このインターフェアは、コモンモード電流によるものと推察するが、これが無線機のシャーシから出ているのか、電源ラインからの回り込みなのか、または同軸ケーブルなどに乗っていることが原因なのかは不明であった。
試しに富士無線で購入した大進無線製のコモンモードフィルタ(DCF-RF-QEA/500W耐圧)を取り付けたが、上記インターフェアは収まらなかった。
次に、後から10D2Vケーブルをクランプできるよう大型のフェアライトコア(TDK製/ZCAT3035-1330/内径13mm)を秋葉原の福永電業という卸問屋から30個を購入して(ちなみに1個あたりの単価は319円とamazonと比較しても最安値)無線機に繋がっている全てのケーブルに装着したが、その効果を確認することはできなかった。
このため大進無線が販売しているRF電流計キット(CQ20)を富士無線で取り寄せて購入。これを写真のとおりデジタルテスターに繋ぐことで、RF電流を測定しコモンモード電流が多く発生している場所を定量的に特定することとインターフェア対策の効果を見極めることとした。
HF帯と50MHzのアンテナに対するインターフェア対策として、HF帯は318-40のバラン直下と無線機直下のそれぞれに第一電波工業のコモンモードフィルタ(CMF-2000)を接続することとし、50MHzは無線機直下に同じくCMF-2000を、バラン直下にはフェライトコア12個を装着することにした。
CMF-2000の接続は、同軸ケーブル(5D2V)50cmを用いた最短接続として、アンテナ直下分は自己融着テープ全体を覆って防水処理を施した。なお、同製品の仕様では「屋内使用限定」との記載があるが、両端のコネクタ接続部分以外に水分が侵入するところは構造的に見当たらない。メーカーに屋外使用について質問するも「コネクタの防水に気をつけてください」との回答であり、屋外使用を否定するコメントはなかった。製品仕様上、屋内使用限定としているのは、紫外線によるケースの劣化ではないかと推察する。
無線機側の接続の2台については、ホームセンターで購入した多孔パネルにモノタロウで購入したVP管用のサドル(内径50mmのつもりであったが、表記単位を誤解しており実際は58mmであったため、10mmのゴム板を挟んで固定)を取り付け、そのパネル自体を壁面に取り付けることで、無線機の背面をすっきりと整理した。
そのほか、ACライン用のコモンモードフィルタ(大進無線製DCK-SRH/7-90MHz)を富士無線で購入し無線機の電源に直接取り付けた。
無線機から離れた場所からリモートでPTTを押下し手元にあるRF電流計で数値を計測するための工夫として、ワイヤレスチャイムをamazonで購入。これを無線機のVOX機能と連動させてリモートで送信できるようセッティング。このチャイムの到達距離は長く、自宅前の道路に出て自宅から50mほど離れた場所からも反応する。
アンテナを318-40に変更し上記対策を採った結果、7MHzで出ていた部屋の中でのインターフェアは収まっているのでひとまず安堵。なお、無線機からコモンモードフィルタまでの約50cmの同軸にもフェアライトコア(ZCAT2032-0930)を15個づつクランプした。このコアは1個あたり120円と安価であったので、30個ほど追加購入する予定。

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