2023年6月14日水曜日

248. VERSA Beamのポール折損 ①

2021年4月に設置したVERSA Beam(KA1-404Lite)について、今回、ラジエーター左側のグラスファイバーポール(以下、ポール)が根本から折れるトラブルが発生。以下、経緯について纏めておく。


<2022年9月末>
AEU(Ra)のエレメントをホームポジションに巻き戻した際、KA1コントローラーの表示が「_234」となり、ステップモーターが空回りした後で停止(タイムアウト)する事象が発生。

メーカーに問い合わせたところ、エレメント伸縮時に何等かの影響でエレメントの先端部分が湾曲しAEU(Ra)のホームポジションセンサー位置まで戻らなくなったか、センサー回路の不具合が考えられるとの見解。

前回の不具合発生時と同様、ケーブル治具を送付してもらいケーブル断線等の可能性を探るも問題はない様子。

普段の運用には影響はないので、工事業者には都合の良い時に(近隣で工事があるついでに)点検していただくよう依頼。その後、同事象は散発的に発生したが、年が明けた頃には安定したため、特段、気にかけることもなくなった。
※結果論ではあるが、この時点でAEU(Ra)を点検し一部の部品を交換していれば、
ポールが折れる事態までには至らなかった..

<4/14>
何気にアンテナを見上げた際、ラジエータ左側の
ポールがビーム方向に僅かに曲がっていることに気づく。
例えば大きな鳥が飛来してポールに長く留まった場合、荷重が下方向に加わって歪曲するのであれば理解できるが、前方への曲がりは原因不明のため、工事業者にメールで連絡し先の不具合を含め点検を再要請。

<5/6>
朝から強風が吹いており、エレベーターでアンテナを降下させるかどうか思案していると、外からカンカンと何かを叩く音がする。
庭に出てみるとラジエータ左側のポールが折れて垂れ下がり、風で煽られてタワーに当たっている事が判明。

直ぐにエレベーターでアンテナを降下させ、強風の中、タワー中腹まで登って折れたポールを取り除いた。

ポールが折れた位置は、AEUとポールを固定する2か所の「ポールサポート」の中間部分であり、ここに外部から力が加わることは構造的にあり得ない。

当初、AEU側の「ポールサポート」のボルトが緩んだか、ヒビ割れが生じたことでポールの先端が抜けてしまい、もう片方の「ポールサポート」がテコとなって強風の力が加わり折れたのではないか-と推察したが、折れたポー
ルの断面を見ると、その一部が焦げており、単に物理的な力が加わったことが原因ではないことが判った。



メーカーおよび工事業者に連絡を取り状況を伝えたが、折損が起きた原因はAEU(Ra)を取り外して検分しないと判らないことから、ポールの交換品とAEU(Ra)の置換も想定し関連部材を送付するようメーカーに依頼。

数日後、メーカーから部材が到着し、後は工事業者と日程を決める段取りとして、暫く待機することにした。



<5/29>
5月末に工事業者から連絡があり、工事日は週明けの5/29で調整。当日は台風2号接近の影響で前線が停滞しており朝から雨の中での作業となった。

作業は効率的に時間をかけずに終わらせるため(タワー上での点検等は行わない)、ブームベース上のラジエータ部分を全交換することとし1時間ほどで終了した。


想定される原因等は別頁②に記載

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