2022年4月29日金曜日

198. DX運用日誌(124)

●J20MR(Djibouti)on 10M
4/7の1523時に28MHz FT8で入感。アンテナはショートパス方向。直ぐにパイルアップとなったが積極的に捌く運用スタイルではなく、ポツポツとピックアップしている。15時半過ぎからKG6DXをコールし始めて10分後にCQシーケンスに戻った次のタイミングでリターンを得た。QSO後、見えているだけで30局ほどがコールされていたが16時頃にはQRTした様子。早いうちにWkdできてBand NEWを増やせたのは幸運であった。

●XT2MAX(Burkina Faso)on 17M/20M
DK1MAXによる西アフリカのブルキナ・ファソのDXペディション。4/12に14MHz FT8で1st QSOするも、その後は各バンドともにSNRが低く、またFT4での運用が多いためデコードに至らない状況が目立つ。結果、このペディションでのBand NEWは得られず 2Band/3QSOに留まった。

●T88SS(Palau)on 6M -Only decoded-
4/16の13時半頃より50MHz FT8で同局をコールする7/8エリア局を確認。10分後に初めてデコードでき、そ
の後は安定して入感。コール開始後、SNRはピークで+03dBに達するが14時頃には急速にフェードアウトしBand NEWのチャンスを逃した。PSKReporterをチェックすると、こちらの信号はコール当初から届いていた様子なので次回に期待。

●VP2EIH (Anguilla)on 20M
4/21の18時過ぎに14MHz FT8で入感。3日前からこの時間帯にQRVしているのを確認しておりデコードできたタイミングでコールするもリターンは得られなかった。
この日はコール開始後、一旦フェードアウトし19時過ぎから8P5AAをコールしていると1918時に再入感。コールを再開するもDF(1194Hz)の近接で何局も(入れ替わりながら..)被り始めデコードできないシーケンスが目立つ。SNRも低下傾向にあったことからコールを諦める寸前になってリターンが得られた。


●C91AHV(Mozambique)on 10M
4/22の16時半頃から28MHz FT8で入感。SNRは-20dB前後と低く、リターンを得たピリオドでWide Graph上ではDF近接でのQRMが発生しており、SNRの差分も大きいことから "False Decode"の可能性が疑われる。その後「RRR」をデコードするも、いずれもHint Decoder(*)によるものであり、過去の経験からこのシーケンスも怪しまれたが、翌日になってLoTWでCfmできた。

●JW0X(Svalbard)on 17M/20M/30M
ベルギーのDX Adventure チームによるスヴァールバル諸島のDXペディション。同チームのHPが秀逸である。JW自体、特に珍しいエンティティでもないが入感したタイミングでコールするも、ヨーロッパの壁が厚く、またCW/SSBでは北極圏エリア特有のエコーがかかっており、信号は強くても聞き取り難い.. 積極的に追いかけなかったこともあり、結果として3
Band/5QSOに留まった。

●HV0A(Vatican city)on 15M/10M
4/23の18時前に21.015MHz CWでQRVを確認。ワッチすると539程度で入感しており、+3-5KHzのスプリットでコールするも激しいパイルアップでリターンは得られない。そのうち一旦QRTしたが、1時間ほどして再度QRVを確認。信号は更に559程度まで上昇し、引き続き激しいパイルアップとなったが、+4KHzでコールしていたところ、ようやくリターンを得た。
19時半前に今度は28.003MHz CWのSPOTを確認。ワッチすると599で入感。+2KHzでコール開始して数分後に***AFRでリターンがあり、フルコールを打ち直して無事にWkd。その後も1時間ほど強力に入感しており、多くのJA局にハイバンドでは特に貴重と思われるHVをサービスしてくれた。
DX World.netによるとこの日は International Marconi Day ということで 元々、HV1CNのQRVが予定されていたようである。

●TX5N(Austral Islands)on 8Bands
Perseverance DX Groupによるオーストラル諸島のDXペディション。伝搬的に良好な地域であり比較的規模の大きなペディションであったことから、結果は 8Band/17QSOまで伸ばせた。
特にペディション最終日の前日(4/28)に半ば諦めかけていた3.5MHz FT8(F/H)で強力且つ長時間に亘り入感し、Band NEWを増やすことができたのは感慨深い。


2022年4月9日土曜日

197. 50MHzアンテナの補修

50MHzの8エレ八木(CL6DXZ-5)のラジエータが少し変形していることが判明。特性への影響はなさそうであったがSWRディップ点の調整を含め補修工事を行った。

<経緯>
昨年のVERSA Beamトラブル以後アンテナに問題がないか目視チェックを行う機会が増え、年明けにも何気にアンテナを見上げていたところ、CL6DXZ-5のラジエータの片側がビーム方向に歪んでいるのを確認。
例えば鳥がエレメントに止まったとして、その重さで垂直(下)方向に曲がるのであれは合点がいくが、水平方向に歪むのは何とも解せない.. メーカーに問い合わせると、強風の影響ではないかとの事だがちょっと違う気がする。

アンテナアナライザーでSWR値を測定すると、50.5MHz付近のディップ点で1.2になっており、設置当初の1.0からは少し悪化している。この歪みが原因かどうか定かではないが(他の変化要素としては、6月にアンテナ直下のコモンモードフィルタを接触不良により取り外したこと)見栄えもあまり良くないので工事業者に連絡し、特に急がないので近くに来る機会があれば寄っていただくよう依頼。

変形している箇所はラジエータのUパイプであり、この部材(税別1,700円)だけを取り寄せることは可能だが、1年前に置換したCL6DXのラジエータと同じものであるため、交換が必要であればこれを用いることにした。

<工事概要>
4/6の16時半頃に工事業者から電話があり、ちょうど在宅(勤務)であったため、その日のうちに来ていただき工事を実施。その際にSWRのディップ点が200KHzほど下がるようUパイプのエレメント長の調整を行った。※取扱説明書によると±10mmで約250KHzディップ点が変動

作業はアンテナをエレベーターで下げた状態でアンテナマストから外し、タワーに沿って垂直に立ててロープで固定。その後、タワー中段でラジエータエレメントの補修を行う段取り。
歪んでいる側のUパイプを固定しているネジ(EC1)を緩めると、Uパイプを差し込んでいたラジエータのアルミパイプから抜け出す力が加わりUパイプを全て引き抜くと、ほぼ原型どおりに戻った。
結果的に片方のUパイプがラジエータのアルミパイプに強く押し込まれて変形したようであるが、この力が加わった原因は不明。1年前の設置当時に撮影した写真では真っ直ぐになっており、何かが起きたのは確かではあるが..
結局、Uパイプはそのまま差し戻して使うこととしエレメントを+10mm伸ばして固定。アンテナを元に戻し2時間程で作業終了。

<SWR測定値>
SWRのディップ点は50.3MHz辺りにまでシフトしたが、最良点でも1.2を下回ることはなかった。取扱説明書記載の特性曲線と少し差異はあるが、運用周波数範囲(50.1-50.5MHz)は1.2でカバーできており、フロントゲイン/FB比にも特段の影響はないと考える。
ちなみにアンテナアナライザーで広域(49MHz-54MHz)に亘りSWR値を測定すると、51.6MHz辺りでピーク(4.0)に達した後、再び下降に転じて53.0MHzで再度ディップ点(1.0)を迎える特性を示している



2022年4月2日土曜日

196. 3月のレビュー

<サマリー>
QSO数は163となり昨年同月比で3倍に増加。ハイバンドのコンディションが良好で、Wkdベースで Band NEWを58エンティティ伸ばすことができた。そのうち50MHzは4つ増えてトータル90エンティティとなった。参考指標としている年間
DXCCは3ヶ月目で176エンティティまで積み上がった。
モード別の構成比で見ると、これまでQSOの殆どを占めていたFT8(FT4)が3月は7割台まで下がり、CW/SSBがそれぞれ全体の1割を占めるようになった。コンディション上昇に伴い、多くのDX局がCW/SSBにQRV(入感)し始めたことに因ると考える。


<エリア/バンド別状況>
引き続き Band NEWを追いかける運用がメインとなり、バンド別のQSO数を見ると最も多い28MHzは、30QSOのうち21QSOがBand NEW、その他 21/24/50MHzもQSO数は同数の横並びとなった。
エリア別では50MHzでVK,ZLとのQSOが多いことからオセアニアがトップとなり、ヨーロッパ、アジア、カリブ、アフリカと続いた。アフリカ、カリブの主なエンティティは以下のとおり;

今月はATNOを2つ伸ばす(解消する)ことができたが、14/21MHzのSSBでQRVしていた西アフリカ、ニジェールの5UA99WSは、何度か確認できたが微かに聞こえる程度であり逃した。

50MHzについては、先月に続きオセアニア方面が好調に入感。Band NEWは以下のとおり;

月末にはインドネシア、ベトナムもよく見え始めているが、期待していた南米やインド洋の入感はなく、西日本を中心に限られた局からのSPOTを確認するだけであった。広くあまねく入感するのは未だ先のようである。