2021年8月15日日曜日

176. DX運用日誌(115)

<8/6>
●TY5AB(Benin)on 20M
早朝5時過ぎに14MHz FT8で西アフリカ ベナンのTY5ABが入感。SNRは-12dB程度であり直ぐにコールしリターンを得た。QRMのため「73」を受領できずにいたが、程なくしてeQSLが届きIn-Logを確認。

●Caribbeans on 17M -Band NEW-
9時過ぎから18MHz FT8で複数のカリブ局が入感。そのうちBand NEWとなるFS/W6IZT(Saint Martin)とJ69DS(St.Lucia)をWkd。

<8/8>
●3V8SS(Tunisia)on 17M -ATNO-
19時頃より18MHz FT8で北アフリカ チュニジアの同局をコールするJA局を確認。こちらではデコードできなかったが20時半頃になって-18dBで入感し始め、コール開始後5分ほどでリターンを得られた。その際SNRは-23dBであり、ぎりぎりのところで「RR73」を受領。
同局はこれまでCWコンテンストで何度かQRVを確認していたがQSOに至らず、また
18MHzでのATNOは初めてとなった。

<8/9>
●3DA0AQ(Kingdom of Eswatini)on 20M
16時頃から14MHz FT8をワッチしていたところ、東アフリカ エスワティニの3DA0AQのCQシーケンスが-19dBでいきなり入感。直ぐにコールしたところ「R-10」のリターンを得た。
アンテナは南東を向いており、真東に補正するとSNRは-15dBまで上昇。念のためアンテナを反転モードで西に切り替えると入感はしなかったことから伝搬はロングパスであった。

<8/14>
●YB0COU & DU6GG on 6M
16時頃に50MHz FT8でインドネシアの2局が入感。そのうち未交信のYB0COUをコールしリターンを得た。

その後、1時間ほどしてフィリピンのDU6GGが-21dBで入感。こちらも1stコールでリターンを得られた。50MHzでのDXは
2週間ぶりであった。


<8/15>
●5I3B(Tanzania)& TZ4AM(Mali)on 17M
17時過ぎから18.090MHz FT8で東アフリカ タンザニアの5I3Bが入感。3-4SlotsでのオペレーションのためSNRは良好とは言えない状況。ヨーロッパとJA局を50/50程度でピックアップしており結構なパイルになりつつあったが、コール開始後3分ほどでリターンを得て無事「RR73」まで辿り着いた

その後、18.068MHz CWで西アフリカ マリ共和国のTZ4AMがRST:579で入感。こちらはパイルアップもなく+1.3KHzでコールしリターンが得られ、Band NEWを一つ伸ばすことができた。
同局とのQSOは7/10/14MHzに続く4バンド目であり、いずれもLoTWでCfmできている。

2021年8月6日金曜日

175. 50MHz DXシーズン 振り返り

50MHz 初夏のDXシーズンを振り返り来期に向けた備忘として纏めておく。
FT8でのDXとしては2度目のシーズンとなったが、ヨーロッパ・北米局が入感した期間は昨年よりも長く、QSOは5/6のUX7LTからスタートし8/1のKF7CQまでの約3ヶ月におよんだ。

<サマリー>
Wkdしたエンティティは74、QSO総数は414となった。シーズン当初、入感する局は昨年QSOした局が目立ちQSO実績は大幅に下回るのでは..と懸念したが、結果として同じ期間の昨対比でエンティティ数で
は7つ多く、QSO数は近隣アジアを除き微減に留まった。
地域別に見るとヨーロッパがエンティティ、QSO数とも最多となったが、やはり”QSO B4”が多いことは否めず、QSO数は約3割減となった。

アフリカは昨年デコードできたTT8SN,Z81DやSU1SKの入感はなく、QSOはカナリア諸島のEA8AQV一局であった。中東は、レバノン、アフガニスタンを含め、8エンティティ/ 15QSOとなり、昨年よりも上回った。

北米はQSO数では4割ほど増加したが、エンティティは昨年同様 KL7,VE,W,XEのみであり、カリブは1エリアでコールされているのを何度か目にするもデコードできたのは7/10の一度限りであった。フロリダ半島辺りまでは良く入感したが、それ以上のパスは地域差もさることながら設備差に依るところが大きいと考える。

アジアはマカオ、パキスタンをシーズン序盤でWkdできたが、ネパールはタイミングが合わず(デコードもままならず)来期以降に持ち越しとなった。近隣のチベット(BG0)、インド北部の局が連日入感しており、QSOの可否は先方のアクティビティに依るところが大きい。なお、近隣アジアとのQSOについてはワッチを優先するため1エンティティ1局に控えた。

<Band NEW>
今期、新たにWkdできたのは15エンティティ。昨年入感するも取り逃したところ(4O,5B,9H,E7,GI,GM,OD,SV5)を中心に、新たにQRVしてきた局(HFでアクティブな局)や50MHz特化のPedition局などで伸ばすことができた。
QSOの多くが、信号が浮上したタイミングを捉えてのワンチャンスでのWkdであり、この辺りはアンテナゲインを増強したことが多少なりとも効いていたのかもしれない。
一方で、デコードするもQSOに至らなかったエンティティ/DX局は以下のとおり。
※日付は最初にデコードした日
・Asiatic Russia / R0CK(5/15)
・Liechtenstein / HB0CC(5/25)
・Luxembourg / LX1LA(6/14)
・Marshall Island / V7/KX4QD(6/18)
・Guernsey / GU8FBO(6/30)
・Greenland / OX3LX(7/5)
・Wales / GW7SMV(7/5)
・Cayman Islands / ZF1EJ(7/10)
・Nepal / 9N1CA(7/12)
・Chatham Islands / ZL7DX(7/14)

このほかに入感するもQSO済みのためコールしなかったDX局のエンティティ(A4,EY,LA,KH0,OH0,Z3など)を含めると、今シーズンの入感は約90エンティティであった。

1エリアで複数の局がコール&QSOされているのを確認するもこちらでは入感しなかったDX局(Band NEW)は以下のとおり。結果、1エリアでは100エンティティ以上の入感があったことが判る。
・YI1SAL(5/30)
・T77C(6/17)
・5T5PA(6/25)
・SU1SK(6/25)
・ZB2GI(7/4)
・EA9IB(7/5)
・CT3MD(7/7)
・MD0CCE(7/9)
・VP2V/K3TRM(7/9)
・CO8LY(7/11)
・P43A(7/11)
・WP4G(7/11)
・CN8LI(7/19)

<QSO数 Top20>
QSO数はアメリカ本土が144QSOと最多であり昨対比で4割増加した。ヨーロッパはフィンランドやポーランドなどの北欧とドイツが昨年の半数以下となった。


<WAS>
LoTWベースで2年間で50州のうち43州までCfmできた。思いのほか進捗したものの東海岸の入感頻度が少なく、またオープン時間が総じて短かかったため、CT,DE,SDなどを取り逃した。残る7州は以下のとおり。


アンテナを新調して迎えた初夏のDXシーズンであったが、一回のオープンで長時間且つ広域に入感する "Big Open"の頻度は昨年よりも少なく、特に期待していた夏至(6/21)前後は拍子抜けの感ではあったが、散発的で短いオープンが結構長く続いたことで十分にDXを楽しめた。

在宅時のアラート設定や外出時のリモート運用など、終日モニターに張り付いていなくても入感のチャンスを逃すことがないよう工夫したこともあり、幾つか残念な局面はあったものの、終わってみると当初の予想を上回る結果であった。