2024年11月2日土曜日

298. アマチュアコード

JARLが提唱し続けている「アマチュアコード」。スローガンとしてJARL主催の会合等で垂れ幕として掲げられていることも多い。

・アマチュアは、良き社会人であること
・アマチュアは、健全であること
・アマチュアは、親切であること
・アマチュアは、進歩的であること
・アマチュアは、国際的であること

これらは1928年にW9EEAが提唱した「The Radio Amateur's Code」に準拠しており、ARRLのHPに具体的な例を示した記述がある。

その一部を意訳してみると;
<CONSIDERATE>
The radio amateur never knowingly operates in such a way as to lessen the pleasure of others.
<思いやりを持つこと>
アマチュア無線家は、故意に他のアマチュア局の楽しみに水を差す(邪魔をする)ような運用をしない。

<LOYAL>
The radio amateur offers loyalty, encouragement and support to other amateurs, local clubs・・・
<忠実であること>
アマチュア無線家は、他のアマチュア局、ローカルクラブ・・に忠実に接し、彼らを励まし、サポートを惜しまない。

<FRIENDLY>
The radio amateur operates slowly and patiently when requested; offers friendly advice and counsel to beginners; kind assistance, cooperation and consideration for the interests of others. 
<友好的であること>
アマチュア無線家は、求められればゆっくりと忍耐強く運用し、初心者には優しくアドバイスや助言を与え、他のアマチュア局には親切な援助・協力を惜しまず、彼らの関心事に心を配る。

至極真っ当なことばかりであるが、およそ100年前の提言が今にも通じることは感慨深い。しかしながら、現実には「アマチュアコード」に反する行為が横行していることは否めない。

例えば、DXペディションでの執拗な妨害行為、FT8でのなりすましや誹謗中傷など。彼らは匿名性を利用し(自らの安全を確保し)他のアマチュア局に不快感を与えることで悦に入っている。
また、X(Twitter)やブログなどネット上で個人を特定或いは示唆し、揶揄、批判することで優越感を満たそうとする者もいる。※精神科医曰く、相手にしないことが一番とのこと

自分自身がこうした愚行に関わることはないにせよ「他山の石」として、ネットでの情報発信の際は注意することと、古き良き伝統として「アマチュアコード」をいつも意識しておきたい。