2023年12月23日土曜日

274. 今年の主な出来事

2023年は「ハム活」の再開から9年目、DXを追いかけ始めて6年目となる。運用は多少マンネリ化してきたものの、それなりにアクティビティは保てたようである。
今年を振り返って印象に残った出来事、取り組んだことなどを纏めておく。


①50MHzカリブオープン(10月)
サイクル25におけるロングパス(F2層伝搬)での初めてのカリブ入感。初QSOに至るまでの緊張感、短いオープン時間を狙っての連夜のワッチは、50MHz DXingならではのスリリング
なものであった。


②ブーベ島とのQSO(2月)
最難関エンティティの一つであるブーベ島(3Y0J)のDXペディション。QRV期間が約1週間に短縮されたが、何とか2バンド2モードでのQSOに成功。短いオープン時間での激しいパイルアップは想定していたものの
、CWでの入感は思いのほか微弱であり、FT8運用の混乱、DQRMやPirateの出没など、苦戦要素が満載であったことも感慨深い。







③DXペディションの盛況(通期)
”DXpedition”と銘打ったQRVは、DXnews.comの年間掲載数だけでも 60以上実施され、その結果、予想以上にATNO解消が進み、多くのBand NEWを得ることができた。一方、苦戦したペディションも数多く一喜一憂したが、それもDXを追いかける醍醐味であろう。

④ローテーターのリモート化(8月)
FT8リモート運用のネックとなっていたローテーターのリモート化をようやく実現。コントローラー本体の買い替えは出費がかさんだが、頒布のPCインターフェースキットの組み立てやケース加工などは存外に楽しめた。


⑤VERSA Beamのトラブル(5月)
ラジエーターAEU内部でのスパーク発生に起因し、片側のグラスファイバーポールが根本から焦げて折れるトラブルが発生し、その対応
に追われた。これをきっかけに7/10MHzのFT8運用時はリニアアンプの使用を控えることにした。

⑥サブ機導入(6月)
メイン機の故障に備えてサブ機(FT991AM)を購入し、第二送信機追加とリニア接続の変更申請を実施。FT8のソフトウエアはWSJT-Xを用いてメイン機のJTDXと使い分けたが、夏場の144MHz DX以外で使用することは殆どなかった。

⑦ベランダアンテナの置換(6月)
サブ機の導入に合わせて、ベランダに設置していた広帯域受信アンテナ(D303)を取り外し、マルチバンドのベランダ用ホップアンテナ(UHV-9)とラジアルを設置。14MHz/FT8でカリブ局の入感を確認した。


⑧50MHz 夏季シーズンの不調(5-7月)

毎年、GW明け頃から期待しているマルチホップEsによるヨー
ロッパ、北米オープンは、コンディションが振るわず、QSO数、Band NEWともに昨年、一昨年を大きく下回る結果となった。

⑨シャックレイアウト変更(10月)
無線機材が年々増える中、テレワークを兼ねているデスクが雑然とならないよう木製キャビネットに収納することで広い作業スペースを確保した。


⑩DXCCフィールドチェック(8月)
LoTW未対応局のQSLカードを用いたDXCC申請を行うため、ARRLのWebサイトからオンライン申請を行った後、ハムフェアにて初めてフィールド
チェックを受けた。

DXCCの進捗等、定量的な振り返りについては別途、集約する。

2023年12月3日日曜日

273. 11月のレビュー

<サマリー>
QSO数は187となり、前年同月(177QSO)からは微増。先月より引き続きDXペディション局(17チーム/個人)を中心に追いかけ、QSO数は全体の約半数(88QSO)を占めた。


<エリア/バンド別状況>
先月とほぼ同じ傾向であり、50MHzでの南米、オセアニアのオープンと複数のDXペディションにより、エリア別ではオセアニアが4割強を占め、バンド別では50MHzが全体の1/4となった。

<DXCC進捗状況>
DXペディションによりATNOを3つ解消し、併せてBand NEWを36スロット積み上げることができた。

3.5MHzでは以下の4エンティティをWkd。ようやく100エンティティに達したが、これまで1エンティティ1局のペースのため、LoTWで未だCfmできていないQSOもあり、アワード申請までには暫く時間がかかる見込み。

今月の主なエンティティは以下のとおり。


<50MHz DXing>
11/7にエクアドルの2局目となるHC2HGをWkdし、その後は小規模ながらオープンしたタイミングでブラジルの2局とQSO。

11/11と11/13に比較的大きな南米オープンがあり、CE,CX,LU,PY計16局とQSO。11/14のCX6VMとのQSOが今シーズンの最後となり、パラグアイは来シーズンへの持ち越しとなった。

10月のカリブオープンでQSOできた局についてはQSLカードを請求しており、そのうちの数枚が来着した






2023年11月20日月曜日

272. DX運用日誌(146)

●7O8AD(Yemen)-ATNO-
LA7QIAによるイエメン共和国ソコトラ島からのQRVで期間は11/4~11/16。同島はインド洋上の中東エリア(アジア圏)に属するが、地理的にはアフリカ(ソマリア)に近い。

11/4の朝5時前に10.106MHz/CWで初入感。RST529程度であったが、信号はフェードアウト気味で且つパイルアップも激しいため静観。


20時半過ぎに14.090MHz/FT8でQRVを確認。小一時間ほどコールしてリターンを得たが、翌日、DX world.net での告知により同時間帯は未だFT8を運用していないことが判明。

MSHVの6~8ラインで入感しJA/EUを同時にピックアップしていたため、その後、同様の入感時には真偽を判別するのは困難であり、ペディション期間中のログアップも無いことからWkdしても不安が残る。
<11/4>

<11/5>
11/12になって、RA9USUによる7O73T(QTHは同じくソコトラ島)の運用が始まるとの朗報が入り、初入感したその日のうちに21MHz/FT8であっけなくWkd。
翌日にはログをCLUBLOGにアップロードしてくれたことから、ATNOは解消し安堵した。

ペディション終了後にアップロードされたログを確認すると11/5の10MHz/FT8(上記)はホンモノであることが判明し、これが最初のQSO(ATNO)となった。
リターンを得るも「RR73」を確認できずリポートを再送したケースが多かったが、QSOした4バンドともに無事にCfmできた。


●TJ9MD(Cameroon)-ATNO-
Mediterraneo DX Club (MDXC) による大規模DXpeditionで、QRV期間は11/3~11/15。

11/5の朝7時前、14.019MHz/CWで初入感。ピークでRST539程度で入感するも20分ほどでフェードアウト。
その後、7:40頃から21.094MHz/FT8でのQRVを確認。30局ほどがコールされているがこちらでは入感はなく、9時前になってようやく-18dBで入感。

コール開始後、SNRはマイナス一桁台にまで上昇するが、マルチスロット運用ではなくピックアップした局に何度かレポートを送信して次の局に移る変則的な運用のため、遅々としてQSOが進まずパイルアップもなかなか収束しない。

結果、4時間以上コールし続けてリターンが得られ、オンラインログでQSOを確認。ようやくATNO解消となった。

「ATNO解消後は円滑にQSOが進む法則」は、今回も当てはまり、その後SSBでは、ほぼ一回でコールバックがあり、FT8も10分もかからずにリターンが得られることが多く、Band NEWを積み上げていくことができた。

しかしながら24MHzはQRVのタイミングが合わず、11/12の15時頃に4ラインでの入感があるも逸してしまう。
また、3.5MHzは11/13の早朝4時半頃にQRVを確認するも、デコードできたのは1回限りであり、結果、6バンド/10QSOに留まった。

●PR0T(Trindade & Martim Vaz)-ATNO-
ブラジルチームによるDXpedition。トリンダテ島はリオ・デジャネイロから東に約1,400km(札幌~福岡間)、大西洋上の群島でブラジル海軍の駐留を除いて無人との事。
QRV期間は11/17~19の3日間で、FT8は18/24MHz限定(フルリモート運用)とのアナウンスがあり、ハードルは高い。

<11/17>
朝8時頃から24.910Hz/FT8でのQRVを確認。複数のJA局がコールされているが、こちらには入感はない。DXSCAPEのData Base Searchをチェックすると昨日(初日)からの運用のメインはSSBのようであるが、入感&QSOの可能性は低いと考えてスルーすることにした。

<11/18>
深夜から引き続き18.107MHz/FT8で自動受信で待機。アンテナはショートパス方向。6時半頃からQRVを確認し、8時前になってDF:3,000Hz以上でコールされているJA局を見つけ18.108MHzにQSYするとDF:560Hz付近で複数の光点が現れて-16dBで初入感。

SNRはピークで6ライン/-17dBまで上昇するも、JA,EU,NA,SAと広範にピックアップしており、少なくとも100局以上がコールする激しいパイルアップが想定される。

MSHVのためバンド幅は有効に使えるが、見えているJA局だけでも空きDFを探すのが困難なほど混み合っており、低いDFを狙って何度も行き来しながらコールするもリターンは得られず、9時頃に一旦フェードアウト。

その後も絶え間なくJA局がコールされているが、こちらには入感はない。11時を過ぎてコンディションが少し持ち直し、スポット的にデコードできたタイミングでコール再開。13時半頃からはアンテナをロングパス方向に向けてコールしていたところ「-02」のリターンを得た。

あいにく「RR73」は未受領となったが、オンラインログが稼働しており”In log”を確認。朝の8時前か
らコールを開始し、約5時間半もトライしていたことになる。

16時頃から7.160MHz/SSBのQRVを確認し、試しにワッチするとRS41程度で入感。+10KHz以上のスプリット運用ながらJA局の激しい抑圧で殆ど聞き取ることができず早々に離脱。

17時頃から24.907MHz/FT8でのQRVを確認。多くのJA/EU局がコールされているがこちらでは入感はなかった。

<11/19>
朝の6時半前に10.133MHz/FT8でのQRVを確認。同局のHPにオペレーションプランを変更したとの告知あり。SNRはピーク4ライン/-10dB程度で入感するも、JAに限らずEU,NA,SAもピックアップしており、激しいパイルアップの状況は昨日と変わらず。

リターンを得られないまま9時過ぎには見えなくなったが、依然としてコールされているJA局は80局ほど見える。10MHzは短縮率30%のRDPであり、PY0Tを狙うには力量不足は否めないところ。

15時過ぎに帰宅し10.133MHzをワッチするとコールされているJA局が30局ほど見える。16時半になって-19dBで入感するもデコードは断片的。

デコードできたタイミングでコールしていると7分ほどしてリターンシーケンスをデコード。Hint依存で且つSNRが-25dBのためFalse decodeの疑いがあるが、2ピリオド後に「73」をデコード。
しかしながら正しいシーケンスは「RR73」であり、オンラインログには反映されず False decodeと判明。

仕切り直してコールするも、一度、False decodeが発生すると再発する傾向があり、その後も繰り返されるが、
JTDXのパラメーターは触らずに経験則で対処することに。

暫くコールし続けた後、バンド内の状況確認のために一旦、送信停止した後で「-18」のリターン。
直ぐに「R-21」を送るも「RR73」は未確認であったが、オンラインログにコールサインが表示され2バンド目のWkdとなった。

翌朝(11/20)も早朝5時過ぎから10.133MHz/FT8で入感しており、パイルアップは相変わらずであったが、リモートでチェックすると9時過ぎまで入感が続いていた。

今回、かなり苦戦したペディションであったが、短期間且つバンドが限定されていたことで返って集中できたのかも知れない。

2023年11月13日月曜日

271. 50MHz DXing 2023(9)

<11/5>VK9QO(Cocos-Keeling Islands)-Decoded-
一昨日の23時頃に50.323MHzでの運用を確認し、22時過ぎからアンテナを190度に向けて50.323MHzで待ち受け受信にしていると22:27にJT_Alertで入感を認知。

F/Hによるオペレーションが始まり4~6ライン/-12dBで安定して入感。1~6エリアを広範にピックアップされているが、この状況ならばリターンの順番待ちかと思いきや、入感から7分ほどで急速にフェードアウトしWide Graph上からも光点が完全に消える。今回は少ないチャンスを活かすことができなかった。

<11/7>HC2FG(Ecuador)-Worked-
12時過ぎにリモートでワッチすると南米が広範に開けている様子が伺える。CE,PYの常連局のほか、数分前からZP5DA/DBC,HC1DAZ/MD,HC2AO/ACZ/FGをコールされているJA局が見えるが、アンテナが南南東を向いておりDX局はデコードできていない。

アンテナを真東に向けると12:07にHC2FGが-16dBで入感。送信出力150Wでコールするもデコードレベル以下に落ちることが多い。デコードできたタイミングでコールしていると12:33にR-19でリターン。貴重なエクアドルの2局目をWkdできた。
その後、PY2XBやQSO B4の常連局は入感するも12:45頃にはKH6を除いてフェードアウト。

帰宅後に今朝の状況を確認すると、11時過ぎからHC局が、その30分後にZP局が入感していたようである。JA局が送られていたリポートは-15dB前後が多く、アンテナを向けていたとしてもこちらでデコードできたかどうかは不明。

<11/10>4W8X(Timor-Leste)-Worked-
11/9の10時過ぎにQRVを確認したが入感せず。本日は20時前からアンテナを真南に向けて待ち構えていると、
20:11に-19dBで入感。

直ぐにコールし3回目でリターンを得るも、マルチスレッドのためSNRが低く(Wide Graph上ははっきりと見えているが)シーケンスが続かずリポートを3回繰り返してようやく「RR73」を受領。

QSO後、暫く様子を見ていると1~6エリアまで広範にピックアップしていたが、信号は次第に弱まり最終デコードは20:35。こちらでは20分程度のオープンであった。

同局はCLUBLOGでリアルタイムでのログサーチが可能であるが、何故かデータが反映されておらず、試しに同じ時間帯にQSOされている他局を検索しても同じ状況。
ログ自体は何度もアップデートされるもNILの状態が続きPirateの可能性も考えたが、翌日の午後になってIn logが確認できた。

<11/11>南米オープン
9時前にワッチするとLU,CE,PYの数局が入感。またCE0Y
HOをコールされているJA局が見えるが、こちらでは入感なし。次第にコンディションが上昇し始めて9:10頃には10局ほどが同時に見えている。

小一時間ほどコールしてCE,LUの4局から応答を得たが半分は「RR73」未受領のまま終了。
10時頃にはフェードアウトし入感は常連局のみとなる。11時頃からはVK2が強力に入感し始めたのでアンテナを廻して3局とQSO。

11:20頃から再びPYを中心に南米局が入感。3エリア以西ではもう少し早い時間から賑わっていた様子。
SNRは-12dB前後で、CQingを繰り返す局が3局ほど見えるが、コールしても応答が得られない。いわゆる”片パス”なのか送信側DFのQRMが原因なのかは不明。

11:36にようやくリターンが得られ、そこからは効率良くリターンが返る。多い時には15局ほどが同時に入感しており、12時頃に信号が弱くなるまでに7局とQSO。

12時を過ぎた頃にZP5DAをコールされている1エリア局が現れるが、こちらには入感はない。その後、FO5QSのSPOTを確認しアンテナを110度に向けてワッチしていると-23dBで入感。コールするもデコードは一回限りであった。

午後は15時半頃まで断続的にVK1~6がオープンし、未交信局を見つけてコール。結果、本日の出来高は南米11局とVK15局の計26局であった。


<11/12>
8時半頃からワッチするとイースター島のCE0YHOをコールされている複数の1エリア局を確認するもこちらでは入感はない。

9時半前からはパラグアイのZP9HTLをコールされている1エリア以西の局が複数見えるがデコードできず。LU,PYの常連局もQRVしている様子であったが、今朝の入感はなかった。

午後からは昨日より小規模ながらVK1,2がオープンし3局とQSO。

16時過ぎにSNSの情報で4W8Xが50.111MHz/CWでQRVしていることを知りワッチすると419程度で入感。

スプリット運用となりコンディションの上昇を待って+1.6KHzでコール開始。程なくして「JA1?」でコールバックがあり、フルコールを打つもQRMでラストレターが取れず「JA1AFR 599 TU」で返して先方のコンファームを得た
その後、信号は599レベルまで上昇し多くのJA局がQSOされていた。


2023年11月2日木曜日

270. 9/10月のレビュー

<サマリー>
QSO数は339(9月:143 / 10月:196)となり、前年同期(237QSO)の1.4倍に増加。この2か月間に実施されたDXペディション(27団体/個人)をメインに追いかけたことでQSO数が伸び、全体の約半数(162QSO)を占める結果となった。


<エリア/バンド別状況>
エリア別にみると、DXペディションが数多く行われていたオセアニアがQSO数全体の50%を占め、バンド別では、50MHzが最も多く、オセアニア、南米が広範にオープンした日が続いたことでQSO数が増加し全体の1/4となった。


<DXCC進捗状況>
DXペディションによりATNOを2つ解消でき、Wkdベース(Mixed)で300エンティティに達した。
Band NEWは69スロット増えて、結果、DXCC Challengeはジャスト2,000Wkdとなった(LoTWでのCfmは1,880)。主なエンティティは以下のとおり。


<50MHz DXing>
9月後半からの断続的な南米オープン、10月に入って夜半のロングパスによるカリブ/ヨーロッパのオープン、そしてオセアニアが毎日入感しており、結果、
2か月間で25エンティティとQSO。

Band NEWは、オセアニアでのDXペディションとカリブオープンにより12エンティティ伸ばすことができた。内訳は以下のとおり。

一方、入感しコールするも逃したエンティティは南米のZPとオセアニアのT2,4Wの3つ。また、中米のTI,TGおよびカリブのCO,PJ2はQRVを確認するもこちらでの入感はなかった。


2023年10月31日火曜日

269. 50MHz DXing 2023(8)

<10/27>
朝7時過ぎから18MHz/FT8でPY0FRを小一時間ほどコールしていると8時過ぎにPSKReporterで南米がオープンしていることを確認。

ZP局もデコードされておりワッチするとCX,LU,PYの5局ほどが見える。その中で最も強力に入感していたCX2SA(ピークで-1dB)をコールし5分ほどでリターンを得た。

その後コンディションが上昇し始め、入感局数が増え 8:45頃には20局ほどが同時に見える。10/23のオープンに迫る規模感になってきた。

CX局が比較的強力に入感しているので、タイミングを計ってコールするもなかなかリターンが得られない。一方、LU局をコールしてみると3局連続ですんなりとリターンが得られた。単なる偶然なのか、何か要因(伝搬の特性やパイルの状況など)があるのかは不明。

コンディションは9時半頃には下火となり、新しい局も見えなくなったので一旦、18MHzのPY0FRに戻る。
10時過ぎに再びワッチするとCX6VMが-12dBで安定して入感しているが、他の南米局は見えず10時半頃にはフェードアウト。

結果は1時間ほどのQRVで7局とQSO。ZP局をコールされているJA局を確認したが、こちらには入感はなかった。

<10/29>
昨夜の22時半頃から2エリア以西を中心にカリブのCO8LYが入感していた様子。アンテナをロングパス方向に向けて自動受信&アラーム設定していたが、こちらではデコードできていなかった。

●HC1MD/2 (Ecuador)-Worked-
朝7時過ぎにDXSCAPEで同局のQRV情報を得てワッチ開始。PY3SOLが+4dBで強力に入感しておりコールしていると、7:16に同局のCQシーケンスを-20dBでデコード。

2秒遅れでコールしたところ「R-12」のリターンがあり、次のシーケンスでギリギリ「73」を受領できた。送信途中にアンテナ方向を70度に補正したがSNRの改善はなく、デコードできたのはこの3シーケンスのみであった。50MHzでレアなエンティティをWkdできる時は何故かこの展開が多い。

PSKReporterをチェックすると同局の他、HC2FGもこちらの信号をデコードしている。またQSO後にHC局をコールされているJA局は疎らであったことから、オープンは局地的であったのかも知れない。

その後、PY3SOLへのコールを再開すると「50.125」とのメッセージがあり、SSBをワッチするとRS59+で入感。試しに一度コールしてみるが、オンフレでの激しい呼び合いでカオス状態になっているので早々に離脱。

FT8に戻るとPY,CX,LU局が多い時で同時に8局ほど見えており
、FT8/FT4を行き来して計5局とQSO。8時半頃に再びPY3SOLが入感しコール再開。今朝は、同局が終始強く入感しており、パイルアップも激しくリターンが得られないままフェードアウト。9:39が最終デコードとなった

その後、昼頃までFK8,ZL,KH6が断続的に入感し、12時を回ってUN7JXが-10dBで入感。
アンテナを向けると+1dBに上昇。カザフスタンは3局ほど見えるが全て”QSO B4”のため静観。キリギスタンのEX8MLE,EX8MLT,EX0DXもQRVしているようであるがデコードには至らず。

18時頃からはショートパスでヨーロッパをコール(QSO)されている局が見えるがこちらでは入感はなかった。

<10/30>
朝8:45頃にリモートでワッチすると、昨日に続きPY3SOLが-5dBで強力に入感。コールするも次第にSNRは下降して9時頃には見えなくなる。

その後1時間程経って再び入感するも、SNRは-20dB前後と低い。他にはもCE,LU局が見えてるがいずれも”QSO B4”の常連局のみ。

夜に帰宅して午後の入感状況をチェックすると、15時過ぎにV63CBが-18dBで入感していた。なお、本日、ペディション最終日のT2CもQRVしていたようであるが、入感することはなかった。

<10/31>
朝8時過ぎからLUの常連局が3局ほど見えていたが直ぐにフェードアウト。その後、CX6VMだけが-7dBで入感。自動受信・アラーム設定に切り替えて、後刻確認すると10時頃まで入感していた。

午前中はKH6,ZL,FK8,VK3/7が広範囲にオープンしており、11時過ぎからワッチを開始し未交信の3局とQSO。そのうち2局はCQシーケンスを捉えて1コールで応答が得られた。
いずれも4秒遅れでのコールであったが、信号が強力なためデコードされているようである。

12時を過ぎてKH6とともにLU5FFが-12dBで入感。この時間帯での南米の入感は(当地では)珍しいと思うが、PSKReporterをチェックするとCE,PY局もJA局をデコードしている。

12:20頃に150度方向でZL4LVをコールしているとNH6JCからコールされる。また、久し振りにZL7DX(ピーク-7dB)や15時頃からはXX9ETが入感するなど、オセアニア~東南アジアの広範囲でオープンし夕方まで途切れることなくバンド中が賑わっていた。


2023年10月28日土曜日

268. VUCCアワードとグリッド数

ARRLが発行しているVUCC アワード(VHF/UHF Century Club Award)については、これまで意識してグリッドを追いかけることはなかったが、先日、50MHzでQSOしたFG8OJ BurtさんのX(旧Twitter)でよく見かける ”Gridmaster”(本人作成)を試しに使って、地域毎にどの程度のグリッドとQSOできているのかを確認してみた

LoTWからデータをダウンロードする仕立てで、結果はジャスト600 グリッドであった。この数がどの程度の出来栄えなのかよく解らないが、これまで50MHzの運用では、入感した未交信のDX局は近隣国を除いて原則コールしてきたため、LoTWでCfmできているグリッド数としては意外に多いのかも知れない。

アプリケーション自体は、世界のどの地域とQSOできているのかが、地図上にメッシュ表示される優れものであった。


ARRLのHPをチェックするとVUCC Awardのランキングが掲載されており、世界のトップは2年前にQSOしたK1TOLの1,789グリッド。1,000グリッド以上獲得されている局は60局ほど見受けられる。

同アワードで追いかけるグリッドの最大値は明示されていないが、使用する4桁のグリッド・スクエア(例:QM05)は、計算上、32,000にも及ぶ。

但し、地球表面で陸地が占める面積の比率は約3割、且つ人が居住できる地域(エクメーネと言う)はその9割弱なので、粗い計算をすると最大8,500グリッド程度となり、そこから山岳地域や砂漠地帯など除外すると実際にQRV(QSO)できるであろうグリッド数はかなり制限される。

マップを見ていると、近隣国(BY,HL等)と国内に空きスペースが目立つ。近隣国はオープンしても
ワッチ優先として積極的にコールしなかったことに起因する。

国内は67あるグリッドのうち、10グリッドしかCfmできていない.. QSO数は、何度か国内コンテストにも参加していたので、それなりにできていると思っていたが、LoTWにアップロードされていない局が多いのかも知れない。

LoTWユーザーの多いFT8で近隣国をもっとコールし、国内のマス埋めをすれば、700 グリッド程度まで伸ばせそうである。

VUCCアワードを意識し未交信のグリッドを追いかけることで、50MHzのアクティビティを保てるかも知れない。


2023年10月26日木曜日

267. 50MHz DXing 2023(7)

<10/22
7時過ぎからCX,CEが断続的に入感。途中で一旦フェードアウトするも再び入感し始める。8時半頃には、LU,PYをコールされている1エリア局も多数見えるが、こちらでは入感はない。

9:51になってCE1LTLとQSO。PSKReporterでは、ZP,TI,HCでJA局をデコードしている様子が伺えるが入感することはなかった。

<10/23>
リモートで8時前からワッチすると既にCEが数多く入感している。新局を見つけてコール開始し、8時過ぎにCE3/CE0YHFからリターン。その後、立て続けに2局とQSO。

一旦、新局が見えなくなったのでFT4をワッチするとLU,CXが何局か出ておりLU7HNとQSO。

50.313MHzに戻ると08:12にZP5DBCが-15dBで入感。直ぐにコールするもデコードは散発的であり、6分後の-23dBが最終デコードとなった。西日本局もピックアップしており、やはりハードルは高い。
この時間帯がコンディションのピークのようであり20局ほどが同時に見える。

その後もPY,CX,LU,CEが広範に入感し「73」を送っているタイミングを見計らってコールするも、いつもながらスマホでは機敏な操作が思うようにいかず(1局に集中しコールしている分には問題はないが)、なかなかリターンが得られない。

それでも約1時間の間でCE,LU,PYの計7局とQSOすることができた。新局も数多く入感しており、今期最大のオープンとなったようである。最終デコードは09:20のPP5BK(-19dB)。

帰宅後、wavfileを確認すると7:45にXEの2局をデコードしており、PSKReporterを見るとHC局がJAをデコードしている。先日来、中米方面へのパスが伸びている(北にシフトしている)ようなので今後に期待したい。

<10/25>
DXSCAPEおよびネット情報によると、22時半頃からカリブがオープンしていたようである。西日本を中心にCO8LYと複数のPJ4局がレポートされていたが、もしワッチしていたとしてもこちらで受信できたかどうかは不明。

今週になってSSNが30台に低迷している中でのカリブオープンであり、一昨日の南米オープン(大規模)も併せて考えると、SSNは長期的な参考指標としては有効であっても、短期的(日次ベース)に50MHzのコンディション(F2層伝搬)を推し量ることは困難なようである。

10月以降にカリブがオープンした日をチェックしてみると、連続性が伺えるのでこの週末も目が離せない。


2023年10月21日土曜日

266. 50MHz DXing 2023(6)

<10/17>
●CT3MD(Madeira Island) -Worked-
朝7:20にCT3MD,EA9ACDをコールされている1エリア局が見えるが、こちらでは入感はない。オープン時間は昨日同様、短かったようである。

夜19時半頃からワッチするとT2Cをコールされている1エリア局が5局ほど見える。Wide Graph上では薄っすらと光点が確認できる程度でデコードはできない。

暫く静観しているとスペイン局をコールされるJA局が見え、次のピリオドでCT3MDが-19dBで入感。直ぐにコールしながらアンテナの方向を補正。2回目のコールで「R-14」のリターンが得られた。

QSO後は、昨日同様、見えるだけで30局ほどがコールされており、激しいパイルアップとなっている。信号は昨日ほど上昇せずにデコードできないシーケンスも目立つ。

20時前にはWideGraphでわずかな光点が見える程度にフェードアウトし、コールされている局も疎らとなった。入感当初にアンテナをロングパス方向に向けていたことでチャンスを活かせた。


●カリブオープン
21時頃からPSKReporterをチェックしていると、21:10にV26OCがJA局をデコードしているのを確認。21時半頃にCQ DXを数回出したところ、同局がデコードしてくれており、そのうちNP2X,WP4UなどもJA局をデコードし始め、ビッグオープンへの期待が高まる。

21:43にNP2Xが-15dBで、3分後にWP4Uが-16dBで入感。WP4Uをコールし始めるが、Wide Graph上には、はっきりと光点が現れているにも係らずデコードできないシーケンスが多い。続いてWP4G、KP4PRも入感するが、やはりデコードが続かない。

22:08にPJ4MMが-16dBで入感しコール開始。途中で信号が途切れたのでFT4に先回りするもQSYしておらず、代わりにPJ4DXのQRVを確認。

50.313MHzに戻ってPJ4MMへのコールを再開。この頃には他のカリブ局は見えず、同局だけがピーク-5dBと強力に入感しているが、オペレーションが変則的でそのうち見えなくなる。

PSKReporterを見るとCO8LYもJA局をデコードしており、カリブ地域広範にオープンしている様子が伺えるが、既にコンディションのピークは西日本に移っている様子。

22:42にはHI8GSPが-21dBで入感するも3デコードのみ。22:46に再びPJ4MMのCQが-10dBで入感するも急速にフェードアウト。最終デコードは22:54であった。
今夜はQSBが激しく、こちらでは1時間ほどのオープンであったがQSOには至らずに終了。

<10/18-19>
SSNが急速に低下している影響か、ロングパスによるカリブ、ヨーロッパ局の入感はない。入感の兆しもないことから早めに就寝し、慢性的になっていた寝不足も少し解消できた。

<10/20>
朝8時前からLU,CEが入感。未QSO局はデコードできず静観。8時半頃からはPY,CXをコールされている2エリア以西の局が見えるが、こちらでは入感せず。

9:12にPY3RTVのCQが-10dBで入感。ピーク-07dBで入感するもQSBが激しい。20局ほどがコールされているのが見えるが、10分ほどでフェードアウト。

10時頃よりVK3が強力に入感。未QSO局も多く見えており、12時過ぎまで
断続的に7局とQSO。T2CもQRVしているようであるがデコードできず。


<10/21>
朝10時頃に2エリア以西を中心に南米が広範に亘りオープンした様子。またHC,ZPも北日本では入感していたようである。

10/6のカリブオープンから2週間が経過し、この4日間はカリブ方面のオープンが見られない。このまま今季のロングパスオープンは終息するのか、再び入感するのかは不明であるが暫くは注視する


2023年10月17日火曜日

265. 50MHz DXing 2023(5)

<10/14>
11時半頃よりW8Sをコールする1エリア局が現れ、多い時で20局ほどがコールされている。
12時前になってようやく-23dBで入感。CQを繰り返しており、SNRは-15dB程度まで上昇。たまにJA局をピックアップするもCQingが延々と続く。12:15のCQシーケンス(-18dB)が最終デコードとなった。

その後、T2Cをコールする局を確認。13:44になって-20dBで入感。QSBが激しいようでSNRはピーク-8dBまで上昇するもデコードは散発的で15分ほどでフェードアウト。

●WP4G(Puerto Rico)-Worked-
夜の21:15に同局をコールされている1エリア局を確認。21:24に-18dBで入感し2コール目で「-19」のリターンを得たが「RR73」未受領のまま他局に移ってしまう。

その後、徐々にKP4、HI局が見え始め多い時は一度に6局ほどが入感。こちらでデコードした局は以下のとおり。()はピーク時のSNR
・WP4G(-05)
・KP4PR(-06)
・NP4BM(-12)
・KP4EIT(-15)
・WP4RF(-18)
・HI8T(-14)*QSO B4
・HI8SDR(-13)
・HI8GSP(-16)

これほど入感局がいれば、パイルアップも分散してQSOのチャンスは広がると思ったが、どの局からもなかなかリターンは得られない.. 
途中、何度か送信を停止しDFの被りないか確認するも、odd側ではバンド中がマスキングされており「決め打ち」するしかない状況。

21:54のNP4BM(-17dB)が最終デコードとなり、当地でのオープン時間は30分ほどであった。

結局、リターンが得られたのは最初のWP4GとHI8SDRのみ。いずれも「RR73」未受領となったが、WP4Gはメールで問い合わせたところ ”In log”との連絡があり、後ほどLoTWで確認できた。他方、HI8SDRはCLUBLOGでNIL判定であった

<10/15>
朝の7時半頃から南米がオープン。常連局のLU5FF、LU7HNが-16dB程度で入感。8時頃からはCE2SVが入感しSNRはピークで-2dBまで上昇。いずれも”QSO B4”なので静観。
10時頃にはTG9AJRをコールされている局が見えるが入感なし。

午前中は西日本で南米が広範にオープンしている様子。こちらでもVK、ZL,KH6が途切れずに入感していた。

●W8S(Swains Island)-Worked-
16時半頃からW8Sをコールされている局が見え始め、次第にその数が増え10分後に-16dBで入感。

MSHVの2ストリームで運用しているようであるが、QSBのためかデコードできないシーケンスも多く ”False Decode”も散発。

18時前には安定して2ラインで入感するが、いきなりFK8CPのいつものCQ SEAが被り始めコール中断。その後、信号は一旦弱まったが、19時前に持ち直して、19:20には3ライン/-9dBまで上昇。

19:26に先方のDF近くでコールしたところ一回目でリターン得た。次のシーケンスでDF直下でシングルトーン信号が入るが、無事に「RR73」を受領。

その後、暫く運用を眺めていると先方のDF辺りしかピックアップしておらず、何かのフィルター設定がされていたのかも知れない。
結局、16:43からコールを開始して19:27にリターンを得たので、おおよそ2時間45分コールしたことになる。

20時過ぎにEA6VQとEA5NWが-19dBで入感。これがロングパスによる初めてのヨーロッパ入感となった。EA5NWをコールするも、直ぐにデコードレベル以下に落ちて再浮上せ
ず。15分ほどしてEA9Eをコールされている複数の1エリア局が見えるがこちらでの入感はなかった。

21時前に再びイタリア局をコールされているJA局が複数見えるが、アンテナは既にロングパスでのカリブ方向に合わせており、後追いせずに静観。

●V26OC(Antigua and Barbuda)-Worked-
21時半頃にPSKReporterをチェックしているとNP2XがJA局をデコードしており、21:42にFG8OJが-24dBで入感。その前後で複数のJA局がCQ DXを出し始めている。

回同様、低いDFに設定してCQ DXを断続的に送信すると、ほどなくしてV26OC、NP2Xがこちらの信号をデコードしていることを確認。

どちらかの入感(応答)を期待しながらCQを出していると、21:48の同じピリオドでV26OCが-21dB、NP2Xが-15dBでそれぞれ入感。NP2Xからコールを開始し、途中でV26OCのCQシーケンスをデコードしたので切り替えてコールしたところ1局待ってリターンを得た。

引き続いてNP2Xを暫くの間コールするも再入感はなく、QSYしていないか50.323MHzをチェックした後、FT4をワッチすると-10dBで入感。22時過ぎからコールするも暫くしてフェードアウト。

50.313MHzに戻るとHI8SDRが-17dBで入感していたが既にコンディションは下降気味であり、22:18が最終デコードとなった。

その後、22時半頃にCO8LY,PJ4GR,WP4G,NP2Xおよび複数のHI局をコールされている局が見えるがこちらでの入感はない。
オープン時間は40分程度、4エンティティ6局の入感であった。
なお、この一日だけで全ての大陸(WAC要件)が入感したことになる。

<10/16>
朝の7時頃からロングパスでEA,EA8,CT,CT3をコールされている1エリア局が複数見えるが、こちらでは入感はなく、7時半頃には終息した様子。

8時過ぎにチリのCE1LTLが-19dBで入感。コールするも直ぐにデコードレベル以下に沈む。

20時前に帰宅してワッチするとCT3MDが-14dBで入感しパイルアップになっている。他にもEA,EA6,CT,IS0など多い時には6局ほどが同時に見えており、19時頃から入感しているようである。

CT3MDが最も強力でSNRは最大-9dBまで上昇。1~6エリアまで広範にピックアップしており、リポートもプラス台を返している。同局をメインにコールしながら、スペイン局もコールして3局とQSO。

21時前には-20dB程度までフェードアウトし、ピックアップの中心は西日本に移っているためコールは中止してアンテナをカリブ方面に向ける。

●NP2X(US Virgin Islands)-Worked-
PSKReporterを見るとV26OCやHI8TがJA局をデコードしており、21時半頃にWP4UやCO8LYをコールされている西日本局が見える。

21:54にKP4PR、続いてWP4G,WP4Uが入感し、21:59にはNP2Xが-18dBで入感。それぞれSNRは-9dB程度まで上昇。

NP2Xをコールし始め4分ほどして急に見えなくなったので、直ぐにFT4をチェック。思ったとおりこちらにQSYしており、4コール目に「R-01」のリターンを得た。しかしながら「73」が受領できず「RR73」を送り続けるも規定数に達して再チャレンジ。
3コール目で再び「R+00」を受領するが、またしても「73」がデコードできない..

二回ともクリーンに返っており、こちらへのレポートは良好なことから、少なくとも片方は「73」を送信しているであろうと想定し送信停止。※10/18になってLoTWでQSO(In log)を確認できた。

50.313MHzに戻ると既にフェードアウトしており全く入感がない。今夜は比較的強力に入感していたがオープン時間は10分程度と短かかった。