2022年8月6日土曜日

214. PC置換・光デジタル化

これまで2台のPCを用いてFT8の運用とリモートワークを含めPC上での各種作業を行ってきたが、メインPCのiMAC(Retina 5K /2017)が設置から5年が経ち、レスポンス遅延やレインボーカーソルの頻発などが気になり始めたこともあり、新たにWindowsPCに置換することにした。これに伴い運用環境も一部変更したので纏めておく。

<仕様・発注>
JTDXの現行バージョン(v2.2.159)の最大スレッド数は24であり、これに対応する手頃なCPUとしては今のところAMDのRyzen9 5900XかIntelの Core i9 12900Kの二択となる。後者はGPU機能を有しておりターボブースト性能でも僅かに優れているのでこちらを選択。

マザーボードはCPUをオーバークロックしないことからB660チップセットを選択。メモリーはDDR4-3200規格の32GB、ストレージはm.2(Type2280) PCI-e Gen4 NVMe規格の1TB。この規格のSSDを採用したことで、シーケンシャルリードは7,000MB/s程度(現行PCの二倍)に向上した。

グラフィックカードは動画編集やゲームとは無縁なので、コストセーブするためにも搭載せずにCPUのGPU機能(Intel UHD Graphics 770)で代替。

発注は、前回同様、BTO(Build to Order)を利用した。理由はパーツ個々を購入し組み上げる時間と手間が省けること、BIOSおよびアプリケーションの設定等に関する問い合わせ(一元対応)が可能なことおよび不具合が発生した際にPC製品としての保証が受けられることなど。パーツを全て最安値で調達した場合との価格差はあるが許容範囲と考える。

BTOの場合、概ね基本PCのスペックからオプションを追加していく流れとなるため、PCケースなどは選択肢が限られるが、特段のこだわりはないのでシンプルなミドルタワーを選んだ。この大きさであればATX規格のマザーボード、簡易水冷式CPUクーラー、サウンドデバイスおよび電源ユニット等を組み込んだ場合、ケース内はガランとしており空調的には優れていると考える。

<光デジタル化>
今回、無線機とのインターフェースは光デジタルケーブルで繋ぐことにした。TS990には内部DSPからアナログ回路を介さずに光デジタル信号
(サンプリング周波数48kHz/24bit)を授受できる端子(Optical In/Out)が用意されており、相対するPCにPCI-e x1対応で入出力の2つの光端子を持つサウンドデバイスを組み込んだ。
これにより無線機とPC間の伝送路(4m)にノイズが乗る心配はなく、コモンモード電流による影響も回避できると考える


<出力レベル設定>
インターフェースを光デジタルに変更したことで出力レベルに係る3つのパラメーターを再設定。いつもどおり無線機のオシロスコープで送信時のAF波形をチェックし飽和しないレベルに調整。概ね以下の値とした。
①SPDIF-Out (PC) : 25/100
②Tx audio level (JTDX): -16.8dB
 ※可変範囲 : 0dB〜-45dB
③Optical Audio Input Level(TS990): 30/100
 ※メーカー初期値 : 50


<レイアウト変更>
PC置換に併せて、現在使っているモニター(32.1インチ)と同じものを購入。2台ともモニターアームで設置することで広いワークスペースを確保した。
TS990・SP990はデスク左に寄せて配置し、その上にパワーメーター(KP1)、ローテーターコントローラー、VERSA Beamコントローラー、ICPW1操作パネルの4つを設置。操作性を高めるとともに(少し手を伸ばせば届く)なるべくコンパクトに収まるよう工夫。

今回、CPUのスペックを上げ且つ光デジタル化したことで、どれほど効果があるのか定かではないが、取り合えずDecoder settingsに係るパラメータを全て最大(アグ
レッシブ)にしてSWL modeで30局ほどデコードした際、Lag値が大幅に改善していることは確認できた。今後、デコード率(デコード数)の向上に期待したい。


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