2024年5月7日火曜日

290. 50MHz DXing 2024(3)

4月後半からGW明けにかけて、新たに4エンティティの入感があり、そのうち2エンティティとQSOすることができた。

●カリブオープン
4/24の深夜23時頃からロングパスによるカリブがオープンするも就寝中で気づかず。 
翌日、PSKReporterをチェックするとV26OC,FG8OJ,WP4G,CO8LYなど、これまでにQSOできている局が入感していた様子。その後、数日は同時間帯をワッチ(自動受信)するも入感することはなかった。  

●E6SP(Niue)-Decorded-
4/25の夕方に入感するもデコードできたのは数シーケンスのみ。同局はシングルオペによるDXペディションで、同じバンドに長く留まらずにQSYする傾向があり、今回、Livestreamを見ていても短時間の運用で早々とHF帯にQSYしたことを確認。

●A52CI(Bhutan)-Worked-

4/26の17時半頃からコールするJA局が見え始め、多い時で20局ほどがコールされている。PSKReporterをチェックすると、こちらではデコードできない3エリア以西局を含め広範にオープンしている様子。
 
ネット情報によると伝搬は南西方向のスキャッターらしいが、アンテナを向けるも僅かに光点が確認できる程度であり、19時頃にコールが止むまで終始デコードすることはなかった。

2日後の4/28、17時半過ぎから同局をコールされている局が見え始め、アンテナを220度辺りに向けて待機していると18時前に-13dB/2ラインで初入感。
 
デコードは散発的であったがコール開始10分程でリターン。しかしながらSNRは悪くFalse decodeの疑いが濃厚のため4回目の「R-23」で送信を停止し再トライすることに。

その後、コンディションは上昇しピークで-8dB/4スロットで入感。7エリアから6エリアまで広範にピックアップしており、激しいパイルアップとなっていることが伺える。
何度もDFを変えながらコールするもリターンを得ることなく19時半過ぎにCQを連続送出した後QRTした様子。

再チャレンジとして1時間半程コールしたがリターンは得らなかったため、最初のリターンで”In Log”となり、MSHVの設定(No Dupes)で自動排除されている可能性があると推察。翌日、CLUBLOGが更新され Wkdを確認できた。

●3G0YA(Easter Island)-Decorded-
5/1の11時頃より同局をコールされている1,2エリア局が現れて多い時で20局ほどが見える。
アンテナ方向が判らず90~160度で探りながらワッチするも、120度辺りでWide Graph上うっすらと光点が見える程度でデコードには至らず。
SNSの情報では1~6エリアで小一時間ほどオープンしていたようであるが、入感の可否は地域差と設備差が大きかったと考える。

GWの最終日(5/6)10時過ぎから数局がコールされているがこちらでは入感せず。10:38になってCQシーケンスが-21dBで初入感。コール開始するもデコードが続かず、Livestreamを見ても50MHzでのQSOが殆ど進んでいないことが判りコール中止。


●3D2CCC(Conway Reef)-Worked-
Rebel DX GroupによるDXペディション。ロケーション的にはフィジーとノーフォーク島の中間に位置し、両島とも連日強力に入感し
ているので、入感の期待は高まる。

GW期間中、夕方の時間帯はアンテナを150度に向けて待機していたが、5/5になって16時頃から3D2AGが強力に入感し始める中、17:38にCQシーケンスを-19dBで捉えた。
同じピリオドで3D2AGが近接に出ていることになり、3スロットのうち1つがマスキングされて
デコードは安定しない。
1~6エリアまで広範にオープンしているようであるが「+0n」のレポートを返した1エリア局にも「RR73」に至らず他局に移ってしまうケースが散見されるため、入感の地域差もある様子。
 
DF1,858Hzでコ
ールしていると10分程でリターン。その直前に送信を中断しDFを612Hzに移っていたが、次のシーケンスで「RR73」を受領できた。

その後も安定して入感しており最終デコードは18:49。当地では1時間以上オープンしていたことになる。

GW期間はこの他にもシンガポール、カンボジア、ウォリス・フツナ諸島なども入感していた。

2024年5月4日土曜日

289. ローテーターの交換 ②

4/15にメーカーに故障対応を依頼したローター(本体)が修理を終えて戻ってきた。故障原因は、ローター内部のボリュームの経年劣化によるとの事。

ローテーター(RC5A-3)は2018年6月にのタワー建柱時に設置しており、約6年で故障したことになるが、メーカーによると機械構造部ではなく電子部品なので、使用頻度にも因るがもっと早く故障する場合もあるとの見解であった。


修理内容は、ボリューム(品番:RA25Y-20S B506)の交換のみであったが、併せてオーバーホールを依頼して、グリスアップ・クリーニングと幾つかの部材を交換。


費用は技術工料(2.5hと記載)と部品代、送料等で1.8万円ほど。インジケータおよび他の部材と共にこのまま保管し、何年か先に起こりえる次の故障に備えることにする。



2024年5月3日金曜日

288. 3/4月のレビュー

<サマリー>
QSO数は258(3月:152 / 4月:106)となり、前年同期(301QSO)からは15%減。DXペディション局とのQSOが全体の約半分(135QSO)を占めた。出来高は、Band NEWを37スロット増やしたがATNOはなかった。


<エリア/バンド別状況>
エリア別ではオセアニアがDXペディション(14局/チーム)が盛況であったことから、全体の4割となり、アフリカは43QSOのうち36QSOがDXペディション局、カリブは37QSO中J38Rの1局で4割(15QSO)を占めた。

バンド別では顕著な傾向は見られないが、ハイバンドのコンディションが良好であり、こちらからCQを出すことはなかったが、24MHzではQSO後に立て続けにコールされることが多く、HFでは最多(44QSO)となった。

<50MHz DXing>
サイクル25でのF2伝搬に期待したが、南米およびロングパスでのカリブ、ヨーロッパの入感は限定的であり、いわゆる”Big Open”を経験することはなかった。一方でオセアニアでのDXペディションを中心にBand New を6つ伸ばすことができた。

・H40WA  Temotu Province  3/ 1   FT8
・T32EU   Eastern Kiribati    3/16  FT8 
・CO8LY   Cuba *suspicius         3/27  FT8    
・TX5XG  Austral Islands     3/30  FT8
・YJ0VK   Vanuatu       3/31  FT8
・A52CI    Bhutan         4/28  FT8

<エンティティ別状況>
Band Newを中心にQSOした主なエンティティは以下のとおり。


<5 Band DXCC Award>
3/20にLoTWより申請した5 Band DXCC AwardのCertificate が4/29に到着。Plaque(楯)と追加4バンドの Endosement Medallion(メダル)が送られてくると思っていたが、先に紙ベースで届いた。

Credit Slipを確認すると$12がチャージされており、追加バンド分は「発行済み」の記載がある。こちらも Endosement Sticker を同梱してくれれば、敢えて楯やメダルを買い求める必要はないと思うのだが..


2024年4月26日金曜日

287. DX運用日誌(153)

●A8OK(Liberia)on 6 Bands
チェコのチーム8名によるDXペディション。リベリアはハイバンド(21~28MHz)を残しており、この機会に幾つか埋めておきたいところ。

ローテーターの故障でアンテナを廻すことができなかったが、幸いにも北北西で停止していたため、S/P、L/P(リバースモード)ともに影響なく追いかけることができた。

4/6の18MHz/FT8でのQSOを皮切りに、LivestreamでQRV状況を確認しワッチ&コールする運用でQSO数を徐々に伸ばし、結果10~28MHzの6バンド/4モードをWkd。

3.5/7MHzはタイミングが合わず、またペディション
終盤ではデジタルモードがFT4に限定されたことから入感を確認できないまま終了したが、当初目標は達成しこれでリベリアは7~28MHzまで揃った。

●TT8XX/TT8RR(Chad)on 7 Bands
Italian DXpedition Team(IDT)の6名によるDXペディション。チャドはTT5SNと2バンド(7/14MHz)のみであり、Band Newを増やすチャンス。
IDTのペディションではモード別にコールサインを使い分けることが多いので、OQRS上、FT8で揃えておきたいところ。

ペディション初日(4/18)5時半前に21.091MHz/FT8でQRVを確認。北米局が10局ほ
どコールしているがこちらでは入感はない。そのままワッチしていると5:44にいきなり4スロット/-16dBで入感。

コール開始するもリターンの多くはEUであり、たまに北米をピックアップしている。こちらでは見えないEU/北米局との被りを避けてDF2900Hz辺りでコールしていると6分後にリターンが得られ、初QSOとなった。初日は18~28MHzの4バンドで入感を確認。

3日後の日曜日には、早朝5時前に14MHz、5時台に10/7MHz、そして8時台に18MHzでそれぞれリターンが得られたが、残す28MHzについては、初日から入感を確認するもパイルアップが激しくまたデコードが安定しないことからQSOに至らない状況が続く。

4/23になって19時頃に28.470MHZ/SSBで入感。コールするもリターンは得られず、暫くして聞こえなくなったことから28.091MHz/FT8に移ると-13dBで入感。6コール目にリターンが得られ7バンド目となった。


4/25の6時半過ぎから14.240MHz/SSBでピークRS59で入感するもEU、北米を含め激しいパイルアップになっている。+22KHz辺りでJA局に応答しているのを確認し何度かコールしていると”JA1”でリターン。再度フルコールで呼ぶと”JA1A*R”で応答があり、コールサインを訂正しSSBでのCfmとなった。


●A52CI/A52P(Bhutan)on 6Bands
SP9FIH, SP6CIKによるDXペディションで期間は4/19~5/4が告知されている。ブータンはこれまで7/14MHzのみのQSOであり、2019年から約5年ぶりとなる。


伝搬的には比較的易しいと思われ、また先方のロケーションもJA方向(S/P)が開けているらしく、QRV初日に3Band(18/21/24MHz)で早々とQSOできた。

しかしながら、翌日(4/20)は午後2時前から28MHzでコール開
始したものの、EUの激しいパイルもあり4時間以上コールするもリターンは得られず、翌日は「+02」でリターンを得るが Not in Logと不運が続き3日目にようやくWkd。QSO後は(いつもながら)強力且つ安定して入感することが多く、翌日にはSSBでQSOができている。

10MHzは深夜の時間帯に入感していることが判り、4/23は10.131MHzに合わせたまま就寝。2時過ぎに目が覚めて10.136MHzをワッチすると-7dB/2ラインで強力に入感。
直ぐにコールして難なくリターンを得た。

4/25の夕方には24.893MHz/CWで強力に入感しており、数コールでリターンを得られ、これ
で6バンド/3モードでのQSOとなった。

Low Bandはこれからの予定らしく現時点で未だ入感はないが、50MHzは西日本で既に入感してい
るようであり、ペディション終了まで目が離せない。

●3G0YA(Easter Islands)on 6 Bands
ドイツチーム3名によるDXペディションでQRV期間は4/18~5/6。イースター島は10MHzを残しており、また28MHzが未Cfmのため、この2バンドはしっかりと押さえておきたいところ。
4/19の夕方に帰宅後、Livestreamをチェックすると10~21MHzの4バンドでQRVを確認。
信号はいずれも強力で最大10ラインで入感している。18MHzからコールを開始し、15分もかからずに一通りQSOを終えることができた。

21日は朝9時前から21~28MHz/SSBでのQRVを確認。一昨日と同様、20分程度で3バンドでのQSOが完了。その後も順調にQSOを進み、4/25時点で15QSOまで伸張。

イースター島はこれまで難易度が比較的高い印象であったが、今回のペディションでは(運用地点が良好なのかもしれないが)どのバンドも強力に入感しており、イメージが払拭された。



2024年4月22日月曜日

286. ローテーターの交換 ①

3月末にローテーターが突然動かなくなり、結果、ローター本体を交換したので経緯を纏めておく。

<事象>
アンテナ(ローター本体)が340度(北北西)の方向で停止。PCリモートでインジケーターを操作しても動かなくなる。
インジケーターを手動(MAIN側)にして、CWレバーを1回押下すると指針が時計方向に高速で回転(通常の3倍程度)し廻し切った状態で停止。
上記からCCWレバーを1回押すと、指針が反時計方向に高速で回転し廻し切った状態で停止。
何回か試していると指針が廻転途中で止まり、その左右(30度程度)で大きくふらつく事象も発生。その状態から再度CW/CCWレバーを押下すると左右に廻し切れる。

<障害切り分け>
インジケーターは、2023年7月にリモートタイプ(RC5A-3P)を購入し置換しており、試しに以前のインジケーターに接続しても上記事象は同じであったことから、故障箇所はローター本体かリモートケーブル(7芯)の断線が考えられる。

取扱説明書に記載されているインジケーターとローター本体それぞれの内部抵抗値を測定すると、インジケーターとローター駆動の電源供給部は規定値どおりであったが、方向制御に係る区間の抵抗値が大きい。
但しインジケーターで左右に廻し切った状態で何度か測定すると抵抗値の変化はあるため、ケーブル断線は考え難い。

不具合内容と測定値をメーカーに伝えたところ、ローター本体の故障の可能性が高い(ケーブル起因もゼロとは言えない)が、いずれにせよローター本体をメーカー側で点検させていただくとの見解。

ローター本体をタワーから一旦外してメーカーに送付・修理した後、再度設置となると二度手間になることから、新たにローター本体を購入し置換して、修理したローターは予備として保管しておくことにした。

<交換作業>
ローター本体は部材としてメーカーから直接購入できないため、工事業者にローター本体の調達を含め交換作業を依頼。工事日はスケジュールを調整した結果4/12夕方からとした。

当日は18時前から作業を開始し1時間ほどで終了。ローター本体交換後、インジケーターを接続し正常動作を確認。併せて磁北寄りであったアンテナの向きを真北(+7.5度)に調整した。


<ジャンクションボックス>
ローターの置換に併せてリモートケーブルの延長と発雷時に直ぐにケーブルを切り離せるようジャンクションボックスを設置。

ケーブル延長用のコネクタはメーカーから頒布されているようであるが、現行のY型圧着端子を切断せずにそのまま活かすことにし、ハム
ショップでリモートケーブルと同じもの(VCTF 0.75mm 7芯)を2m買い求め、7Pinコネクタセット、端子板などの部材はamazonおよびホームセンターで調達。ケースは100円ショップで見つけた金属ケース(蓋付き)を用いた。

コネクタは予想したよりも内径が小さく、ケーブル(外径9mm)がコネクタ内部まで通らず、またハンダ付けには難儀したものの何とかコンパクトに仕上げることができた。


2024年4月1日月曜日

285. 50MHz DXing 2024(2)

<3/30>
●TX5XG(Austral Islands)
昨日(3/29)は11時過ぎから1時間以上に亘り入感していたようであるが、あいにくワッチできず。今朝は10時過ぎに24.911MHzでQSOした後、50MHzでのQRVを待って待機。

11時前にDXSCAPEをチェックすると、ご本人からのSPOTを確認。50.318MHzにQSYすると3局ほどがコールされているのが見え、Wide Graph上にうっすらと光点が確認できる。

2ピリオド待って2ライン/-17dBで入感。信号は上昇し始めて4ラインでデコードできるようになり6分後に「+02」のリターンを得た。しかし続く2ピリオドはデコードできず3回目でようやく「RR73」を受領。

これから暫く入感が続くと思いきや、このシーケンスが最終デコードとなった。30分程して2エリア以西で10局ほどがコールされているのが見えるが、こちらでは入感はない。1エリアでのオープンでタイミングよくQSOできたのは幸運であった。


<3/31>
●YJ0VK(Vanuatu)
昨夜、突然ローテーターが止まり、故障個所の切り分け作業をしている中、22時過ぎに同局をコールされているJA局が見えるも、こちらには入感はなかった。

本日、17時半過ぎに帰宅しDXSCAPEで50.323MHzでのQRVを確認。8エレは北北西に固定されているので、KA1-404Lに切り替えReverseモード(3エレ)でワッチ。コールされている局は数局のみであったが、そのうち見えなくなる。

18時を回って再びコールされているJA局が見え始め、2分後に3ライン/-3dBで入感。信号は次第に上昇しピークで6ライン/+0dBに達するが、東北から九州まで広範囲にオープンしているようで、激しいパイルアップのため6ラインのマルチストリームでもなかなかリターンが得られない.. それでも何度かDFを変えながら45分ほどコールしてようやくリターンを得た。

QSO後、試しにDPモードに変えても信号強度は変わらず。また8エレのバックでも同じであった。これだけ強力に入感しているとアンテナゲインにはあまり依存しないのかも知れない。とりあえずアンテナを廻せない状況で貴重なエンティティを増やすことができ安堵した



2024年3月28日木曜日

284. 50MHz DXing 2024(1)

サイクル25のピークを迎える2024年の春シーズンではあるが、2月から3月にかけて南米オープンは殆どなく、期待していたアフリカやロングパスによるカリブの入感もない。

一方、オセアニアは毎日のように入感しており、未交信のVK,ZL局を見つけてはコールする運用は続けていたが、3/16にDXペディション局のT32EU(Eastern Kiribati)とQSOした頃から、ようやく南米などの遠方局(常連局ではあるが)も入感し始め、3月の後半になってハワイ、モーリシャスそして南米(チリ)の新しい局とQSOすることができている。



<3/27>カリブオープン
ロングパスによるカリブ入感は、その経路上にあるYB,VK6のオープンが予兆と考えられるが、この数日間、夜半の時間帯において頻繁に入感するようになり、昨秋のカリブオープンを彷彿させる。

21時半前にCO8LYをコールされる1エリア局が複数現れて、ネット情報から先方のDFが判明。Wide Graphを眺めていると光点ははっきりと見えており、21:30に-14dBで初入感。
SNRは安定しており1~6エリア局にリターンを返しているが、何故か殆どの局に対して(レポートの高低によらず)「73」を返さずに、2~4回同じリポートを再送した後で他局に移る運用となっている。

低めのDFでコールを開始し、途中、送信側での被りを判る範囲でチェックしながら何度かQSYしてコールを続けていると21:52に「R-24」でリターンを得た。しかしながら、やはり「73」は受領できず、4回目のリポートの後で他局に移ってしまう..

その後、遡って「73」を返すシーケンスが見えたので「RR73」を送り続けるも応答はなく、22時過ぎに突然見えなくなり終了。

同局の
QRZ.comを見るとメールによる確認に応じる旨の記載があるため、スクリーンショットを添付して問い合わせると直ぐに返信が来着。「QSOを確認したので先ほどLoTWにUpしておいた。ところで・・・」といった内容。

Pirateではないことが判りLoTWでもConfirmできたので、普通はこれで気分よく乾杯-なのだが、単独且つ唐突な入感とQRT、違和感のあるオペレーションとメール内容のため、すっきりはしない。
※無線とは関係のないドネーションを求める内容が、これまでも噂されている運用地の疑惑が生じる一因となっているのかも知れない

今回の入感も現地からの運用であることを裏付ける確たる証拠はないが、少なくとも、この後ドミニカ共和国のHI3I(同局からは530km西)やHI8T/3 が入感していることから、カリブとの伝搬があったことは確かではある。


カリブ局が入感した時間帯で九州・沖縄ではアフリカ方面もオープンしていたようであり、PSKReporterをチェックするとHFでアクティブな7Q6M(Malawi)や5H3PV(Tanzania)が入感していた様子。
このほか、VP6MWやCB0ZIXのQRVもあり、暫くは、午前中から深夜まで目が離せない状況が続きそうである。

2024年3月20日水曜日

283. 5 Band DXCC Award 申請

LoTWにより3.5MHzで100エンティティを超過したのを機に5 Band DXCC Award(+4 Bands)を申請することにした。以下、プロセスを纏めておく。
なお、同アワードおよびDXCC Challenge Award は、Certtificate(証書)とは異なり、資格要件が揃ったらPlaque(楯)を発注し、そのPlaqueに5 バンド以外の追加バンド(160M~2M)の Endosement Medallion(メダル)を貼付していく趣向。


ARRLのホームページで5 Band DXCCの申請方法を確認するとLoTWを用いた具体的なプロセスが記載されている。
手続きの流れとしては、LoTWでの申請後に注文書(DXCC Item Order Form)に必要事項を記入してメール等で申し込むと理解していたが、特にその記載がなく、
LoTW申請時の最終画面(DXCC Application -- part.4)のコメント欄に注文内容を具体的に記載すれば、それで済むようにも読める。
但し不明な部分もあるので今回はとりあえず従来どおりの方法で申し込むことにした。ちなみに、5 Band DXCC Awardの申請の前提条件として、それぞれのバンド(80M~10M)で DXCC certificate を取得する必要はないことは確認。少しは出費を抑えられるようである。


LoTWのDXCC AwardからApplicationを選択。



DXCC Application -- part.3では バンド/モード毎のDXCC certificate は申請しないのでAward Aciton欄 のラジオボタンはクリックせずに”continue”を押下。



DXCC Application -- part.4のコメント
欄に”5 Band DXCCを申請する”旨を記載し、下段のクレジットカード情報等を記入して”submit”を押下。これでLoTWでの申請は完了。
なお、ここに表示されている費用には5 Band DXCC 分は当然含まれず、別途送付する Plaqueの注文書に基づき請求される立て付け。


ARRLのホームページにある注文書の様式(pdfファイル)をダウンロード。必要事項を記入してメール/FAXまたは郵送でARRLに送る段取り。



注文書に申し込みを行うアイテムのチェックを入れて(合計$155)下段に氏名、住所、クレジットカード番号を記載するが、これをそのままメールor郵送するのは、さすがにセキュリティ面で不安が残る。

先に申請したLoTW Applicationにもわざわざ”5 Band DXCCをリクエストします”と記載しており、料金請求に必要なクレジットカード情報等はデータ入力しているため、試しにこのLoTW Application Numberから参照(紐づけ)するようメール本文に書いて依頼してみることにした。

また、Plaqueに貼付されるコールサインプレートやメダルの位置が結構ズレているという話を聞いていたので、念のために接着せずに送っていただくよう(Send plates without gluing them to the plaque)付記して
おいた。
両者とも結果はどうなるか判らないが、先方のリアクションを待つことにする。

DXCCアワード関連のタリフを見比べていると、バンド毎のCertificate $12に対して、Plaqueは送料込みで$95と高額(約8倍)であり、メダルの追加にも費用($15 each)がかさむ。全てのアワードを CertificateとSticker(紙ベース)にすれば安く済むところだが、上手いビジネスモデルに仕立て絶妙な?タリフ設定をしていると改めて関心した。


2024年3月17日日曜日

282. DX運用日誌(152)

●J38R(Grenada)on 7Bands
ベルギーのチーム6名によるDXペディション。グレナダは、常駐局のJ35Xと4バンドでQSOしているが、3.5/10/18/24MHzを残しており、今回幾つかは埋めておきたいところ。

3/6がQRV初日のようであったがワッチできず、翌日(3/7)の朝5時半頃にLivestreamで21MHz/FT8でのQRVを確認。-17dBで入感するもデコードは散発的であり、コールされているJA局は見えない。その後、デコードできたタイミングでコールしていると6時半過ぎにリターンが得られ、これが最初のQSOとなった。

この日以降、LivestreamでQRV状況を確認しワッチ&コールするルーティンで3/16までに7~28MHzの7バンドでQSOし、結果Band Newを3つ伸ばすことができた。

今回、ローバンドは先方がQRVする時間帯と伝搬のタイミングが合わず苦戦し、7/10MHzは終盤まで残すことに。また3.5MHzはこちらでは一度も入感することはなかった。

一方、ハイバンドでは、弱いながらも何度もJA指定をしてくれたおかげで、CW/SSBのWkdに繋がった。最後のQSOは、3/16夕方まで残した7MHz/FT8であった。

ペディション終了前であるが、9万を超えるQSOの統計を見ると圧倒的にEUが多く、カリブが庭先である北米も以外に少ないことが判る。
アジア、そして特にオセアニアの構成比が低いのは、やはり伝搬的に厳しいことが要因であろう。今回、苦戦したとは言え15QSOは望外の結果であった。

●EL2BG(Liberia)on 30M
<3/5>
朝6時台に10MHz/FT8でスポットされているのを確認し、翌朝、同じ時間帯にワッチしていると-17dB程度で入感。1時間ほどコールするもリターンは得られずに終了。
<3/6>
早朝にリモート運用(ベアフット)の準備をして出勤。予想どおり朝6時半頃に入感を確認しコール開始。近接からのQRMが激しいものの何とかリターンを得られたが、数日経ってもLoTWに反映されない..「RR73」シーケンスのSNRは-25dBのためFalse Decodeであったのかもしれず、次回のチャンスを待つことに。

<3/14>
PSKReporterで16時過ぎに10MHz/FT8でJA局のフラッグが立っているのを確認。ワッチすると-16dBで入感。直ぐにコール開始し1局待ってリターンがあり「RR73」も無事に受領。翌日にはLoTWに反映され、3バンド目となる10MHzをようやくWkdできた。


●VP9NM(Bermuda)on 10M
3/16の早朝より、アンテナをカリブ方面に向けて28MHz/FT8を流していたところ、8:24にJTAlertが発呼し-16dBで入感。直ぐにコールするもQRMによりデコードできないシーケンスが続く。送信側で被りのないようDFを変えながらコールし、5分後にリターンを得た。
バミューダとの1st QSO(ATNO)は、2019年11月の14MHz/FT8での同局とのQSOであった。当時の様子はブログにも残しているが、今回同様、突然の入感であったことからよく覚えている。


●T32EU(Eastern Kiribati)on 6M
ドイツチームによるDXペディション。3/13からのQRVで、HFでは既に4バンドでQSOしているが、キリバスは3.5-28MHzまでCfmできているので、積極的には追いかけていない。

3/16の18時半頃に50MHz/FT8でのQRVを確認。DF:60Hzで運用しており、標準周波数から-1,000Hzシフトしアンテナを向けると2ライン/-17dBで入感。
+1,100Hz辺りでDFの空きを見つけコールするも1~4エリアに広範にリターンを返しており、パイルアップは激しいものと推察する。

コール開始から20分程すると次第に1エリア局のピックアップが増え始める。伝搬が東に移ってきたのかも知れないが、数分後にリターンが得られ貴重な50MHzでの1Upとなった。

QSO後、4分ほどして急に見えなくなったため、ぎりぎり間に合ったようである。クラスター情報を見ると16時半頃からQRVしていたようであるが、こちらで入感していたかどうかは不明。



2024年3月2日土曜日

281. 1/2月のレビュー

<サマリー>
QSO数は249(1月:85 / 2月:164)となり、前年同期(287QSO)からは微減。昨年から引き続きDXペディション局を追いかける運用が中心となり、全体の半数近く(115QSO)がDXペディション局とのQSOであった。
出来高は、ATNOを3つ解消しMixedで306エンティティまで伸張。Band NEWは53スロット積み上げることができた。


<エリア/バンド別状況>
模の大きいDXペディション(TX5S,8R7X,CB0ZA,H40WA等)の地域が分散していたことから、エリア別では大差はなかった。
●3.5MHz
QSO数は11局に留まったが、朝と夕方のグレイラインの時間帯を狙ってBand NEWを9つ伸ばすことができた。
●28MHz
ハイバンドでのコンディションが優れていたこと、それに伴いQRP運用(0.5W)を何度か行ったことによりQSO数が伸び全体の1/4を占めた。
●50MHz
年初、9V1YCの期間限定運用を捉えて1エンティティ伸ばした。一方、CB0ZAの初日JAオープン(2/13)はワッチできず、翌日以降注視するもこちらに入感することはなかった。


<エンティティ別状況>
ATNOおよびBand NEWに係る主なエンティティは以下のとおり。


<DXCC Challenge>
昨年10月にWkdベースで2,000を超過しており、現時点で2,109まで積み上がっているが、LoTW(Cfmベース)では2月末になって、ようやく2,000スロットに達した。

これまでATNOや50MHzの(貴重な)エンティティを除き、それほど積極的にQSLを請求していなかったことから、Wkd/Cfm の差分がなかなか縮まらない状況にある。

DXingに本格復帰した2019年からの推移を見ると、WARCバンドと3.5MHzの運用を開始した2021年に大きく伸張(600→1,200に倍増)している。

バンド別/エリア別のスロット数と構成比は次のとおり。14MHzの構成比が約15%でトップとなったが3.5/50MHzを除くとほぼ一定の割合となっている。

合計2,005スロットのうち”Unique Callsign”は1,163。1局で7スロット以上稼がせてくれた局は計25局あった。DXペディションを除き1エンティティ1局の常駐局(TZ4AM,TR8CA等)はやはり貴重な存在である。


2024年2月25日日曜日

280. DX運用日誌(151)

●CB0ZA/ZEW(Juan Fernandez Is)❹
<2/19>
17時半過ぎに帰宅しCB0ZAの14.189MHz/SSBをワッチ。ピークRS53程度で入感しており、結構なパイルアップになっている。何度か周波数を変えながら+8.3KHzでコールしているとリターンが得られ、初めてのSSBでのQSOとなった。

<2/20>
朝7時半前にCB0ZEWの24.922MHz/FT8を確認。SNRは-21dBと弱く、暫くコールしているうちに見えなくなり、Livestreamで28.094MHzにQSYしていることが判明。
8時半過ぎに-22dBで入感するもデコードは1回限り。10時前になって信号が上昇し始めて2ライン/-18dBで入感。コール開始するも何度もFalse Decodeが発生。暫くするとSNR-7dBまで強力に入感し、コール開始15分後に「+02」のリターンを得た。

SNRは-11dBであり、このまま「RR73」受領と思いきや次のピリオドで再度「+02」、3回目を待つもいきなり先方が停波し、WideGraphからも光点が消えている。

1分後に復帰し「R-11」を送り続けるも返答はない。(※RIB運用によるWSJTXのF/H Modeであることを失念していた..)そのうち信号もデコードレベル以下に落ち仕切り直すことに。

9:45頃から再び信号が上昇し2ライン/-15dBで入感。3,100Hz辺りでコールするもHamspot上にコールサインが現れないことから、1,000Hz辺りに空きを見つけてコール再開。
2分後にHamspotで先方がデコードしたのを確認し、その5分後にリターン。今度は無事「RR73」を受領した。かなり苦戦したが何とか7バンド目をWkdできた。

<2/21>
16時頃にLivestreamでCB0ZEWの21.092/FT8でのQRV開始を確認。ワッチするとCQシーケンスが0dBで入感しており、コールされているJA局も少なくコール5回目で「+02」のリターンを得た。昨日の28MHz/FT8と対照的に最もeasyなWkdであった。

<2/22>
13時過ぎにLivestreamでCB0ZEWの24.911/FT8のQRV開始を確認。午前中は28MHz/FT8で長時間に亘り運用しており、24MHzにQSYした直後らしい。
ワッチすると2ライン/-6dBで入感。コール7回目で「+00」のリターンを得た。これで同局が運用している7MHz~28MHzまでを埋めることができた。

17時前にLivestreamでCB0ZAの7.059MHz/FT8でのQRVを確認。国内SSB局の被りがあるもののピーク6ライン/-14dBで強力に入感。5分程コールしてリターンを得た。

<2/23>
CB0ZAは未だ21/28MHzを残していたが、本日、6時半頃に21.080MHz/FT8のQRVを確認。4ライン/-12dBで入感しておりコール開始。5分ほどで難なくリターンを得た。

7時前には28.490MHz/SSBでもQRVを確認。ワッチするも信号は微弱でコールできる強さではない。
7時を過ぎた頃からスプリット運用を始め、信号はRS41程度まで上昇。何度かコールしてぎりぎりのところでリターンを得たが、Livestreamは稼働しておらずCLUBLOGにも反映されないことからコールサインをミスコピーされている可能性を考えたが、翌日になって、CLUBLOGでIn-Logを確認できた。

20時過ぎにLivestreamで3.567MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチするもデコードには至らず。
DXworld.comによると現地時間の23日午前中にQRTとの事なので、日本時間では今夜が最終となるため、これにて一連の追いかけは終了。

50MHzはその後オープンすることはなく、3.5MHzも力及ばずであったが、3局のQSO実績は7MHz~28MHzの7バンド/3モードで計23QSOであった。


●8R7X(Guyana)❷
<2/21>
16時頃過ぎに3.570MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチすると既に70局ほど
がコールされているが、こちらには入感はない。
次第にグレイラインが近づいてWideGraphの光点が濃くなり始め16:21に-22dで入感。その後2ライン/-18dB前後でデコードが続くが、先方が返しているレポートは「-20」以下も多く、シーケンスが繋がっていないケースが多くみられる。

何度かFalse Decodeが発生する中、17時半頃にはデコードしなくなったためコール停止。
その後、コールされているJA局は最大で120局以上が見える。今後、信号の上昇も期待できずQSOの可能性は極めて低いと判断し離脱。

<2/23>
8時半にLivestreamで28.005MHz/CWのQRV開始を確認。ようやく28MHzにQRVしてくれたようで、早速ワッチするとRST529程度で入感。コールされている局はBand Scope上では見あたらず、+2.3KHzのスプリットで2回コールすると直ぐにリターンを得た。

9時半頃に21.300MHz/SSBでのQRVを確認。ワッチするとピークRS55程度で入感しており激しいパイルとなっている。SSBでは未交信なので90分ほどコールし続け、ようやくWkdできた。

<2/25>
運用期間が少し伸びたようで、今朝もハイバンドでの運用が続いている。Livestreamをチェックしながら、8時頃に28.091MHz/FT8で、11時半頃には24.923MHz/FT8でそれぞれコールしてリターンを得た。

12時半過ぎに18.073MHz/CWでのQRVを確認。ワッチするとRST579で強力に入感しているがパイルアップも激しい。+10KHz以上でピックアップしている傾向が解り+11.9KHzでコール開始。10分程でリターンが得られ、これが最後のQSOとなった。
結果、同局とは7MHz~28MHzの7バンド/3モードで12QSOとなり、当初目標を上回る結果を残せた。

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今週、2つのDXペディションを追いかける合間に、幾つかのBand NEWを増やすことができている。
<2/20>
●HB0HF(Liechtenstein)on 10M / FT8

<2/21>
●FJ/DK7PE/P(St. Barthelemy)on 30M / CW
<2/22>
●J35X(Grenada)on 10M / FT8
<2/24>
●V47JA(St. Kitts & Nevis) on 12M/FT8

<2/25>
●YS1/F4IXC(El Salvador)on 10M/SSB
●V51PJ(Namibia)on 12M/FT8



サイクル25のピークを迎える2024年の春シーズンが始まっており、ハイバンドを中心にコンディションは上々のようである。