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2025年5月8日木曜日

307. DX運用日誌(155)-ZS8W-

YL2GM Yuris氏によるソロDXペディション。プリンス・エドワード諸島は、南アフリカと南極の中間に位置しマリオン島とプリンス・エドワード島の2島からなる。日本からの距離は西南西の方角で約13,500km。

運用期間は4/27~5/15として告知されているが、同氏はSANAP(South African National Antarctic Programme)の通信機器メンテナンスチームの一員としてマリオン島に滞在するとの情報もあり、ネットの一部ではQRVは限定的なものになる(QSOのチャンスが少ない)かも知れないとの憶測を呼んだ。

結果として懸念は杞憂に終わり、今回、久しぶりとなるATNOを含め現時点(5/8)で6つのBand NEWを得ることができた。以下、QSO状況を中心に纏めておく。

<4/28>
夕方16時半頃に14.085MH/FT8でQRVを確認。昨夜から既に運用が開始されていたようであるが就寝中につき気づかず。

アンテナをロングパス(北東)方向に向けて待機していると16:43に初デコード。信号はピーク4ラインで入感するもデコードは続かず数分で見えなくなる。

20時を過ぎてショートパス方向で再入感。信号は次第に強力になり4ライン/-12dB程度まで上昇。DFを低めに設定しコール開始したところ13分程でリターンが得られ初QSOとなった。


<4/29>
16時頃に21.077MHz/FT8でQRVを確認。ショートパス方向でワッチするとQSBを伴いながらも最大4ラインで入感。何故か同じ局に何度もレポートを返しており「RR73」が受領できない局も多い。2時間ほどコールして18時過ぎにようやくリターンを得た。次のシーケンスでは「RR73」が得られずDFを変えながら3回目で受領

その後28.077MHz/FT8でのQRVを確認しワッチすると2ラインで入感。アンテナは210度辺りで最も強力になる。EU局もピックアップしており、信号は不安定ながらデコードできたタイミングでコールを続ける。

20時半頃には240度方向でピークで4ライン/-13dB程度に上昇するもやはり同じ局に何度もレポートを返しており、遅々としてQSOが進まない状況。入感とフェードアウトを繰り返し、22時過ぎにWidegraphから光点が消えて終了。

<5/1>
早朝04:20頃から7.077MHz/FT8をワッチすると既に40局ほどがコールされているのが見える。-18dBで入感を確認し低めのDFで空きを見つけてコール開始するもいきなりFalse decodeが連続発生してしまう..

その後、信号は上昇し始めピークで4ライン/-15dB程度となるもリターンは得られず1時間程してフェードアウト気味となったことを機に10.143MHzに移る。

こちらもピークで4ラインで入感していたが、6時を回った頃から次第に信号が弱まり始め出勤時間となる。スマホでのリモート運用に切り替えてコールし続けるも6時半頃には完全にフェードアウト。

結局、両バンドともに激しいパイルアップもありQSOのチャンスは訪れなかった。DXworld.netによると今後、3日間はQRXするとの事。

<5/4>
15時から運用が再開されるとの情報を踏まえ待機していると15時過ぎに14/21MHzでのQRVを確認。21.019MHz/CWをショートパス方向でワッチするとピークRST559程度で入感。+5KHzあたりでコール開始するも、あまりにパイルアップが激しく収まる気配がないため早々に離脱することに..

その後、18.095MHz/FT8で待ち構えているとDF500Hz辺りでTX9Aの運用が始まり、多くのJA局がコールされている。

同局とのQRMを避けるため18MHzでの運用周波数を変えてくるかとも思ったが、18時半にCQシーケンスを捉えて、予め設定していたDF3000Hzでコールを開始し3回目でリターンが得られ、難なく「RR73」を受領できた。


<5/5>
04:15頃から7.070MHz/FT8をワッチすると-20dBで入感。主にEU局をピックアップしており昨日同様、DFを高めに設定しコールしていると次第にJA局にもリターンが返り始め、04:41に「-11」のリターンを得た。しかしながらシーケンスは続かず「RR73」未確認のまま他局に移ってしまう...

再チャレンジしながらも ”In Log”の可能性を考えて10.143MHzに移ることに。7MHzより信号は弱いもののコール開始。5時半頃に信号が弱くなり始めた頃に「-13」のリターンを得るもデコードは続かずにそのままフェードアウト。

6時前の時点で7/10MHzそれぞれコールされているJA局は50局以上見えるが、こちらでは既にデコードできないため終了。ローバンドではアンテナの優位性はなく、送信出力も最大250W程度に抑えているため、予想どおり苦戦を強いられる状況。

ネット情報により16時過ぎに24.910MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチすると20局ほどがコールされているのが見えるがこちらには入感はない。アンテナをショートパス方向に向けて静観していると17:11にようやく-16dBで入感。

デコードは断片的であったが、信号が浮上したタイミングでコールしていると17:37に「-06」でリターン。しかしながらデコードは続かず、2分後に「RR73」をデコードするもFalse decodeの可能性が高くそのままフェードアウト。

18時を回って再び入感。18時半頃には3ライン/-11dBにまで上昇するも、同じ局に何度もレポート返す運用は相変わらず。3000Hz前後でコールしていると18:39に「-17」でリターン。SNRが低いので、シーケンスが繋がらないことを懸念するも無事「RR73」を受領。

19時半頃に28.080MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチすると2ライン/-19dBで入感しておりコール開始。

20時半頃になると次第に信号が弱まりデコードは断片的に。20:41に「-16」でリターンを得るもデコードは続かずに「RR73」は未受領。その後、再チャレンジするが、21時半頃に完全にフェードアウト。

<5/6>
ゴールデンウイークの最終日。告知されている二回目のQRTは未だらしく早朝から10.143MHzでQRVを確認するも、K指標が5と高いせいかデコードに至らない。

正午頃になって二回目となるログデータがアップされ「RR73」未受領であった10MHzの ”In log”を確認。7/24/28MHzが”Not in Log”であったが24MHzは他局を含めデータ自体がアップロードされていない様子。

そのことをXでポストすると相互フォローしているスペイン局から昨夜の28MHzで「RR73」が返っているシーケンスのスクリーンショットが届き、CLUBLOG上でもデータ更新を確認。

18時半頃から24.910MHz/FT8でQRVを確認。昨日の運用がPirateである可能性がゼロではないことからコールを再開するも先方のDF827Hzの少し上で被せるように(本物の)Pirateが出没したり、同じシーケンスで延々とコールする局が現れるなど混沌とした状況となる。

信号は安定しておりピーク4ライン/-6dBで入感。WideGraph上はコールされているJA局はスキップして全てが見えないため、QRMを避けるため3000Hzより上でコール。せめて見える範囲でも他局が被っていないか途中で何度も送信を停めて確認するが、その度に(高い頻度で)WideGraph上に濃い光点が見えるのにはさすがに興ざめる..

21:01になってようやく「-08」でリターン。しかしながらシーケンスが繋がらず、結果「RR73」未受領となる。その後再チャレンジするも次第に北米局、EU局もピックアップし始めており、22時を過ぎた時点で未だデコードは散発的に続いているが送信を停止して就寝。

<5/8>
早朝からワッチすると2度目のQRXは未だ実施されておらず、10/18MHzでの運用が続いている。程なくしてログデータが更新され24MHzのQSOが確認できた。

今回のDXペディションでは日本との伝搬が比較的良いせいか、JA局を優先的にピックアップしてくれている感がある。CLUBLOGのLeaderboardsでは多くのJA局
が上位を占めており、Staticsの構成比ではAsia(大半がJAであると推察)が全QSOの36%でEUと比肩している。エンティティ別のランキングは公表されていないがQSOの分布図から見てもおそらくトップであろう。


運用終了予定まで1週間となったが、残る3.5MHz/7MHzについてチャンスが訪れることに期待したい。

2024年6月10日月曜日

291. DX運用日誌(154)

5月後半から6月初旬にかけてDXペディションにより2つのATNOを解消した。

●FT4GL(Glorioso Islands)
FH4VVKによるDXペディションで期間は5/24~6/19。SO2RでFT8を中心とした運用であるとアナウンスされている。

5/25の15時前に21.091MHzで初入感。SNRは-14dBであったがデコードが続かないため静観。
QRVは断続的に行われており、デコードできたタイミングでコールするもリターンは得られない。

22時過ぎに信号が再び上昇し-14dB/6ラインで入感。3回目のコールで「-07」のリターンが得られたが「RR73」は未受領。

In Log の可能性は高いと考えたが、再び信号が上昇したタイミングでコールして改めてリターンを得た。

翌日、CLUBLOGをチェックすると最初のリターンはNILであり、2回目でIn Logを確認。これでATNO解消となった。

この日以降、ハイバンドを中心に入感したタイミングでコールするルーティンで追いかけるも、ピックアップし
た局に「RR73」を返さずに他局に移ってしまうケース(見ていると3/4程度)が頻発し、QSOが遅々として進まない。
また、送信スロット数がシーケンス毎に変動したり、Pile Upにも関わらずCQを出し続けるなど違和感のある運用が目立つ。

その原因としてソフトウエア(MSHV)のバグが疑われているようで、途中からWSJT-XのF/Hモードに変更するとのアナウンスがあり、それからは安定した運用が続いている。

DXペディションは継続中であるが、最初の交信から1週間ほどで10~28MHzの6バンドでQSOできたのは存外の結果であった。


●5U5K(Niger)
IV3FSGによるソロDXペディションで、QRV期間は6/8~22と告知されている。

6/8の運用初日、朝5時前に14.084MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチしていると5時半になって-17dBで初入感するもデコードは1回限り。Livestreamを見ているとEU中心にさばいており、QSOされているJA局は限定的。

VOCAPの予測では14~21MHz帯で深夜から明け方が狙い目のようである。

夕方から夜半にかけて18.090MHzでのQRVを確認しワッチするも入感はなく、時折りコールされているJA局も見えるが、Wide Graphに光点が現れる気配もないので早々に就寝。

深夜2時半頃に目が覚めてワッチすると、JT_Alertのアラーム発呼の直前で-19dB/4ラインで入感を捉えた。

コールを開始し5回目で「+6」のリターン。次のシーケンスはデコードできなかったもののLivestreamで In logを確認し、ATNO解消となった。


翌日以降、各バンドでのQRVを確認するも、総じて信号は弱い。それでも信号が上昇したタイミングを狙ってコールすることで予想以上にQSOが進み、6/12(深夜)時点で14~28MHzの5バンドでWkdできている。


ニジェールは、過去、5UA99WSが14MHz/SSBで入感した際に信号が弱くコールを断念しており、また昨年5月のFT8運用時にはアンテナトラブルによりQRVできず機会を逸していた。
今回、同局をWkdしたことでアフリカ大陸部のエンティティは全て埋めることができた。残すアフリカ(諸島)のエンティティは、FT5X,FT5Z,FT/J,FT/T,3C0,VK0HおよびVQ9の7つとなった。



2024年5月3日金曜日

288. 3/4月のレビュー

<サマリー>
QSO数は258(3月:152 / 4月:106)となり、前年同期(301QSO)からは15%減。DXペディション局とのQSOが全体の約半分(135QSO)を占めた。出来高は、Band NEWを37スロット増やしたがATNOはなかった。


<エリア/バンド別状況>
エリア別ではオセアニアがDXペディション(14局/チーム)が盛況であったことから、全体の4割となり、アフリカは43QSOのうち36QSOがDXペディション局、カリブは37QSO中J38Rの1局で4割(15QSO)を占めた。

バンド別では顕著な傾向は見られないが、ハイバンドのコンディションが良好であり、こちらからCQを出すことはなかったが、24MHzではQSO後に立て続けにコールされることが多く、HFでは最多(44QSO)となった。

<50MHz DXing>
サイクル25でのF2伝搬に期待したが、南米およびロングパスでのカリブ、ヨーロッパの入感は限定的であり、いわゆる”Big Open”を経験することはなかった。一方でオセアニアでのDXペディションを中心にBand New を6つ伸ばすことができた。

・H40WA  Temotu Province  3/ 1   FT8
・T32EU   Eastern Kiribati    3/16  FT8 
・CO8LY   Cuba *suspicius         3/27  FT8    
・TX5XG  Austral Islands     3/30  FT8
・YJ0VK   Vanuatu       3/31  FT8
・A52CI    Bhutan         4/28  FT8

<エンティティ別状況>
Band Newを中心にQSOした主なエンティティは以下のとおり。


<5 Band DXCC Award>
3/20にLoTWより申請した5 Band DXCC AwardのCertificate が4/29に到着。Plaque(楯)と追加4バンドの Endosement Medallion(メダル)が送られてくると思っていたが、先に紙ベースで届いた。

Credit Slipを確認すると$12がチャージされており、追加バンド分は「発行済み」の記載がある。こちらも Endosement Sticker を同梱してくれれば、敢えて楯やメダルを買い求める必要はないと思うのだが..


2024年4月26日金曜日

287. DX運用日誌(153)

●A8OK(Liberia)on 6 Bands
チェコのチーム8名によるDXペディション。リベリアはハイバンド(21~28MHz)を残しており、この機会に幾つか埋めておきたいところ。

ローテーターの故障でアンテナを廻すことができなかったが、幸いにも北北西で停止していたため、S/P、L/P(リバースモード)ともに影響なく追いかけることができた。

4/6の18MHz/FT8でのQSOを皮切りに、LivestreamでQRV状況を確認しワッチ&コールする運用でQSO数を徐々に伸ばし、結果10~28MHzの6バンド/4モードをWkd。

3.5/7MHzはタイミングが合わず、またペディション
終盤ではデジタルモードがFT4に限定されたことから入感を確認できないまま終了したが、当初目標は達成しこれでリベリアは7~28MHzまで揃った。

●TT8XX/TT8RR(Chad)on 7 Bands
Italian DXpedition Team(IDT)の6名によるDXペディション。チャドはTT5SNと2バンド(7/14MHz)のみであり、Band Newを増やすチャンス。
IDTのペディションではモード別にコールサインを使い分けることが多いので、OQRS上、FT8で揃えておきたいところ。

ペディション初日(4/18)5時半前に21.091MHz/FT8でQRVを確認。北米局が10局ほ
どコールしているがこちらでは入感はない。そのままワッチしていると5:44にいきなり4スロット/-16dBで入感。

コール開始するもリターンの多くはEUであり、たまに北米をピックアップしている。こちらでは見えないEU/北米局との被りを避けてDF2900Hz辺りでコールしていると6分後にリターンが得られ、初QSOとなった。初日は18~28MHzの4バンドで入感を確認。

3日後の日曜日には、早朝5時前に14MHz、5時台に10/7MHz、そして8時台に18MHzでそれぞれリターンが得られたが、残す28MHzについては、初日から入感を確認するもパイルアップが激しくまたデコードが安定しないことからQSOに至らない状況が続く。

4/23になって19時頃に28.470MHZ/SSBで入感。コールするもリターンは得られず、暫くして聞こえなくなったことから28.091MHz/FT8に移ると-13dBで入感。6コール目にリターンが得られ7バンド目となった。


4/25の6時半過ぎから14.240MHz/SSBでピークRS59で入感するもEU、北米を含め激しいパイルアップになっている。+22KHz辺りでJA局に応答しているのを確認し何度かコールしていると”JA1”でリターン。再度フルコールで呼ぶと”JA1A*R”で応答があり、コールサインを訂正しSSBでのCfmとなった。


●A52CI/A52P(Bhutan)on 6Bands
SP9FIH, SP6CIKによるDXペディションで期間は4/19~5/4が告知されている。ブータンはこれまで7/14MHzのみのQSOであり、2019年から約5年ぶりとなる。


伝搬的には比較的易しいと思われ、また先方のロケーションもJA方向(S/P)が開けているらしく、QRV初日に3Band(18/21/24MHz)で早々とQSOできた。

しかしながら、翌日(4/20)は午後2時前から28MHzでコール開
始したものの、EUの激しいパイルもあり4時間以上コールするもリターンは得られず、翌日は「+02」でリターンを得るが Not in Logと不運が続き3日目にようやくWkd。QSO後は(いつもながら)強力且つ安定して入感することが多く、翌日にはSSBでQSOができている。

10MHzは深夜の時間帯に入感していることが判り、4/23は10.131MHzに合わせたまま就寝。2時過ぎに目が覚めて10.136MHzをワッチすると-7dB/2ラインで強力に入感。
直ぐにコールして難なくリターンを得た。

4/25の夕方には24.893MHz/CWで強力に入感しており、数コールでリターンを得られ、これ
で6バンド/3モードでのQSOとなった。

Low Bandはこれからの予定らしく現時点で未だ入感はないが、50MHzは西日本で既に入感してい
るようであり、ペディション終了まで目が離せない。

●3G0YA(Easter Islands)on 6 Bands
ドイツチーム3名によるDXペディションでQRV期間は4/18~5/6。イースター島は10MHzを残しており、また28MHzが未Cfmのため、この2バンドはしっかりと押さえておきたいところ。
4/19の夕方に帰宅後、Livestreamをチェックすると10~21MHzの4バンドでQRVを確認。
信号はいずれも強力で最大10ラインで入感している。18MHzからコールを開始し、15分もかからずに一通りQSOを終えることができた。

21日は朝9時前から21~28MHz/SSBでのQRVを確認。一昨日と同様、20分程度で3バンドでのQSOが完了。その後も順調にQSOを進み、4/25時点で15QSOまで伸張。

イースター島はこれまで難易度が比較的高い印象であったが、今回のペディションでは(運用地点が良好なのかもしれないが)どのバンドも強力に入感しており、イメージが払拭された。



2024年4月1日月曜日

285. 50MHz DXing 2024(2)

<3/30>
●TX5XG(Austral Islands)
昨日(3/29)は11時過ぎから1時間以上に亘り入感していたようであるが、あいにくワッチできず。今朝は10時過ぎに24.911MHzでQSOした後、50MHzでのQRVを待って待機。

11時前にDXSCAPEをチェックすると、ご本人からのSPOTを確認。50.318MHzにQSYすると3局ほどがコールされているのが見え、Wide Graph上にうっすらと光点が確認できる。

2ピリオド待って2ライン/-17dBで入感。信号は上昇し始めて4ラインでデコードできるようになり6分後に「+02」のリターンを得た。しかし続く2ピリオドはデコードできず3回目でようやく「RR73」を受領。

これから暫く入感が続くと思いきや、このシーケンスが最終デコードとなった。30分程して2エリア以西で10局ほどがコールされているのが見えるが、こちらでは入感はない。1エリアでのオープンでタイミングよくQSOできたのは幸運であった。


<3/31>
●YJ0VK(Vanuatu)
昨夜、突然ローテーターが止まり、故障個所の切り分け作業をしている中、22時過ぎに同局をコールされているJA局が見えるも、こちらには入感はなかった。

本日、17時半過ぎに帰宅しDXSCAPEで50.323MHzでのQRVを確認。8エレは北北西に固定されているので、KA1-404Lに切り替えReverseモード(3エレ)でワッチ。コールされている局は数局のみであったが、そのうち見えなくなる。

18時を回って再びコールされているJA局が見え始め、2分後に3ライン/-3dBで入感。信号は次第に上昇しピークで6ライン/+0dBに達するが、東北から九州まで広範囲にオープンしているようで、激しいパイルアップのため6ラインのマルチストリームでもなかなかリターンが得られない.. それでも何度かDFを変えながら45分ほどコールしてようやくリターンを得た。

QSO後、試しにDPモードに変えても信号強度は変わらず。また8エレのバックでも同じであった。これだけ強力に入感しているとアンテナゲインにはあまり依存しないのかも知れない。とりあえずアンテナを廻せない状況で貴重なエンティティを増やすことができ安堵した



2024年3月28日木曜日

284. 50MHz DXing 2024(1)

サイクル25のピークを迎える2024年の春シーズンではあるが、2月から3月にかけて南米オープンは殆どなく、期待していたアフリカやロングパスによるカリブの入感もない。

一方、オセアニアは毎日のように入感しており、未交信のVK,ZL局を見つけてはコールする運用は続けていたが、3/16にDXペディション局のT32EU(Eastern Kiribati)とQSOした頃から、ようやく南米などの遠方局(常連局ではあるが)も入感し始め、3月の後半になってハワイ、モーリシャスそして南米(チリ)の新しい局とQSOすることができている。



<3/27>カリブオープン
ロングパスによるカリブ入感は、その経路上にあるYB,VK6のオープンが予兆と考えられるが、この数日間、夜半の時間帯において頻繁に入感するようになり、昨秋のカリブオープンを彷彿させる。

21時半前にCO8LYをコールされる1エリア局が複数現れて、ネット情報から先方のDFが判明。Wide Graphを眺めていると光点ははっきりと見えており、21:30に-14dBで初入感。
SNRは安定しており1~6エリア局にリターンを返しているが、何故か殆どの局に対して(レポートの高低によらず)「73」を返さずに、2~4回同じリポートを再送した後で他局に移る運用となっている。

低めのDFでコールを開始し、途中、送信側での被りを判る範囲でチェックしながら何度かQSYしてコールを続けていると21:52に「R-24」でリターンを得た。しかしながら、やはり「73」は受領できず、4回目のリポートの後で他局に移ってしまう..

その後、遡って「73」を返すシーケンスが見えたので「RR73」を送り続けるも応答はなく、22時過ぎに突然見えなくなり終了。

同局の
QRZ.comを見るとメールによる確認に応じる旨の記載があるため、スクリーンショットを添付して問い合わせると直ぐに返信が来着。「QSOを確認したので先ほどLoTWにUpしておいた。ところで・・・」といった内容。

Pirateではないことが判りLoTWでもConfirmできたので、普通はこれで気分よく乾杯-なのだが、単独且つ唐突な入感とQRT、違和感のあるオペレーションとメール内容のため、すっきりはしない。
※無線とは関係のないドネーションを求める内容が、これまでも噂されている運用地の疑惑が生じる一因となっているのかも知れない

今回の入感も現地からの運用であることを裏付ける確たる証拠はないが、少なくとも、この後ドミニカ共和国のHI3I(同局からは530km西)やHI8T/3 が入感していることから、カリブとの伝搬があったことは確かではある。


カリブ局が入感した時間帯で九州・沖縄ではアフリカ方面もオープンしていたようであり、PSKReporterをチェックするとHFでアクティブな7Q6M(Malawi)や5H3PV(Tanzania)が入感していた様子。
このほか、VP6MWやCB0ZIXのQRVもあり、暫くは、午前中から深夜まで目が離せない状況が続きそうである。

2024年3月20日水曜日

283. 5 Band DXCC Award 申請

LoTWにより3.5MHzで100エンティティを超過したのを機に5 Band DXCC Award(+4 Bands)を申請することにした。以下、プロセスを纏めておく。
なお、同アワードおよびDXCC Challenge Award は、Certtificate(証書)とは異なり、資格要件が揃ったらPlaque(楯)を発注し、そのPlaqueに5 バンド以外の追加バンド(160M~2M)の Endosement Medallion(メダル)を貼付していく趣向。


ARRLのホームページで5 Band DXCCの申請方法を確認するとLoTWを用いた具体的なプロセスが記載されている。
手続きの流れとしては、LoTWでの申請後に注文書(DXCC Item Order Form)に必要事項を記入してメール等で申し込むと理解していたが、特にその記載がなく、
LoTW申請時の最終画面(DXCC Application -- part.4)のコメント欄に注文内容を具体的に記載すれば、それで済むようにも読める。
但し不明な部分もあるので今回はとりあえず従来どおりの方法で申し込むことにした。ちなみに、5 Band DXCC Awardの申請の前提条件として、それぞれのバンド(80M~10M)で DXCC certificate を取得する必要はないことは確認。少しは出費を抑えられるようである。


LoTWのDXCC AwardからApplicationを選択。



DXCC Application -- part.3では バンド/モード毎のDXCC certificate は申請しないのでAward Aciton欄 のラジオボタンはクリックせずに”continue”を押下。



DXCC Application -- part.4のコメント
欄に”5 Band DXCCを申請する”旨を記載し、下段のクレジットカード情報等を記入して”submit”を押下。これでLoTWでの申請は完了。
なお、ここに表示されている費用には5 Band DXCC 分は当然含まれず、別途送付する Plaqueの注文書に基づき請求される立て付け。


ARRLのホームページにある注文書の様式(pdfファイル)をダウンロード。必要事項を記入してメール/FAXまたは郵送でARRLに送る段取り。



注文書に申し込みを行うアイテムのチェックを入れて(合計$155)下段に氏名、住所、クレジットカード番号を記載するが、これをそのままメールor郵送するのは、さすがにセキュリティ面で不安が残る。

先に申請したLoTW Applicationにもわざわざ”5 Band DXCCをリクエストします”と記載しており、料金請求に必要なクレジットカード情報等はデータ入力しているため、試しにこのLoTW Application Numberから参照(紐づけ)するようメール本文に書いて依頼してみることにした。

また、Plaqueに貼付されるコールサインプレートやメダルの位置が結構ズレているという話を聞いていたので、念のために接着せずに送っていただくよう(Send plates without gluing them to the plaque)付記して
おいた。
両者とも結果はどうなるか判らないが、先方のリアクションを待つことにする。

DXCCアワード関連のタリフを見比べていると、バンド毎のCertificate $12に対して、Plaqueは送料込みで$95と高額(約8倍)であり、メダルの追加にも費用($15 each)がかさむ。全てのアワードを CertificateとSticker(紙ベース)にすれば安く済むところだが、上手いビジネスモデルに仕立て絶妙な?タリフ設定をしていると改めて関心した。


2024年3月17日日曜日

282. DX運用日誌(152)

●J38R(Grenada)on 7Bands
ベルギーのチーム6名によるDXペディション。グレナダは、常駐局のJ35Xと4バンドでQSOしているが、3.5/10/18/24MHzを残しており、今回幾つかは埋めておきたいところ。

3/6がQRV初日のようであったがワッチできず、翌日(3/7)の朝5時半頃にLivestreamで21MHz/FT8でのQRVを確認。-17dBで入感するもデコードは散発的であり、コールされているJA局は見えない。その後、デコードできたタイミングでコールしていると6時半過ぎにリターンが得られ、これが最初のQSOとなった。

この日以降、LivestreamでQRV状況を確認しワッチ&コールするルーティンで3/16までに7~28MHzの7バンドでQSOし、結果Band Newを3つ伸ばすことができた。

今回、ローバンドは先方がQRVする時間帯と伝搬のタイミングが合わず苦戦し、7/10MHzは終盤まで残すことに。また3.5MHzはこちらでは一度も入感することはなかった。

一方、ハイバンドでは、弱いながらも何度もJA指定をしてくれたおかげで、CW/SSBのWkdに繋がった。最後のQSOは、3/16夕方まで残した7MHz/FT8であった。

ペディション終了前であるが、9万を超えるQSOの統計を見ると圧倒的にEUが多く、カリブが庭先である北米も以外に少ないことが判る。
アジア、そして特にオセアニアの構成比が低いのは、やはり伝搬的に厳しいことが要因であろう。今回、苦戦したとは言え15QSOは望外の結果であった。

●EL2BG(Liberia)on 30M
<3/5>
朝6時台に10MHz/FT8でスポットされているのを確認し、翌朝、同じ時間帯にワッチしていると-17dB程度で入感。1時間ほどコールするもリターンは得られずに終了。
<3/6>
早朝にリモート運用(ベアフット)の準備をして出勤。予想どおり朝6時半頃に入感を確認しコール開始。近接からのQRMが激しいものの何とかリターンを得られたが、数日経ってもLoTWに反映されない..「RR73」シーケンスのSNRは-25dBのためFalse Decodeであったのかもしれず、次回のチャンスを待つことに。

<3/14>
PSKReporterで16時過ぎに10MHz/FT8でJA局のフラッグが立っているのを確認。ワッチすると-16dBで入感。直ぐにコール開始し1局待ってリターンがあり「RR73」も無事に受領。翌日にはLoTWに反映され、3バンド目となる10MHzをようやくWkdできた。


●VP9NM(Bermuda)on 10M
3/16の早朝より、アンテナをカリブ方面に向けて28MHz/FT8を流していたところ、8:24にJTAlertが発呼し-16dBで入感。直ぐにコールするもQRMによりデコードできないシーケンスが続く。送信側で被りのないようDFを変えながらコールし、5分後にリターンを得た。
バミューダとの1st QSO(ATNO)は、2019年11月の14MHz/FT8での同局とのQSOであった。当時の様子はブログにも残しているが、今回同様、突然の入感であったことからよく覚えている。


●T32EU(Eastern Kiribati)on 6M
ドイツチームによるDXペディション。3/13からのQRVで、HFでは既に4バンドでQSOしているが、キリバスは3.5-28MHzまでCfmできているので、積極的には追いかけていない。

3/16の18時半頃に50MHz/FT8でのQRVを確認。DF:60Hzで運用しており、標準周波数から-1,000Hzシフトしアンテナを向けると2ライン/-17dBで入感。
+1,100Hz辺りでDFの空きを見つけコールするも1~4エリアに広範にリターンを返しており、パイルアップは激しいものと推察する。

コール開始から20分程すると次第に1エリア局のピックアップが増え始める。伝搬が東に移ってきたのかも知れないが、数分後にリターンが得られ貴重な50MHzでの1Upとなった。

QSO後、4分ほどして急に見えなくなったため、ぎりぎり間に合ったようである。クラスター情報を見ると16時半頃からQRVしていたようであるが、こちらで入感していたかどうかは不明。



2024年3月2日土曜日

281. 1/2月のレビュー

<サマリー>
QSO数は249(1月:85 / 2月:164)となり、前年同期(287QSO)からは微減。昨年から引き続きDXペディション局を追いかける運用が中心となり、全体の半数近く(115QSO)がDXペディション局とのQSOであった。
出来高は、ATNOを3つ解消しMixedで306エンティティまで伸張。Band NEWは53スロット積み上げることができた。


<エリア/バンド別状況>
模の大きいDXペディション(TX5S,8R7X,CB0ZA,H40WA等)の地域が分散していたことから、エリア別では大差はなかった。
●3.5MHz
QSO数は11局に留まったが、朝と夕方のグレイラインの時間帯を狙ってBand NEWを9つ伸ばすことができた。
●28MHz
ハイバンドでのコンディションが優れていたこと、それに伴いQRP運用(0.5W)を何度か行ったことによりQSO数が伸び全体の1/4を占めた。
●50MHz
年初、9V1YCの期間限定運用を捉えて1エンティティ伸ばした。一方、CB0ZAの初日JAオープン(2/13)はワッチできず、翌日以降注視するもこちらに入感することはなかった。


<エンティティ別状況>
ATNOおよびBand NEWに係る主なエンティティは以下のとおり。


<DXCC Challenge>
昨年10月にWkdベースで2,000を超過しており、現時点で2,109まで積み上がっているが、LoTW(Cfmベース)では2月末になって、ようやく2,000スロットに達した。

これまでATNOや50MHzの(貴重な)エンティティを除き、それほど積極的にQSLを請求していなかったことから、Wkd/Cfm の差分がなかなか縮まらない状況にある。

DXingに本格復帰した2019年からの推移を見ると、WARCバンドと3.5MHzの運用を開始した2021年に大きく伸張(600→1,200に倍増)している。

バンド別/エリア別のスロット数と構成比は次のとおり。14MHzの構成比が約15%でトップとなったが3.5/50MHzを除くとほぼ一定の割合となっている。

合計2,005スロットのうち”Unique Callsign”は1,163。1局で7スロット以上稼がせてくれた局は計25局あった。DXペディションを除き1エンティティ1局の常駐局(TZ4AM,TR8CA等)はやはり貴重な存在である。