2023年9月16日土曜日

260. サブ機のハイパワー変更申請

6月に導入したサブ機(FT-991AM)によるハイパワー変更申請を行い審査を終えた。
ハイパワー免許であっても無線機の追加・置換のみで「指定事項の変更」を行わない場合は、申請(届出)のみで免許される。今後に備えてポイントを纏めておく。

<プロセス>
❶無線設備の増設・取替
既にハイパワー免許を受けている第一送信機系統とは別に、新たに第n送信機系統として、50W~200Wの無線設備を追加(増設)または取替の変更申請を行う。
※第n送信機の免許を受けている場合は不要

その際、空中線電力の多寡によらず、現時点において電波防護のための基準に適合していることを確認した旨の書類(簡易な適合確認プログラム.xls)の提出が必要になるので、ハイパワー変更申請時に作成した同様の資料をベースに作成して添付。

❷工事設計書の変更申請
上記申請が「審査終了」となった後、改めて第一送信機系統と同じ構成(無線機のみ異なる)で工事設計書の変更申請を行う。

その際、申請書(申請画面)は「16.工事設計書」のみを選択し、その他の「指定事項の変更」は行わない。

た、送信機系統図には「リニアアンプは第一送信機系統と同じものを切り替えて使用する」旨を明記する。


<補正依頼まとめ

第二送信機(FT-991AM)の追加申請に際して、工事設計書の区分を「増設」としていたものを「取替」として補正。
理由はハイパワー変更申請時に第一送信機系統のみで申請・免許されたことで、開局申請時に記載していた第二送信機は一旦、撤去したとみなされると考え「増設」で申請したため。

併せて総務省電波利用HPに記載された文言を引用した「電波防護指針に基づく適合確認資料」の提出を求められた。

第二送信機にリニアアンプを接続する工事設計書の変更に際して、指定事項の変更は行わないことから、試しに第二送信機系統図の追加と備考欄への補足説明で申請したが、審査は通らず。
第二送信機についての発射可能な電波型式、周波数の範囲、変調方式、終段管、電圧及び定格出力の記載(送信機とリニアアンプの双方を記載)を求められた。

第二送信機系統図に「第一送信機系統図と同じリニアアンプを切り替えて使用する」旨の記載がないことから、記載を求められた。

補正依頼を3回受けたことで、申請から審査終了まで3ヵ月を要したが、改めて変更申請のポイントを確認する機会となった。


2023年9月10日日曜日

259. DX運用日誌(144)

●9Q2WX(Dem. Rep. of the Congo)
OK2WXによるSO2RでのDXペディション。7月のIDT(Italian Dxpedition Team)による9Qのペディションでは、アンテナトラブルもあり7/10MHzを逃していることから今回はローバンドに期待。

8/20のペディションスタートから各バンドでFT8を中心にワッチするもタイミングが合わず1st QSOは8/24の21MHz/CWとなった。その後もハイバンドでCW/SSBのQSOは続くも、7/10MHzでの入感はない。

同局のHPで公開している統計情報をチェックすると、QRVはハイバンド中心のようである。Mode別ではFT8が全体の6割を占めているがマルチスレッド運用のためか信号が弱く、QRVを確認できてもデコードできないケースが多々あり、結局8月は未交信に終わった。

<9/5>
9月に入り連日、深夜から早朝にかけてローバンドを狙うも入感はない。この日は3時頃から10.136MHz/FT8をワッチを開始し、3時半頃にようやく入感。
デコードは安定しなかったが、10.131MHzにQSYした頃から信号が上昇し4時過ぎにリターンを得た。


<9/8>
早朝4時過ぎから7.063MHzをワッチ。既にJA数局がコールされているが、こちらには入感はない。その後3.563MHzでセルフスポットが上がったので見に行くもデコードには至らず。

5時過ぎに7.063MHzに戻るといきなり-16dBで入感。そのうちバンドの両端で国内SSBの被りが出始め、NOTCHとWIDTH/SHIFTでしのぎながらコールしていると15分後に「+04」でリターンを得た。しかしながら「RR73」は受領できず再チャレンジすることに。
その後、6分ほどしてコンディションのピーク(5ライン)のタイミングでリターンがあり今回は無事「RR73」を受領できた。
ペディションが終了し、結果は6バンド8QSO。目標の7/10MHzをペディション終了前になんとかQSOできたのは幸運であった。せっかくなので24MHzも埋めておきたかったが、タイミングを逸した


●E51D(North Cook Islands)
VP6Aからの運用に続くRIB (Radio in a Box)を用いたDXペディション
。CWでのリモート運用特有のタイミングの遅れも慣れれば問題はない。今後、アクセス&滞在が困難な島々へのDXペディションの主流になるのかも知れない。

北クック諸島は3.5/28MHzを除いて50MHzまでQSOできているが、
LoTWでは7/14MHzのみCfm。QSLカードは受領しており先のハムフェアでフィールドチェックを受けたばかりであるが、今回は残す2バンドとLoTWでCfmできていないバンドを埋めることに注力。結果、9/4に3.5MHz/FT8でWkdし、オールバンド揃えることができた。

ペディションが終了し、結果は8バンド13QSO。OQRSの手続きに行くと5QSO毎に5USDとの事。タリフとしては少し違和感があるので、必要最低限のリクエストに留めた。


●4U1UN(U.N. HQ)on 30M
9/9の16時前にSNSでQRV情報を得て10.131MHzをワッチ。20局ほどがコールされており、Wide Graph上も薄っすらと3ラインが見えるがフラッター気味でデコードできない。

15分ほどして-19dBで入感しコール開始5分後に「-22」のリターンを得た。しかしながらシーケンスが続かず、3回「-22」を受領するも他局に移ってしまう..

その後、信号はピークで3スレッド/6ラインまで上昇。リターン後のDFでのバッティングを避けるため、F/Hモードを外して再コールしていると、最初の入感から30分後に「-16」のリターンがあり、無事に「RR73」を受領。これが5バンド目のQSOとなった。
3局ともにFT8は100~140W程度で送信。7/10MHzはベアフット運用に徹しているが、他のバンドでも特に遜色はなかった。


2023年9月9日土曜日

258. レイアウト変更

これまでパワーメーターなどの機材は無線機本体の上に直置きしていたが、6月にサブ機(FT991AM)を購入し、またローテーターコントローラーなども設置したことから、デスク上が雑然としないようレイアウト変更を行った。

無線機材をデスク(270cm)の左端に寄せるコンセプトは変えず、TS990とSP990を並べて収納できるサイズ(内径66cm×奥行30cm)の木製キャビネットを設置することにして、セミオーダー品を発注し1ヶ月ほどで到着。

組み立ては容易であったが、TS990の重量が25kg近くあるため、中板に収めるのに手間取った。
キャビネットの床面にはフェルトの緩衝材を貼付し、キャビネットごと少しづつデスク上を動かせるようにして無線機裏側への動線を確保した。

普段から使用する無線機材の全てがキャビネット内に収まったものの、スペース的には既に余裕はない。自室がこれ以上 "
シャック化"しないよう自戒をこめて、無線機材の購入は控えたい。
せっかくなのでQRZ.comに掲載している写真も張り替えておいた。



2023年9月2日土曜日

257. 7/8月のレビュー

<サマリー>
2ヶ月間のQSO数は158(7月:78,8月:80)となり、前年同期(160QSO)とほぼ同数。
DXペディションによりATNOを1つ解消し、Band NEWは27エンティティを積み上げた。
参考指標の年間DXCCは222エンティティとなり、この時点で昨年の219エンティティを超過した。


<バンド別状況>
50MHzがマルチホップEsのコンディションが優れなかったとはいえ、ヨーロッパ、北米とのQSO数が全体を押し上げて、全体の3割強となった。


<エンティティ別状況>
コンディション的には夏枯れの時期にも関わらず、カリブ、アフリカもよく入感しており、DXペディション局を中心として順調にBand NEWを伸ばすことができた。主なエンティティは以下のとおり。

一年前のブログを眺めていると、当時、ATNOであったアンティグア・バブーダ(V2)と赤道ギニア(3C)をWkdするのに苦労していた様子が判る。いずれのエンティティも、それから一年も経たずにオールバンドでQSOできるとは、この時には思いも寄らなかった。
特に高いアクティビティを保ち迅速にQSL(LoTW)してくれた3C3CA,Ersoyさんには感謝である