力そのものに問題はなく、高負荷時にはCPUファンの動作音が少し大きくなる程度。

<まとめ>


JTDX Contest Edition を使い始めてまず感じるのは、やはりGUIの改良によって使い勝手が向上したこと。一方、 Phantom Decode の発生は気になるものの、実用上の大きな支障はない。

今後は、デコード設定による違いも含め、微弱信号をどの程度デコードできるようになったのか、実際の運用を通じて検証していきたい。

2026年7月25日土曜日

334. 「QSO B4」表示不具合リカバリー

JTDXと JTAlertにおいて、同一バンド/モードで既にQSO済みの局が「QSO B4」と表示されない事象が発生したため、ログデータファイルの更新と設定の確認・変更を行った。今後同様の事象が発生した際に備え、記録しておく。

■構成


現在のシステム構成とデータの流れは以下のとおり。

・JTDX Ver2.2.159-32A
・JTAlertV2 Ver2.81.7
・JTLinker Ver2022.0620b
・Turbo HAMLOG Ver5.37

■データファイル更新


JTDXとJTAlertがB4判定に参照しているADIFの場所は以下のとおり。
・JTDX
  C:\Users\owner\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi
・JTAlert
 C:\Users\owner\AppData\Local\HamApps\JA1AFR\logs\JTAlertX\log.adi

これらのADIFをバックアップした後、JTDXとJTAlertを一旦終了し、HAMLOGから全QSOデータを書き出したファイル(ADIF)を2部コピーして、それぞれリネームする。
・JTDX
  wsjtx_log.adi
・JTAlert
 log.adi
その後、上記フォルダにファイルを上書きして、JTDXとJTAlertを再起動。

■原因・考察


①JTDX

JTDX 2.2.159-32Aは、起動時に wsjtx_log.adi を読み込み、コールサイン、バンド、モードなどを基に内部でWorked情報を構築している(※AIによるソースコード確認)。

B4判定時には wsjtx_log.adi をその都度検索するのではなく、この内部情報を参照しており、QSOを新たにログへ記録した際には、そのQSOの情報が内部のWorked情報へ追加される仕組みとなっている。

一方、実際の運用では、QSO済みにもかかわらずB4判定されない局が発生した。wsjtx_log.adi を確認すると、一部の局ではGridsquareが空欄となっており、受信中のGridsquareを追記した後にB4判定となった事例があった。

しかし、その後の検証では、Gridsquareが正しく記録されている局でも、QSO直後にはB4判定されていたものが運用中にB4表示されなくなり、JTDXを終了・再起動すると再びB4判定に戻る現象を確認した。

このことから、Gridsquareの有無だけでは説明できず、JTDXが保持するWorked情報、またはその参照状態に何らかの不整合が生じている可能性が考えられる。

現時点では発生条件や原因は特定できていないため、対策としてTurbo HAMLOGの全QSOデータから wsjtx_log.adi を再生成し、ログデータを最新の状態に更新した。

② JTAlert

JTAlertは、Standard ADIF Fileに設定された JTAlertX\log.adi を参照してB4判定を行っている。
今回、このファイルをTurbo HAMLOGの全QSOデータから再生成したところ、多くの局でB4判定が正常に戻ったため、旧ファイルに何らかの不整合や欠落があった可能性が高い。

一方、
JTAlertX\log.adiを更新した後も一部の局ではB4判定されなかった。過去のQSO記録を確認すると、現在受信したグリッドスクエアと異なっていたため、Worked B4設定で Ignore Gridsquare を有効にしたところ、B4判定されるようになった。
また、QSO B4局であっても、CQシーケンスでは Wanted CQ Zone のAlert色が優先表示される。JTAlert 2.81.7のAlert Priorityには Worked B4 が存在しないため、表示優先順位による解決はできず、ここは運用でカバーするしかない。

上記の対処により、現時点ではB4判定は安定している。しかし、過去にも一度B4判定が崩れたことがあるため、今後も経過を観察し、安定性を確認していく。


2026年7月11日土曜日

332. FT8運用における電波品質調査(2)

<第2回>観測結果と品質評価

■ 観測概要


① 観測項目

Case1~3において、距離に応じて以下の観測を行う。
・送信DFを中心として左右等間隔に現れる不要スペクトラム(子・孫)の有無
・DF近傍のスペクトラム(スカート)の広がり

②観測地点

アンテナ(CL6DXZ 18mH)から直線距離で500m離れ、アンテナを目視できる場所。電波反射の影響をできるだけ少なくするため、周囲に大きな障害物がない場所を選定。


③観測距離・回数

距離による減衰を確認するため、500mに加え、アンテナからの直線上に障害物のない1kmおよび2km地点でも同様の測定を行い、計9回観測。


④観測手法

スマートフォン操作によるリモート運用を行い、50.328MHzでテスト送信(600W)。アンテナは測定地点に向けて固定。その電波を車載の設備で受信し、JTDXの表示画面を記録。

■ 観測結果

観測結果は以下のとおり。なお、1kmと2kmでは同様の傾向であったため、代表例として1kmの結果を掲載し、2km画像は割愛。

Case1:ALCが全く動作しない状態(AF波形:飽和なし)



Case2:ALCはブルーゾーン内で動作する状態(AF波形:飽和あり)



Case3:ALCがレッドゾーンを超えて動作する状態(AF波形:飽和あり)



■まとめ


・
全てのケースにおいて、送信DFを中心として左右等間隔に現れる不要スペクトラム(子・孫)は認められなかった。

・500m地点では、いずれのケースでも送信DF近傍にスカートが観測された。一方、ALC動作レベル差によるスカートの広がりの違いはわずかであり、明確な差異は認められなかった。

・1km・2km地点では、500m地点で見られたスカートはほとんど認められず、通常受信されるFT8信号と同程度の表示となった。

<参考>SDR受信機による送信RFスペクトラムの観測


Case2 / 500m地点での観測時、SDR受信機(RSPdx)を用いて送信電波のRFスペクトラム(SPAN: 15.6kHz)を確認した。
SDR受信機に表示されたRFスペクトラムでは、主信号の両側になだらかに広がる裾野(スカート)が認められた。一方、主信号を中心として左右等間隔に現れる離散的な不要スペクトラムは観測されなかった。

■考察


今回、最も厳しい条件である Case3においても、子・孫は観測されなかったことから、本設備構成では不要スペクトラムの発生は考え難い。

また、今回の観測では500m地点ではスカートが認められたものの、1km・2km地点ではほとんど認められなかった。このことから、少なくとも今回観測したスカートだけをもって、送信品質に問題があるとは言えない。

一方で、スカートの見え方は送信条件だけでなく、受信条件やWideGraphの表示特性など複数の要因が関係する可能性があることから、Wide
Graphの表示だけで送信品質を判断するのは難しいと感じた。

-------

今回の検証を通じて、自局設備の送信品質を客観的に確認できたことは、今後のFT8運用に対する一つの自信につながった。


331. FT8運用における電波品質調査(1)

<第1回>電波品質の考え方と測定条件

FT8を運用する上で、普段から他局に妨害を与えない「綺麗な電波」を送信することを心掛けているが、先般、50MHz FT8でDX局をコール中、Free Messageにて「JA1AFR DIRTY」というメッセージを受信した。

「DIRTY」が具体的に何を意味しているのかは不明であり、発信者も確認できないため、そのメッセージ自体を気にすることはなかったが、以前から計画していた検証実験を行うよい機会と捉え、自局設備から送信する電波の品質を実際に観測・評価することにした。

まず、今回の検証対象となるスペクトラムと、その発生要因および現在実施している対策について整理する。

 ■ WideGraph上の特徴的なスペクトラム


 FT8運用では、WideGraphに表示される受信スペクトラムを見ながら、以下を視覚的に判断している。
・おおよその信号強度
・他局との被り具合
・マルチスレッド運用の有無
・バンド全体の入感状況や空きDFの選定

その中で、時折、以下のようなスペクトラムを示す局が見られる。
・送信DF近傍で左右に広がって見えるスペクトラム(以下「スカート」)
・送信DFを中心として左右等間隔に現れる不要スペクトラム(俗に「子」、さらに外側に現れる高次成分は「孫」と呼ばれている)

特に後者は、本来使用していない周波数領域にもエネルギーを放射することで、近接したDFで運用するDX局のデコード性能を低下さ
せる要因となりかねない。

一方、スカートと子・孫は、いずれも送信DFを基準として現れるものの、その性質や発生要因は必ずしも同じではない。このため、今回の検証では両者を区別して観測することとした。

 ■ 不要スペクトラムの発生要因

 
不要スペクトラムの発生要因として考えられるものを整理すると、概ね以下のとおりである。

① RF回り込みの影響

・AFラインへの高周波回り込み
・電源ラインへの高周波回り込み
・USB・LANケーブル等への高周波回り込み

② AF入力レベル過大

以下の設定値が過大
・PC Sound Volume
・JTDX Transmit Digital Gain
・TS-990 Optical Audio Input Level
・TS-990 Speech Processor In / Out

③ RF増幅系

・リニアアンプへの過大入力
・リニアアンプの定格出力近傍での運用
 ※
過大入力や定格近傍での運用により、増幅器が非線形領域で動作しやすくなる。

④ 受信・表示系の影響

・受信機内部での飽和・過入力
 ※受信信号が強すぎると、受信機内部で不要なスペクトラムが発生する場合がある。
・WideGraphの表示特性
 ※強い信号では実際より広く表示される場合がある。

 ■ 現在実施している対策 


① 物理対策

・PC→TS-990間のAF伝送路のSPDIF(光デジタル)化 
・TS-990およびIC-PW1の同軸ラインへのコモンモードフィルタ挿入
・TS-990およびIC-PW1の電源ラインへ高周波チョーク・フェライトコア挿入

 ② 設定・運用対策

・PCおよびJTDXのAF出力レベルを低めに設定
・TS-990のALCがほとんど動作しないレベルに調整
・TS-990内蔵オシロスコープによりAF波形が飽和していないことを監視
・IC-PW1のALCが保護領域(レッドゾーン)へ入らない範囲で運用
・50MHzでのリニア使用時の出力は600Wとし、最大でも800Wを上限として運用

 ■ 実証実験の前提条件


 ① 送信側(TS-990+IC-PW1)

・PC Sound Volume: 20 / 100 
・JTDX Transmit Digital Gain: -10.5 dB
・TS-990 Optical Audio Input Level: 30 / 100
・TS-990出力: 25W
・IC-PW1出力: 600W

普段から運用している上記設定のまま、Speech Processor In/Outを可変させTS-990のALCメータおよびオシロスコープでAF波形を確認しながら、以下の3ケースについて検証を行う。

Case1:ALCが全く振れない/AF波形が飽和していない


Case2:ALCが動作するがブルーゾーン内に留まっている/AF波形は飽和している


Case3:ALCが動作しレッドゾーンを超過している/AF波形は飽和している


※意図的にAF入力レベルを過大とした試み

② 受信側(FT-991)

・各種設定:ATT:Off AGC:Fast NB:Off IPO:AMP1 SHIFT:0Hz WIDTH:3000Hz
・アンテナ:Diamond HR5V(1.8mH)
・電源系統:Jackery Explorer 2000 + DM-330MV
・ハードウエア:DELL Inspiron 14 5405 (Ryzen5)
・ソフトウエア:JTDXv2.2.159-32A

受信側の設定は実運用を再現した状態のまま固定し、上記ケースと測定距離による違いのみを比較する。


 <参考> ALCについて

 ALC(Automatic Level Control)は、送信機(TS-990)へ入力されるAF信号が過大となった際に、送信出力を一定範囲内に保つための自動利得制御機能であり、送信系が過大入力や非線形領域へ入ることを抑制する役割を担っている。

 AF入力レベルが適正であれば、ALCはほとんど動作しない(メータはほぼ振れない)が、AF入力レベルが高くなるとALCが動作し、送信系ゲインを自動的に下げる。

 TS-990徹底解説集(24P)によると、ALCは終段PAを直接制御するのではなく、中間周波(IF)増幅段のゲインを制御することにより、結果として送信出力を一定範囲内に収めている。 

ALCが大きく動作する状態は、送信系が過大入力または非線形動作に近づいていることを示しており、その結果としてIMD(相互変調歪:非線形動作により本来存在しない周波数成分が発生する現象)や不要スペクトラムが発生する可能性が高くなる。

 KENWOODでは、ALCで出力を抑えるのではなく、適切な入力レベルに調整した結果としてALCがほとんど動作しない状態を推奨している。このためFT8では、PCのAF出力、TS-990 の Optical Audio Input Level、Speech Processor In/Outなどを調整し、ALCメータがほとんど振れない、または僅かに触れる程度となるよう設定することが望ましい。

 すなわちALCの表示は、送信品質そのものを示すものではなく、送信機が適正な状態で動作しているかを確認するための一つの目安である。

 参考までに、IC-PW1のALCは送信品質を直接制御するものではなく、リニアアンプを過入力から保護するための機能である。本検証で使用する600W運用では、ALCは保護領域(赤色領域)に達しておらず、過入力による送信品質への影響は考え難い。


 <第2回>観測結果と品質評価 に続く~

2026年3月22日日曜日

320. WSJT-X(v3.1.0)のインストール

FT8運用時のソフトウエアであるWSJT-Xについては、Super F/H Modeを使う時に限り使用してきたが、少し古いバージョンであったことから最新版をインストールしJTDXと併用することにした。

■概要

今回インストールするバージョンは ”WSJT-X v3.1.0 improved PLUS edition"。WSJT-XおよびImproved版の開発者であるUwe Risse氏(DG2YCB)が公開しているもの。

WSJT-Xは既にデコード性能が大幅に改善されてJTDXと比べても遜色がない-とのネット情報が多数見受けられるが、新たにFDR(False Decodes Reduction)機能が搭載されており期待が高まる。

このimproved版では、これまでに慣れ親しんだJTDXに近いGUIも用意されており、更にはFT2 Modeを試すこともできる。

■セッティング

●ダウンロード
WSJT-X Improved のサイトからwidescreen版をダウンロードしインストール。
WSJT-X Improved
●言語変更
インストールした際、使用言語はWindowsと連動することから日本語で表示されるが、DG2YCBご本人が解説しているyoutube動画や同サイト内のDiscussionなどを参照するために英語表記に変更。
手順は以下のとおりWSJT-Xフォルダのショートカットにあるプロパティのリンク先に追記(--language=en)してOKボタンを押下。

●パラメータ設定
これまでにWSJT-Xで設定していた一部のパラメータはそのまま踏襲されているが、改めてデコードに係る設定を全て最大となるように各パラメータを選択。

スレッド数はマルチスレッドながらこの最新バージョンでもJTDXの半分、最大12スレッドに留まっている。

気になる”Reduce false decodes”(FDR機能)については、感度を下げることなくFalse Decode数を大幅に削減できるらしいが「一部の特殊なメッセージフォーマットに対してのみ信頼度レベルを引き上げる」(It only increases the required confidence level for some unusual message formats.)とあり、JTDXで散発しているFalse Decode(=SNRが低く近接QRMがある際に発生し易いリターンシーケンス) に効果があるかは実運用で試してみないと判らない。


■JTDXとの比較

●画面構成・配色
右側のRx Frequncy ウインドウで周波数等の操作パネル表示が下段になったが、視線の移動でそれほど違和感はない。

配色はJTDX同様にシンプルに設定するもリターン時など自局のコールサインが表示される際にフォント色または背景色が全て変わってしまうのが難点。また”QSO B4”を配色で区別する方法が見当たらず暫く調整に時間を要する。
-JTDX-
JTDX
-WSJT-X-
WSJT-X Improved
●使い勝手
JTDXではBand Activity ウインドウにLag値が表示され、デコードした各スレッドにはHint decoder 区分(*/●/○)とリターン時にはその表示の上にポップアップ(■)で告知する機能があるが、WSJT-Xでこれらの機能が無いのは(特に後者は)やはり使い辛い.. 

一方、バンドセレクトボタンが用意されており、左クリックで標準周波数、右クリックでDXペディション周波数をダイレクトに選択できるのは便利。また操作パネルにある”H"ボタンを押下しF/H の状態から右クリックでSuperF/Hに設定できる。

●デコード性能
使い始めて間もないため優劣については何とも言えないが、3.567MHzでDXペディション局のCY0S(Sable Islands)をコールされているJA局(50局ほど)のデコード数を比較する限り特に変化はなかった。※CY0Sはいずれもデコードできず

暫くはJTDXとの比較においてどの程度違いがあるのか(ないのか)試すことにする。


2023年11月20日月曜日

272. DX運用日誌(146)

●7O8AD(Yemen)-ATNO-
LA7QIAによるイエメン共和国ソコトラ島からのQRVで期間は11/4~11/16。同島はインド洋上の中東エリア(アジア圏)に属するが、地理的にはアフリカ(ソマリア)に近い。

11/4の朝5時前に10.106MHz/CWで初入感。RST529程度であったが、信号はフェードアウト気味で且つパイルアップも激しいため静観。


20時半過ぎに14.090MHz/FT8でQRVを確認。小一時間ほどコールしてリターンを得たが、翌日、DX world.net での告知により同時間帯は未だFT8を運用していないことが判明。

MSHVの6~8ラインで入感しJA/EUを同時にピックアップしていたため、その後、同様の入感時には真偽を判別するのは困難であり、ペディション期間中のログアップも無いことからWkdしても不安が残る。
<11/4>

<11/5>
11/12になって、RA9USUによる7O73T(QTHは同じくソコトラ島)の運用が始まるとの朗報が入り、初入感したその日のうちに21MHz/FT8であっけなくWkd。
翌日にはログをCLUBLOGにアップロードしてくれたことから、ATNOは解消し安堵した。

ペディション終了後にアップロードされたログを確認すると11/5の10MHz/FT8(上記)はホンモノであることが判明し、これが最初のQSO(ATNO)となった。
リターンを得るも「RR73」を確認できずリポートを再送したケースが多かったが、QSOした4バンドともに無事にCfmできた。


●TJ9MD(Cameroon)-ATNO-
Mediterraneo DX Club (MDXC) による大規模DXpeditionで、QRV期間は11/3~11/15。

11/5の朝7時前、14.019MHz/CWで初入感。ピークでRST539程度で入感するも20分ほどでフェードアウト。
その後、7:40頃から21.094MHz/FT8でのQRVを確認。30局ほどがコールされているがこちらでは入感はなく、9時前になってようやく-18dBで入感。

コール開始後、SNRはマイナス一桁台にまで上昇するが、マルチスロット運用ではなくピックアップした局に何度かレポートを送信して次の局に移る変則的な運用のため、遅々としてQSOが進まずパイルアップもなかなか収束しない。

結果、4時間以上コールし続けてリターンが得られ、オンラインログでQSOを確認。ようやくATNO解消となった。

「ATNO解消後は円滑にQSOが進む法則」は、今回も当てはまり、その後SSBでは、ほぼ一回でコールバックがあり、FT8も10分もかからずにリターンが得られることが多く、Band NEWを積み上げていくことができた。

しかしながら24MHzはQRVのタイミングが合わず、11/12の15時頃に4ラインでの入感があるも逸してしまう。
また、3.5MHzは11/13の早朝4時半頃にQRVを確認するも、デコードできたのは1回限りであり、結果、6バンド/10QSOに留まった。

●PR0T(Trindade & Martim Vaz)-ATNO-
ブラジルチームによるDXpedition。トリンダテ島はリオ・デジャネイロから東に約1,400km(札幌~福岡間)、大西洋上の群島でブラジル海軍の駐留を除いて無人との事。
QRV期間は11/17~19の3日間で、FT8は18/24MHz限定(フルリモート運用)とのアナウンスがあり、ハードルは高い。

<11/17>
朝8時頃から24.910Hz/FT8でのQRVを確認。複数のJA局がコールされているが、こちらには入感はない。DXSCAPEのData Base Searchをチェックすると昨日(初日)からの運用のメインはSSBのようであるが、入感&QSOの可能性は低いと考えてスルーすることにした。

<11/18>
深夜から引き続き18.107MHz/FT8で自動受信で待機。アンテナはショートパス方向。6時半頃からQRVを確認し、8時前になってDF:3,000Hz以上でコールされているJA局を見つけ18.108MHzにQSYするとDF:560Hz付近で複数の光点が現れて-16dBで初入感。

SNRはピークで6ライン/-17dBまで上昇するも、JA,EU,NA,SAと広範にピックアップしており、少なくとも100局以上がコールする激しいパイルアップが想定される。

MSHVのためバンド幅は有効に使えるが、見えているJA局だけでも空きDFを探すのが困難なほど混み合っており、低いDFを狙って何度も行き来しながらコールするもリターンは得られず、9時頃に一旦フェードアウト。

その後も絶え間なくJA局がコールされているが、こちらには入感はない。11時を過ぎてコンディションが少し持ち直し、スポット的にデコードできたタイミングでコール再開。13時半頃からはアンテナをロングパス方向に向けてコールしていたところ「-02」のリターンを得た。

あいにく「RR73」は未受領となったが、オンラインログが稼働しており”In log”を確認。朝の8時前か
らコールを開始し、約5時間半もトライしていたことになる。

16時頃から7.160MHz/SSBのQRVを確認し、試しにワッチするとRS41程度で入感。+10KHz以上のスプリット運用ながらJA局の激しい抑圧で殆ど聞き取ることができず早々に離脱。

17時頃から24.907MHz/FT8でのQRVを確認。多くのJA/EU局がコールされているがこちらでは入感はなかった。

<11/19>
朝の6時半前に10.133MHz/FT8でのQRVを確認。同局のHPにオペレーションプランを変更したとの告知あり。SNRはピーク4ライン/-10dB程度で入感するも、JAに限らずEU,NA,SAもピックアップしており、激しいパイルアップの状況は昨日と変わらず。

リターンを得られないまま9時過ぎには見えなくなったが、依然としてコールされているJA局は80局ほど見える。10MHzは短縮率30%のRDPであり、PY0Tを狙うには力量不足は否めないところ。

15時過ぎに帰宅し10.133MHzをワッチするとコールされているJA局が30局ほど見える。16時半になって-19dBで入感するもデコードは断片的。

デコードできたタイミングでコールしていると7分ほどしてリターンシーケンスをデコード。Hint依存で且つSNRが-25dBのためFalse decodeの疑いがあるが、2ピリオド後に「73」をデコード。
しかしながら正しいシーケンスは「RR73」であり、オンラインログには反映されず False decodeと判明。

仕切り直してコールするも、一度、False decodeが発生すると再発する傾向があり、その後も繰り返されるが、
JTDXのパラメーターは触らずに経験則で対処することに。

暫くコールし続けた後、バンド内の状況確認のために一旦、送信停止した後で「-18」のリターン。
直ぐに「R-21」を送るも「RR73」は未確認であったが、オンラインログにコールサインが表示され2バンド目のWkdとなった。

翌朝(11/20)も早朝5時過ぎから10.133MHz/FT8で入感しており、パイルアップは相変わらずであったが、リモートでチェックすると9時過ぎまで入感が続いていた。

今回、かなり苦戦したペディションであったが、短期間且つバンドが限定されていたことで返って集中できたのかも知れない。

2023年2月5日日曜日

236. DX運用日誌(135)

●7P8WW(Lesotho)on 12M
2/2の17時過ぎに告知されていた24.910MHzで待ち受けていると、17:10にCQシーケンスが-10dBで入感。
MSHVによる2スロット運用のようであり、1回目のコールで難なく「+08」のリターンを得た。
24MHzでのレソトは2021年の7P8RUで逃がしているため、これで3.5-28MHzまで揃った。


●3C3CA(Equatorial Guinea) on 80M
2/3の朝5時半過ぎにに3.573MHzをワッチするとJA10局ほどがコールされており、こちらでは05:39にCQシーケンスを-19dBデコード。
直ぐにコールしたところリターンが得られ、SNRは-21dBながら次のピリオドで「73」を受領できた。それ以降、再び入感することはなく、ピンポイントでのWkdであった。


●D2DY(Angora)on 40/30M
2/3の6時過ぎに7.074MHzで-15dBで入感。バンドの低いところをピックアップする傾向があったことを思い出し230Hz辺りの空きを見つけてコール開始。4コール目でリターンを得た。

その後、3.573MHzでQSYし多くのJA局がコールされているもこちらでは入感せず。

7時半過ぎから10.136MHzをワッチすると-13dB程度で安定して入感。途中からJA局の被りなどがありコールを中断し、8時前には信号は弱くなり始めそのままフェードアウト。

15時前にPSKReporterをチェックすると10MHzでJA局のフラッグが立っており、ワッチしていると-22dBでCQシーケンスが入感。何度かDFを変えてコールし15:04に「R-10」のリターンを得て無事「RR73」を受領。
その後、CQを出し続けるも誰もピックアップしないまま30分程で見えなくなった。
アンゴラの7/10MHzは1年前にD2EBをCWでQSOしているが、両バンドともFT8では初めて。これでD2UY一局で7-28MHzまでWkdできたが、残す3.5MHzはハードルが高いと考える。

●C5YK(The Gambia)on 10M
2/2の
19時過ぎに28.080MHz FT8で入感。アンテナはSP方向でピーク-17dBほど。コール開始後、程なくして「R-16」でリターンを得るも「RR73」未受領のままフェードアウト。翌日、CLUBLOGを確認するもNILであった。

2/3も昨日と同じ時間帯に入感。SNRはピークで-8dBほどに上昇し、コールされているJA局は50局以上が見えており激しいパイルアップとなっている。何度かDFを変えてコールするもリターンは得られずに20時前にはフェードアウト。

チャレンジ3日目(2/4)。18時前にPSKReporterでQRVを確認し28.080MHzをワッチするとコールされているJA局が2局ほど見えるがこちらでは入感はない。
SP方向に向けていたVersa BeamをReverseモードにするとWideGraphの光影が少し濃くなったのでLP方向に廻してみると18:16に-16dBでデコード。
直ぐにコールしたところ「R-07」のリターンを得たが、SNRは-24dBと低く「RR73」は受領できず、4回目の「RR73」送信でFalsedecodeが発生したため中断。

その後、デコードできないシーケンスが続き、暫く静観していると18:50に-16dBで”CQ LP”が入感。
コールされているJA局は1-2局であり、3コール目でリターンを得て無事に「RR73」を受領した。
その後はピークで-8dB/2スロットまで上昇するもコールされているJA局は少ない。入感は20時前まで続いた。

●9U4WX/9U5R(Burundi)on 40/30M -ATNO-
イタリア局(2名)によるDXpedition。ホームページの情報によると、初日(2/4)は9U4WXの10MHz FT8運用のみであったが、入感のピーク時間を見過ごしたためデコードに至らず。

2/5の早朝4時過ぎにPSKReporterをチェックすると7MHzでフラッグが立っており、ワッチすると9U4WXのCQシーケンスを-13dBでデコード。

直ぐにコールするも、SP局を呼び続けた後、今度はCQingが続く。4時半になって先方のDFが700Hzほど上にQSYしてEU局をピックアップし始める。
JA局にもリターンがあり、8コール目でリターンを得られ、無事「RR73」を受領した。初入感からWkdまで10分足らずで済んだのは幸運であった。

その後、10.131MHzを見に行くと9U5Rが3スロットで入感。SNRは-15dBで安定しているが、EUのパイルアップが激しいようでJAへのリターンは少ない様子。
ようやくコンスタントにJA局もピックアップし始め、コール開始後13分で「-14」のリターンを得た。
しかしながら何故かシーケンスが続かずに4回目で他局に移ってしまう.. DFを何度か変えながら暫く「R-14」を送り続けるも埒が明かないので、再チャレンジすることに。

先ほどリターンを得たDF近接で被りがないことを確認してコール開始し4回目で「-15」のリターンが得られ今回は無事に「RR73」を受領した。
その後、5時半過ぎに再び7.065MHzをワッチするとJA局を含め40局ほどがコールされているがこちらでは入感しない。
7時前には両者とも再浮上したが、早朝のチャンスを活かせなければQSOに至らなかったかも知れない。
とりあえずATNOは解消したので、後はどれほどBand NEWを伸ばせるか期待したい。


2023年1月21日土曜日

234. DX運用日誌(134)

●FT8WW(Crozet Islands)on 15M
<1/8>
20時過ぎから21.085MHz/FT8で50局ほどがコールされているが、WideGraph上にはそれらしき光点は現れず。23時頃までワッチするが入感する事はなかった。それからの一週間、先方のQRVスケジュールをチェックしながら、20時頃から待ち構えるも同様の状況が続く。

<1/14>
DX World.netによると本日が当初予定でのHF運用の最終日との事。1900時からのQRVのアナウンスがあり、時間になって21.095MHzをワッチすると既に30局ほどがコールされている。

そのまま静観していると1908時にようやく-15dB/2スロットでデコード。コール開始するも5分程でデコードできないシーケンスが目立ち始める。

その後もデコードできたタイミングでコールしていると1918時に「R-03」でリターン。しかしながらSNRは-23dBでHint Decoder依存。先方からの「RR73」が受領できず、こちらからの「RR73」送信4回目でFalseDecodeが発生。最初のリターンもFalseの可能性があることから再チャレンジすることに。

幸い信号は安定し始め-15dB/3スロットで入感しており最初のコール開始から20分後に「R-01」でリターンがあり、次のピリオドで「RR73」を受領した。

その後、暫く様子を見ているとコールされているJA局が増えて最大で95局まで見える。
20時を過ぎても30局ほどがコールされているが、先方が見えないので21.045MHz/CWをワッチ。微弱ながら入感しておりコールを開始するが、次第にコンディションが落ち、集中力が続かずに離脱した。

HFでのQRV再開は未だのようであるが、とりあえず3Bandを確保できたのは望外の結果であった。


●TN8K(Rep of the Congo)on 7bands
Czech DXpedition groupによるペディション。1/7から2週間のQRVであり、7/10/14MHzはスタートから程なくしてQSOできたが、ハイバンドでは総じて信号は弱く苦労した。

JAとのショートパスが良好な15-18時頃はCW,SSBでの運用が多く、iPhoneリモートではコールできない..またFT4/8での運用がスタートしてもMSHVのマルチスロット(最大8スロットまで確認)のためデコードできないケースが多かった。
それでも24/28MHzは3日間ほど粘ってなんとかWkdし、ようやく7~28MHzまで揃えることができた。

コンゴ共和国とのQSOはこれまで14MHz/FT8のみであり、このペディションでBand NEWを6つ増やすことができた。
今回、CLUBLOGのLivestremingを用いているため、QRV状況の把握やIn-logの確認が円滑であった。

Livestreamingは、Pirateが出没しても認識(排除)でき、またDupe QSOも減るので、特にレアエンティティでのDXペディションではQSOのチャンスは大きく広がる。しかしながら、ネットにリアルタイムでのアクセスが必要なため、地域によっては厳しいと考える。

●T88RH(Palau)on 6M
1/15の12時前に50.313MHz/FT8で強力に入感。西日本を含め広範にオープンしており結構なパイルアップとなっていたが、幸運にも数コールでリターンを得た。パラオは昨年、SSBでQSOしているがFT8では初めてとなった。


●ZD7MY(St Helena Island)on 15M
1/18の18時過ぎに21MHzロングパスで入感。SNRは-9dBであったが、QSBが激しく直ぐにデコードレベル以下に落ちる。暫くコールした後、送信を停止して静観していると唐突に「R-04」のリターンを得た。
直ぐに呼び直すもそのまま見えなくなり、その後、断続的にコールしていると18時半過ぎに「R-05」でリターンがあり、次のピリオドで「73」を受領できた。

同局とのQSOはこれで5バンド目、昨年11月の18MHz以来であり、Band NEWを一つ伸ばせた。


2022年12月28日水曜日

232. DX運用日誌(133)

●FT8WW(Crozet Islands)on 20/30M -ATNO-
<12/25>
F6CUKによるDXペディションの初日。朝7時前にDXSCAPE(WW)をチェックし10.131MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチするとJA10局ほどがコールされているがこちらでは入感なし。23時頃には14.085MHz/FT8で強力に入感していたようであるが、気づかずに翌日以降に持ち越し。

<12/26>
早朝4時半頃からワッチ開始。10.112MHZ/CWでSPOTが上がっているもこちらでは入感せず。5時過ぎになって10.131MHz/FT8でコールされているJA局が見え始める。出勤のためにスマホでのリモート運用に切替える。

06:00に-19dBで初めて入感するもデコードは続かず、6分ほどでコールを中断。その後、6時半過ぎから信号が安定し始めてSNRはピーク-7dB(3スロット)まで上昇。
MSHVによる運用のためDFを650Hz前後に設定しコール再開。途中、QRMを避けてバンドの上限、下限辺りにQSYするもリターンは得られない。7時半頃から信号は低下し始めて7:40が最終デコードとなった。

夜半、20MでのQRVに備えて、少し早く20時頃にアンテナをショートパス方向に向けて14.085MHzで待機していると、20:16にいきなり-15dBで入感。直ぐにコールし2コール目で「+09」のリターンを得た。
あっけなくWkdとなったが、ネット情報ではPirateが頻繁に出没しているらしく、当初、疑ってはみたがTwitterの公式アカウントで本人によるQRVを確認でき安堵。
このTwitterでのQRV告知とJA局のSPOTにより、70局以上のJA局がコールされているのが見える。この状況下での参戦は厳しかったかも知れず、今回は事前に構えていたことが奏功した。

<12/27>
5時半ころから10.131MHzをワッチ。昨日同様、CWは諦めて10.131MHzで待機していると5:38頃からJA,VK,北米局がコールするのが見え始める。

昨日よりもコンディションが優れないせいか、6時半過ぎになってようやく-19dBで入感。既にSPOTも上がっており、こちらで見えるのは20局程度であるが、EU,北米局もピックアップしており、激しいパイルアップになっていることが予想される。

信号が安定し始めてSNRはピーク-9dB(3スロット)まで上昇。バンドの下限から上限までくまなくピックアップしており、何度かDFを変えてコールするもリターンが得られない。

一旦、送信を停止し、数シーケンス前にRR73を送出されていたJA局のDFで被りがないか確認しコール再開したところ、2コール目でリターンが得られた。受領したレポートは
「R-17」と低く、このDFでも先方側ではQRMの影響があるのかも知れない。とは言え、この状況で30分程でリターンを得られたのは幸運であった。
その後、パイルアップは激しさを増して見えるだけで100局を超過。デコード数としては過去最高の111を記録した。


ちなみに1月にペディション予定のブーベ島は、クローゼー諸島から更に3,500km先。こちらからは同じ方角であり地図では割と近くに見えるが、日本(本州)からはベトナムまでの距離感。更に南極圏に近づくため伝搬的には厳しくなると考える。

●VK9DX(Norfolk Island) on 6M -Band NEW-
12/28の7時過ぎにZL
が数局入感し、その後、VK1~VK8まで広範囲にオープン。
昨日もこの時間帯にVK9DXが入感していたらしく、注視していると同局をコールされているJA局が数局見え始め、9時半になって-18dBで初入感。

直ぐにコールするもデコードできないシーケンスが続き、5分後、諦めかけた時に「R-05」のリターンを得られた。その際、SNRは-24dB、続く「73」では-26dBとぎりぎりでのWkdであった。

午後も広範囲にオープンし、本日は未交信局も多く入感しており、結果QSO数は16局となった。


2022年11月30日水曜日

229. DX運用日誌(132)

●V26K(Antigua & Barbuda)on 15M -ATNO-
CQ WW Contest CWに参加するとの情報を得て
11/26 9時のスタートからPSKReporterでQRV情報をチェック。1時間後に14.057MHzでRST:419程度で入感。
北米を中心にパイルアップとなっており、オンフレでパイルを抜ける可能性はないので、この日は静観して終了。

11/27の7時前にDXSCAPEでQRVを確認。ワッチすると昨日よりも僅かに強く入感しているが北極圏越え特有の揺らぎがあり、聞き取り難い。
大きなパイルにはなっておらず、信号が上がるまで待ってからコール開始。5回ほどでリターンを得た。QSO後は(いつもながら)RST:559程度まで上昇し安定して入感していた。

アンティグア・バーブーダは、これまでSSB、FT8で入感を確認しているが、QSOには至っておらず、今回、CWで信号を捉えWkdできた。CWでのATNO 1Upは久しぶりである。
CQ WW Contest CWでは主にハイバインドでカリブ局をコールし何局かとQSOしたがBand NEWは得られなかった。

●5R8PA(Madagascar)on 80M -Band NEW-
11/29 05:50に3.573MHzをワッチすると、同局をコールされているJA局が40局以上見える。SNRはピーク-9dBと強力且つ安定しているがノーマルモードのため、パイルが中々はけない状況。

バンドを広範囲にピックアップしており、下限の150~250Hz辺りで空きを見つけてコール開始。何度か被りがないか確認&微修正しながらコールし続けるもリターンが得られないため、バンド上限近くにQSY。コール再開後10分ほどでリターンを得られた。その後、直ぐにQRMでかき消されてそのまま見えなくなったため、ぎりぎりのタイミングでのWkdであった。


●V85RH(Brunei Darussalam)on 6M -Band NEW-
11/25の16時過ぎにFT4でのQRVを確認。アンテナを南南西に向けると16:13に-16dBでデコード。SNRは上昇するも、リターンを返されているのは
西日本中心であり、3分ほどするとデコードレベル以下に沈む。その後50.313MHzで10局ほどがコールされているがこちらには入感せず終了。

11/29の12時過ぎに久しぶりにVK7がオープン。5局ほどが入感し未交信の2局とQSO。
その後、フィリピン局も入感しており、ブルネイまでパスは伸びている予感がする。
11/29は50MHZでのQRVを告知されていたので、アンテナを南南西に向けて待ち構えていると13:40頃に同局をコールされている複数の1エリア局を確認。
しかしながらこちらには入感はなく、10分ほどでコールが止んだので50.318MHz/FT4をワッチ。
10局ほどがコールされており、先方の信号もWideGraph上にはっきりと現われ始めるが、未だデコードには至らない。
14時過ぎになってようやく-11dBで入感。しかしながらデコードは続かず、信号が上がったタイミングでコールしていると14:17に「R-13」でリターン。「RR73」を3回送った後で「73」を受領できた。これが最後のデコードとなり、ワンチャンスを活かすことができた。