この時期、大きなDXペディションもなく、Band NEWのWkdも停滞気味ではあるが、せっかくのコンディションなので趣向を凝らして、送信出力を0.5Wに絞ってどの程度、DX QSOができるのか試してみた。
出力の調整は、5Wレンジのあるパワーメーターにダミーロードを接続し、TS990のPWRボリュームを回し切って(=5W)送信。その上でJTDXのTransmit digital gain(Pwr)のレベルを下げて0.5Wに調整。
その状態からTS990本体のアンテナセレクターで通常運用のアンテナ系に切替えて運用を行うスタイル。そのため既設のリニアアンプ・LPF・CMF・パワーメーターを経由し30メートル先のアンテナに繋いでいるので、挿入&ケーブル損失(≒1dB)により実際には0.4W程度がアンテナに給電されていると考える。
20時過ぎに21MHz FT8をワッチするとヨーロッパを中心に1シーケンスで50局ほどが入感している。DFを高めに設定して”CQ DX”を送信。3年前にも同じような試みを5Wで行ったが、今回、こちらから呼びに回る運用は控えた。
CQを出し始めて5分後にイタリアとポーランドからコール。途中、被りを避けるため何度かDFを変えて30分間で6局からコールがあり4局とQSOできた。4局とも送受したSNRに大きな差異はなく、最長到達距離は1万キロを超えた。
CQを出し始めて5分後にイタリアとポーランドからコール。途中、被りを避けるため何度かDFを変えて30分間で6局からコールがあり4局とQSOできた。4局とも送受したSNRに大きな差異はなく、最長到達距離は1万キロを超えた。
Callsign Sent Rcvd Entity Distance
IZ2FOS -02 -06 Italy 9,682km
F4FSY -13 -10 France 9,935km
EA3EDU -01 -10 Spain 10,446km
RW9AD -12 -13 AS Russia 6,157km
PSKReporterをチェックすると、こちらの信号(CQシーケンス)を計153局がデコードしており、SNRはさすがに一桁台は殆どないが、それほど悪い値とも思えない。
0.5Wでこの結果であれば、10Wも出していればデコード局数的には、ハイパワー運用時との差異は殆どないのかも知れない。
実際のところ、先方のSNRが低い場合や激しいパイルアップでは、送信出力の多寡がQSO成功のチャンスを高める要素ではあるが、CQ中心の運用スタイルであれば、200W機を10~20W程度で長時間に亘り送信し続けてもRIGへの負担やインターフェア発生の可能性も低く、より安全で効率的な運用と言える。
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