2021年9月19日日曜日

178. FTCの接続とメモリー設定

FTC(Frequency Tracking Controller)を用いて、TS990からの周波数データをICPW1とVERSA BeamのKA1コントローラーの双方に送り周波数(Band)をトラッキングさせているが、先般、KA1コントローラーの設定を初期化した際、パラメーター等の再設定に時間を要したことから、改めてケーブル配線/Pin配置等を再確認しメモリー設定値を備忘として残しておく。

<構成図>

ケーブル❶/❷はRS232C二股ケーブルを用いてパラレル接続。FTC側をMaster(データ送/受信)KA1側をSlave(データ受信のみ)にすることが基本であるが、ICPW1との接続では特に影響がないためケーブル❷のPin処理は未対応。コネクタはそれぞれD-sub/9Pinを用いてTS990からの周波数データを受信させている。

ケーブル❸/❺は無線機/リニアアンプ間のALC,TXG,PTT,DC出力および周波数データをFTCを経由して接続。
FTC側のコネクタはD-sub/15Pinを使用。周波数データはICPW1のRemote端子(CI-V)に出力し、リニア側から見るとICOM製の無線機が繋がっているように動作する。
このほかICPW1主電源を切っていてもコントローラーに13.8Vを供給することでアンテナセレクター機能を活かしている。

ケーブル❹はFTCの電源(13.8V)をTS990の外付けアンテナチューナー接続端子(6P)から供給させることでTS990の電源ON/OFFと連動させている。
なお、FTC本体が電源OFF時でもICPW1コントローラーに13.8Vが供給されるようFTC基盤のD2カソードとJ9(2番)をジャンパー接続。


<コネクタ/Pin配置 一覧>


<FTCメモリー設定>
メモリー書き込みモードは、電源OFFの状態からPOW/ABスイッチを押したまま電源ON。
現在の”EXciter Type”が表示されるので、メモリー設定00〜03を以下のとおり設定し、POW/ABスイッチ長押し後、電源OFFでメモリ書き込み完了。
FTC電源ON時の表示は以下のとおり;
分岐ケーブルでFTC側がSlaveとなっているため "ComEr1"が表示されるが、Master側のKA-1コントローラーの電源ONで "TS990" が表示され周波数表示(デフォルト)に変わる。


2021年9月4日土曜日

177. 8月のレビュー

●DX運用状況
50MHzのDXシーズンを終え、HFのコンディンションも夏枯れ時期のせいか芳しくなくアクティビティは低下したが、それでも幾つかのDX Peditionもあり、WARCバンドでのBand NEWの追いかけを中心にそれなりに楽しめた。アフリカ、カリブの主なQSOは以下のとおり;


●QSLカード来着
50MHzのBand NEWで
LoTW未対応局を中心にSAEを送付していたが、そのうち3局から返信が来た。

8月のBuro経由では、昨年50MHzでQSOしたドイツ局からのQSLカードが6通来ていたが、いずれも"Pse QSL"となっており、こちらからの送付に対する返答分ではなかった。
HFで比較的珍しいところでは、マリ共和国、パレスティナ、サンピエール・マカロン島などが来着。

QSLはDXCC用途以外では LoTW,eQSL,QRZ.COMなどの電子承認で事足りると考えているが、やはり苦労してWkdした相手局から手書きのQSLカードが届くと感慨深いものがある。一方、DX Peditionに多い4面フルカラーのQSLカードは豪華で見応えはあるものの、何故か未だに違和感を覚える。OQRSで$5〜で「購入した感」が残るからかもしれない。

●QSLカード作成
2018年に国内向け・海外向けにそれぞれ1,000枚づつ異なる印刷業者で作成したが、いよいよ在庫が枯渇してきたので今回は3,000枚を別の印刷業者に発注。
オモテ面、レポート面ともにオリジナルデザインで制作し且つ業者による校正無しとして単価は4円に抑えられた。
レポート面をPC/プリンターを用いた一括印刷を前提に白紙とすることも検討したが、QSLカード発行は50MHz DXを除いて、基本、先方からの請求ベースとしているので、発行数はそれほど多くなく、海外向けには手書きの方が趣きがあると考えてプリントすることに。QSOの大半を占める
FT8のレポート欄を記載して入稿。


●False Decode
6/3にキプロスとの初めての50MHz QSOとなった5B4AGNがCLUB LOGに反映されていないことに気づき、Screencopyを添付しメールにて照会したところ ”Not in Log" との返答であった。
2回目の「R-16」を受信した次のピリオドで「73」を受領したつもりであったが、このピリオドでは他のJA局をコールしていたらしく、またSNRは-24dBを表示しており "False Decode" であったと考える。
他のQSOでも同様のケースがあるため、SNRが-24dB前後の「73」シーケンス、特に少し時間が経ってからの受信には注意が必要であるが、今回のケースではQSOの流れ自体に違和感はなく、短いオープン時間でFalseを疑い再トライすることは困難であった。
この後、キプロスとは別の3局とQSO(いずれもLoTWでCfm)できているが、1エンティティ1局のワンチャンスであった場合、後になってこの"Not in Log"のシチュエーションとなるのは避けたいところである。