2026年7月26日日曜日

335. 50MHz DXing 2026(5)

今週も北米、EU方面でBig Openが相次いだ。北米では一度のオープンとして過去最多となる71局とQSOでき、EU方面ではジブラルタルやリヒテンシュタインからの入感も確認するなど、今シーズンを象徴する一週間となった。

7/19(日)-EU Moderate Open-


7時過ぎにカリフォルニア州の数局が入感。CQ WW VHF Contest参加局が見えるが、入感は散発的であった。

12時過ぎからカザフスタン、ウズベキスタン、キリギスタンの常連局が入感。13時過ぎにウクライナの新局をコールしてWkd。クウェートの9K2YMも-15dBで入感していた。

14時過ぎにはウクライナ、EUロシア、フランス、ギ
リシャ局も入感。新局をコールするもデコードは続かない。その後はフィンランド、イスラエルがスポット的に入感。

15時過ぎにバレアレス諸島のEA6Yが-21dBで入感。暫くコールして「-22」でリターンを得た。そのタイミングでイタリア、オーストリア、スロベニア、チェコが入感。新局をコールするもデコードが続かない。

17時過ぎにEI3KD、GM4YXIをデコードするも、その後の入感は続かない。CQを出すと5局ほどのGシリーズに届いているが、入感はない。17時半頃にはコンディションが下降し、そ
のままフェードアウト。

入感状況を集計すると、デコード数が最も多かったのは15時半頃の17局であり、16時半頃にも第二のピークがあった。



本日は14時から17時半の間で34エンティティ/131局をデコー
ド。QSOは10局に留まった。


7/20(月)-EU Moderate Open-


7時過ぎにカナダQC州のVE2XKが入感するもデコードは散発的。OH・IN・IL・TN局をコールするJA局が多数確認できるが、こちらでは入感がない。

15時過ぎからウクライナが入感。その後、フランス、EUロシアの常連局などが入感するもスポット的でありデコードは続かない。

16時頃からハンガリー、バレアレス諸島、クロアチア局が入感し始め、多い時で10局ほどが見えるが、その多くはQSO B4局。

16時半頃にEA6SAとQSO。その後、スペイン、フランス局が複数入感し、新局をデコードで
きたタイミングでコールするもQSBがあり、信号自体もそれほど強くないため、デコードが続かない。結果、リターンを得た4局のうち3局は「73」未受領で終わった。

モロッコのCN2DXやアルジェリアの7X4CYをコールされている1エリア局を見かけたが、当地では入感しなかった。ALL-JAとしては大きなオープンであったものの、当地では限定的であった。

当地では18時頃にフェードアウトしたが、引き続きEU局をコールするJA局は多数見える。その後、EUロシア、ベラルーシ、ウクライナ、チェコが散発的に入感。20時を過ぎてもドイツ局をコールされている局が見えていた。

本日は午後の時間帯でアジアを除き21エンティティ/66局の入感があった。


7/21(火)-NA Big Open-


早朝5時過ぎにワッチするとAL州のK4WIが-14dB、GA州のW4DXXが-11dBで入感している。両者とも新局であり、早い時間でコールするJA局が少なかったためか難なくリターンを得た。

20分ほど経つと10局ほどが同時に入感し始め、更にデコード数は増えていく。QSBはあるものの比較的穏やかで、強力かつ安定した信号の局が多いため、QSO数が順調に伸びていく。

時間軸で見ると入感のピークは6時半頃と9時半頃。最大28局を同時
にデコード。入感は10時半頃まで続き、トータル37州/281局を確認。Wkdしたのは26州/71局となり、一度のオープンとしては過去最多のQSO数となった。

結果、VUCCのNew Gridは13増え、900を超えた。

一方、WAS(6m)で残るDE州からは2局がQRVしていたとの情報を得たが、こちらでは入感はなかった。残す3州(DE・VT・RI)はやはりハードルが高い。

16時半過ぎにスペインのEA4CYQが-18dBで入感するも1回限り。7/8エリアではモロッコのCN2DXも入感しているようであった。

7/22(水)


9
時頃に北米がオープンしているようであったがワッチできず。14時半過ぎにリモートでワッチするとEUロシア、ウクライナ、ハンガリーの常連局が見える。

16時前にはイタリア、ベラルーシ、サルディニア島が入感。イタリアの新局(2局)のCQシーケンスを捉えてコールしWkd。他に同局をコールされているJA局は見えないので、スポット的に入感していたのかもしれない。

ベラルーシのEU1KYも-5dBと強力であるが、他の局は見えて
こない。その後、クロアチア、ボスニア、マルタ島も入感するが、やはりQSO B4。

PSKReporterをチェックするとカナリア諸島のEA8DBMがこちらの信号を-18dBでデコードしていた。

17時半頃にはこちらではEU局の入感はなくなったが、19時にハンガリーのHA8CEが入感。本日は総じてQSO B4局が多く、ワッチに終始した。

7/23(木)-EU Big Open-


7時頃より
ノルウェー、スウェーデン局をコールされているJA局を確認。7時半頃にLA7HJAが入感し、信号はピークで+1dBまで上昇した。QSO B4局なので静観していると15分ほど経ってOH1ZAAが-16dBで入感。コールするもフェードアウト。

PSKReporterをチェックするとフェロー島のOY9JDが4/6エリア局をデコードしていた。

9時を回った頃
にはLA7HJAがピークで+1dBまで上昇し、30局ほどのパイルアップになっている。オーランド諸島のOH0Zも-12dBで入感。信号は安定しているがコールするJA局は見えない。
同局とは6年前の7月にQSOしているのでワッチのみ

14時過ぎからスウェーデン、スロベニア、オー
ストリア、ノルウェー、ポーランド局が入感。その後14:37にはアイルランドの3局が入感するもいずれもQSO B4局。

14:50にスコットランドのQSO B4局も入感。このあたりから10局ほどが同時にデコード。

ようやく
ノルウェーのLA7GIAをWkdすると、続いてスコットランド、イングランドの新局が多数見え始める。先方のCQ/73シーケンスのタイミングでコールするも、なかなかリターンは得られない。入感エリアはベラルーシ、ドイツ、イタリア方面へと徐々に南下していく。

入感のピークは17時半頃。同一ピリオドで最大25局をデコードしている。新局が見えないときはCQ EUに切り替えて送信していると、ハンガリー、ドイツ、イタリア局からコールを得た。

3,000Hzを超えてJA局がびっしりと並んでいるのはいつもながらの光景である。ときおり50.323MHzを見に行くが、新局は見えない。

17:08にいきなりZB2JKを-16dBでデコード。DTが大きくずれており補正してコールするもデコードは2回のみであった。

同じ時間帯にCN2DXがこちらの信号をデコードしており、EA9RYも1エリア局をデコードしていた。

入感は18時半頃まで続いて4時間以上のオープンとなり、30エンティティ/176局をデコード。QSOは13エンティティ/20局となり、この規模のオープンとしては消化不良であった。

19時半頃にワッチするとスコットランド局のCQシーケンスが入感。その後、北アイルランドの新局3局が見え始めコールするもいずれもすぐにフェードアウト。CQ EUに切り替えて暫くすると、PSKReporterでは数局がデコードしていた。

7/24(金)


14時半頃より北米西海岸の局が入感しているが、常連局のみ。同じ時間帯に
モンゴル、カザフスタン局も入感しているので、アンテナを300度に回してワッチしていると14:45にブルガリアのLZ1ZMが-21dBで入感。何度目かのコールでリターンを得た。

15:15にサルディニア島の3局が入感。そのうち2局が新局であり、コールを開始。SNRは-24~-26dBながら、両局からリターンを得た。その後はコンディションが上がらず、そのままフェードアウト。

7/25(土)-NA/EU Moderate Open-


朝8時過ぎから北米東海岸局をコールされているJA局が見える。当地では9時過ぎにFL州のKD5Mが-17dBで入感。その後、北米南東部を中心にGA・TN・ALなどが入感し始める。

新局をコールするもリターンがなかなか得られないため、CQ NAに切り替えると4局からコールを受ける。しかしシーケンスが繋がらないケースが多く、1時間ほどのオープンで4QSOに留まった。

入感のピークは10時過ぎで、14局を同時デコード。入感したのは17州、56局であった。

13時半過ぎから北米の北西部~南西部にかけて入感し始める。多い時には10局ほどを同時にデコードするも、殆どがQSO B4局。強力に入感していたVE7WNKのみWkd。15時頃にはフェードアウト。

15時半頃よりスイス、フランス、ドイツ、イタリア局が入感し始める。フランス局とQSO後に数局からコールされるも信号が弱いせいかシーケンスが繋がらない。


徐々に入感エリア・局数が増え始め、マン島、ウェールズ、ポルトガル、カナリア諸島も見える。特にスイス局が多数入感したことから、近隣のリヒテンシュタインにも期待していると、17時過ぎにHB0CCが-19dBで入感。しかし、デコードは3回のみで再浮上することはなかった。

入感のピークは16時過ぎからの約10分間で、最大19局を同時にデコードした。

約2時間半のオープンで、25エンティティ/127局が入感し、QSOは13局となった。



2026年7月25日土曜日

334. 「QSO B4」表示不具合リカバリー

JTDXと JTAlertにおいて、同一バンド/モードで既にQSO済みの局が「QSO B4」と表示されない事象が発生したため、ログデータファイルの更新と設定の確認・変更を行った。今後同様の事象が発生した際に備え、記録しておく。

■構成


現在のシステム構成とデータの流れは以下のとおり。

・JTDX Ver2.2.159-32A
・JTAlertV2 Ver2.81.7
・JTLinker Ver2022.0620b
・Turbo HAMLOG Ver5.37

■データファイル更新


JTDXとJTAlertがB4判定に参照しているADIFの場所は以下のとおり。
・JTDX
  C:\Users\owner\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi
・JTAlert
 C:\Users\owner\AppData\Local\HamApps\JA1AFR\logs\JTAlertX\log.adi

これらのADIFをバックアップした後、JTDXとJTAlertを一旦終了し、HAMLOGから全QSOデータを書き出したファイル(ADIF)を2部コピーして、それぞれリネームする。
・JTDX
  wsjtx_log.adi
・JTAlert
 log.adi
その後、上記フォルダにファイルを上書きして、JTDXとJTAlertを再起動。

■原因・考察


①JTDX

JTDX 2.2.159-32Aは、起動時に wsjtx_log.adi を読み込み、コールサイン、バンド、モードなどを基に内部でWorked情報を構築している(※AIによるソースコード確認)。

B4判定時には wsjtx_log.adi をその都度検索するのではなく、この内部情報を参照しており、QSOを新たにログへ記録した際には、そのQSOの情報が内部のWorked情報へ追加される仕組みとなっている。

一方、実際の運用では、QSO済みにもかかわらずB4判定されない局が発生した。wsjtx_log.adi を確認すると、一部の局ではGridsquareが空欄となっており、受信中のGridsquareを追記した後にB4判定となった事例があった。

しかし、その後の検証では、Gridsquareが正しく記録されている局でも、QSO直後にはB4判定されていたものが運用中にB4表示されなくなり、JTDXを終了・再起動すると再びB4判定に戻る現象を確認した。

このことから、Gridsquareの有無だけでは説明できず、JTDXが保持するWorked情報、またはその参照状態に何らかの不整合が生じている可能性が考えられる。

現時点では発生条件や原因は特定できていないため、対策としてTurbo HAMLOGの全QSOデータから wsjtx_log.adi を再生成し、ログデータを最新の状態に更新した。

② JTAlert

JTAlertは、Standard ADIF Fileに設定された JTAlertX\log.adi を参照してB4判定を行っている。
今回、このファイルをTurbo HAMLOGの全QSOデータから再生成したところ、多くの局でB4判定が正常に戻ったため、旧ファイルに何らかの不整合や欠落があった可能性が高い。

一方、
JTAlertX\log.adiを更新した後も一部の局ではB4判定されなかった。過去のQSO記録を確認すると、現在受信したグリッドスクエアと異なっていたため、Worked B4設定で Ignore Gridsquare を有効にしたところ、B4判定されるようになった。
また、QSO B4局であっても、CQシーケンスでは Wanted CQ Zone のAlert色が優先表示される。JTAlert 2.81.7のAlert Priorityには Worked B4 が存在しないため、表示優先順位による解決はできず、ここは運用でカバーするしかない。

上記の対処により、現時点ではB4判定は安定している。しかし、過去にも一度B4判定が崩れたことがあるため、今後も経過を観察し、安定性を確認していく。


2026年7月19日日曜日

333. 50MHz DXing 2026(4)

7月の2週目も引き続き、毎日ヨーロッパまたは北米局が入感している。小規模なオープンが多いが、少しずつQSO数を伸ばすことができている。

7/6(月)

15時過ぎにリモートでワッチ。UK8OM, SV9CVYが見えており、その後、OE5OLLが-4dBで入感。AP2AM, YO9HP なども見え始め、多い時には6局ほど同時にデコード。Big Openを期待したが、入感するのは “QSO B4” ばかりで、新局は確認できず。

15:45 にスロベニアのS52Rが入感しコールしてWkd。その後スペインの新局をコールするもフェードアウト。Wide Graph上ではEUをコールするJA局が 3,000Hz までびっしり並んでいたが、こちらでは新局の入感はなく、そのままフェードアウト。主に西日本を中心としたオープンだった様子。

21時頃に再度ワッチすると、昨夜同様カザフスタン局が数局見える。アルメニアの EK/RX3DPKをコールされている局も確認できたが、こちらでは入感なし。

7/7(火)

14時過ぎからウクライナとEUロシア局が入感。30分ほど経って UA3OOをWkd。その後ウクライナ局が多数見え始め、新局をコール。16時頃からはベラルーシの新局も入感し、数回のコールでリターンを得た。

その後スペイン方面までパスが伸びて 3局とQSO。17時を過ぎると入感数が減少し、5局程度となった。このまま終息かと思われたが、ポルトガルの新局が複数入感し始め2局とQSO。3局目もリターンは得たものの「RR73」未受領で終了。

その後モロッコのCN2DXが -19dB で入感。すぐにコールするも同じDFにスペイン局が出始めデコードできず。その後、数回デコー
ドできたがフェードアウト。PSKReporterではこちらの信号を受信していたため今後に期待。

18時過ぎには9K2GS, A71CTが入感するも散発的。アンテナを 300度に向けていてもスロベニア、ウクライナ、イタリア局が入感するが全て “QSO B4”。その後4〜6 エリア局が CN2DXをコール
されているのが見える。

7/8(水)

朝 8時前からリモートでワッチ。北米 SD州のN0JPE が -14dB で入感し、3回目のコールでリターン。その後同じ州のKT0W が -8dB で入感し、数分後にリターン。出力200Wながら「-6」のレポートを受領した。

15時前にカザフスタンとキルギスタンの常連局が入感。その後 EU ロシア、クレタ島の常連局も見え始める。15時過ぎにトルコの新局が入感しコール。リターンは得たが「73」未受領でフェードアウト。その後EU局の入感はなく終了。

7/9(木)-EU Big Open-

朝 6時過ぎからAL・MS州をコールされている局が見える。06:21 に K4WIが -20dB で入感。すぐにコールするもデコードは続かず。その後もJA 側は広範に中西部をコールしているが、こちらでは散発的に数局が見える程度。デコードしたタイミングでコールするも次のピリオドでは見えなくなるパターンでQSOには至らず。

12時前にカザフスタンとタジキスタンの常連局が入感。15時半前にクロアチア、ウクライナ、EU ロシアが入感し始め、ブルガリアの新局をWkd。多い時には 20局ほど同時に見えるが、新局は 3〜4局ほど。JA 側も北海道から九州まで広範にオープンしており、パイルが激しくなかなかリターンが得られない。

50.323MHzを見ると 8局ほどEU局が見え、新局をコールすると難なくリターンが返ってくる。入感のピークは 16時半頃で、50.313MHzだけで最大 32局が同時にデコードできた。

17時頃にはコンディションも低下し始め、まだ12局ほど見えるが “QSO B4” が大半。18時過ぎに再び上昇し、セルビア、イタリア、クロアチア局などが 10局ほど見える。新局をコールすると意外とあっさりリターンが得られるので、JA側のオープン範囲が限定されているのかもしれない。

18時半頃には EK/RX3DPK をコールされている局が見えるが、こちらでは入感なし。19時前にはガーンジーのGU8FBOが 1エリアで入感していた様子。最終デコードは 19時半過ぎの E73DPRであった。

データを集計すると、入感したのは24エンティティで159局。QSO数は今シーズン最多の2
6QSOとなった。

7/10(金)

13時過ぎからウズベキスタン、キルギスタンの常連局が入感。この時間帯からこの地域が入感するとEUオープンに繋がることが多い。

14時過ぎにスウェーデン、デンマークの
“QSO B4”局が入感。その後ドイツの新局 2局が見え始め、両局ともWkd。ただし入感数は多くなく、同時に 5局程度。

16時過ぎにはイングランドも見え始め、新局をコールするもフェードアウト。その後単発ながらウクライナ、チェコの新局が見えてWkd。

PSKReporterをチェックするとモロッコの CN8LIがこちらの信号を -5dB でデコードしている。同時間帯にCN2DXをコールされている 1エリア局も見えるが、こちらでは入感なし。

17時過ぎに一旦終息するが、17時半頃からドイツ、ポーランド局が入感。その後、チェコ局からリターンを得たが「73」未受領。これを含めて6QSOとなった。

7/11(土)

13時過ぎからEX0DX, EY7ADが入感。後者は 30局以上の JA 局がコールされている様子。

16時前
にセルビアのYU0X が-18dB で入感。コールするもフェードアウト。その後、ボスニア、セルビア、クロアチアの新局が入感するが、いずれもデコードは続かずに終了。

7/12(日)

9時過ぎから北米CA州が入感し始め、4局ほどが同時に見える。入感エリアは San Jose 近辺に集中。JA 側は 1〜6 エリアまでコールされている。新局 2局と QSOできた後、フェードアウト。

12時前にUN7JXが -17dB で入感。16時過ぎにサルディニア島をコールされている局が複数見えるが、こちらでは入感なし。その後 EU オープンはなかった。

7/13(月)

5時半過ぎから北米 AZ の新局が入感。通勤の電車内からリモートでコール開始。WA・UT・TX・CO が入感し、新局と QSO。東海岸やカリブ、ブラジルをコールされている局もいるが、こちらでは入感せず。

QSBが激しく、-10dB で入感した局が次のシーケンスでは見えなくなる状況。Tx2からの送信で4局からリターンがあり、「73」までたどり着いたのは3局。オープンは 3時間ほど続いたが、同時入感は 5局程度で大半は
“QSO B4”であった。

7/14(火)

10時半頃から北米 MT・KS・NE州の “QSO B4”局が散発的に入感。14時頃まで小規模ながらオープンは続くが、入感するのは常連局ばかり。それでも未交信局やカナダ局を見つけてコールし3局とQSO。

15時半頃からハンガリーの常連局が入感。16時頃からイタリア、スペイン、バレアレス諸島をコールされている 1エリア局が多数見えるが、こちらでは入感なし。PSKReporterをチェックすると EA9RY がJA 局をデコードしている。

7/15(水)

15時半過ぎからウズベキスタン、パキスタン、クウェート、サウジアラビア局が入感。BY も強力に入感しており、Odd/Evenが入り乱れ、バンド内は混沌としている。

QRM の中、パキスタンの新局をコールし続けて Wkd。16時半過ぎにはイ
スラエルの4X6ZK が -18dB で入感するも、QRM によりデコードは続かず。

今シーズンよく入感している Z32ZM も -15dB で入感。EK/RX3DPK をコールされている 2エリア以西の局が複数見えるが、こちらでは入感なし。

7/16(木)

朝 9時前に北米東海岸をコールされている 1エリア局が見えるが、こちらでは入感なし。 9時過ぎに NM6V, VE3KG が入感するもいずれもデコードは一度限り。

12時過ぎにキルギスタンの新局が入感しWkd。カザフスタンも数局が入感し始める。

15時半頃にトルコのTA7A が -20dBで入感。JA 側でパイルになっているが、デコードは断片的。4L・4X・5B4 をコールされている局も見えるがこちらでは入感なし。

21時過ぎからアルメニアのEK/RX3DPK が広範に入感し、多くの JA 局が QSO していた様子。すでに無線機の電源を落としており気づかず。

7/17(金)

7時頃からキューバ局をコールする西日本局が複数見えるが、こちらでは入感なし。 7時半頃にAZ州の 3局が入感するも、いずれも “QSO B4” のため静観。その後、新局をコールするもデコードは続かず。10時頃に同州のWQ7Xからリターンを得てようやく1QSO。

15時過ぎからいつもの SV5DKL, SV9CVYが -15dB 前後で入感。 その後 EY7AD をコールしていると、PSKReporter 上でアルメニアの EK/RX3DPK がこちらの信号を -21dBでデコードしているのを確認。コール開始後、16時過ぎにリターンを得るも「RR73」は未受領。それでも LivestreamでWkdを確認できた。

その後、トルコ、ウクライナ、ベラルーシ、
クウェート局が入感するも、ほとんどが “QSO B4”。ようやくウクライナの新局をWkd。

19時過ぎから EK/RX3DPK が再入感。MSHVの2スロットで -12dBまで上昇。続いてキプロス局が入感するが 
 “QSO B4”のため静観。

7/18(土) - 北米 Big Open -

6時半から北米 WA州が入感。しばらくしてカナダ局も見え始め、デコード局数が増加し始める。 同じ時間帯に東海岸もオープンしているようだが、こちらでは入感なし。

その後 NC・NE・SD・PA・MT州 が入感し、新局を見つけてコール。入感のピークは 6:50 頃で、多い時には14局が同時にデコードできる。JA 側も広範にオープンしており、3,000Hz 超までびっしりと埋まっている状況。

8時半頃に一旦終息するも、IA州 が強力に入感しQSO。QSB が激しく「73」未受領となった局も数局あり、In Log は14局となった。

後ほどデータを解析すると、2時間半でカナダを含む 17州 / 51局をデコードしており、今シーズンの北米オープンとしては最大規模であった。

12時半過ぎにブルガリアのLZ2PL が-19dBで入感するもデコードは続かない。15時半頃から複数のイスラエル局をコールされている1エリア局が見えるが、こちらには入感はない。

16時頃にはEUが広範にオープンしているようであるが、当地ではスポット的にLZ・SV局がデコードできるのみ。

17時頃からカタールの A71VV が強力に入感。相手のDFにQSYするオペレーションで Wide Graphを見ているとリターンが分かるが、パイルアップが激しくそのうちフェードアウト。

PSKReporterを見ているとカーボベルテの D4L が複数の西日本局をデコードしている。アンテナを340度に回してワッチしているとアイルランド、北アイルランド局がそれぞれ2局ずつ入感。新局をコールするもデコードは続かずに終了。

23時頃に A71VV が再び入感。EUとJAを同時にさばいており、30分ほどコールするもフェードアウト。

ここ数日は遅い時間帯まで中近東からヨーロッパにかけてオープンする状況が続いている。


2026年7月11日土曜日

332. FT8運用における電波品質調査(2)

<第2回>観測結果と品質評価

■ 観測概要


① 観測項目

Case1~3において、距離に応じて以下の観測を行う。
送信DFを中心として左右等間隔に現れる不要スペクトラム(子・孫)の有無
・DF近傍のスペクトラム(スカート)の広がり

②観測地点

アンテナ(CL6DXZ 18mH)から直線距離で500m離れ、アンテナを目視できる場所。電波反射の影響をできるだけ少なくするため、周囲に大きな障害物がない場所を選定。


③観測距離・回数

距離による減衰を確認するため、500mに加え、アンテナからの直線上に障害物のない1kmおよび2km地点でも同様の測定を行い、計9回観測。


④観測手法

スマートフォン操作によるリモート運用を行い、50.328MHzでテスト送信(600W)。アンテナは測定地点に向けて固定。その電波を車載の設備で受信し、JTDXの表示画面を記録。

■ 観測結果

観測結果は以下のとおり。なお、1kmと2kmでは同様の傾向であったため、代表例として1kmの結果を掲載し、2km画像は割愛。

Case1:ALCが全く動作しない状態(AF波形:飽和なし)



Case2:ALCはブルーゾーン内で動作する状態(AF波形:飽和あり)



Case3:ALCがレッドゾーンを超えて動作する状態(AF波形:飽和あり)



■まとめ


全てのケースにおいて、送信DFを中心として左右等間隔に現れる不要スペクトラム(子・孫)は認められなかった。

・500m地点では、いずれのケースでも送信DF近傍にスカートが観測された。一方、ALC動作レベル差によるスカートの広がりの違いはわずかであり、明確な差異は認められなかった。

・1km・2km地点では、500m地点で見られたスカートはほとんど認められず、通常受信されるFT8信号と同程度の表示となった。

<参考>SDR受信機による送信RFスペクトラムの観測


Case2 / 500m地点での観測時、SDR受信機(RSPdx)を用いて送信電波のRFスペクトラム(SPAN: 15.6kHz)を確認した。
SDR受信機に表示されたRFスペクトラムでは、主信号の両側になだらかに広がる裾野(スカート)が認められた。一方、主信号を中心として左右等間隔に現れる離散的な不要スペクトラムは観測されなかった。

■考察


今回、最も厳しい条件である Case3においても、子・孫は観測されなかったことから、本設備構成では不要スペクトラムの発生は考え難い。

また、今回の観測では500m地点ではスカートが認められたものの、1km・2km地点ではほとんど認められなかった。このことから、少なくとも今回観測したスカートだけをもって、送信品質に問題があるとは言えない。

一方で、スカートの見え方は送信条件だけでなく、受信条件やWideGraphの表示特性など複数の要因が関係する可能性があることから、Wide
Graphの表示だけで送信品質を判断するのは難しいと感じた。

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今回の検証を通じて、自局設備の送信品質を客観的に確認できたことは、今後のFT8運用に対する一つの自信につながった。


331. FT8運用における電波品質調査(1)

<第1回>電波品質の考え方と測定条件

FT8を運用する上で、普段から他局に妨害を与えない「綺麗な電波」を送信することを心掛けているが、先般、50MHz FT8でDX局をコール中、Free Messageにて「JA1AFR DIRTY」というメッセージを受信した。

「DIRTY」が具体的に何を意味しているのかは不明であり、発信者も確認できないため、そのメッセージ自体を気にすることはなかったが、以前から計画していた検証実験を行うよい機会と捉え、自局設備から送信する電波の品質を実際に観測・評価することにした。

まず、今回の検証対象となるスペクトラムと、その発生要因および現在実施している対策について整理する。

 ■ WideGraph上の特徴的なスペクトラム


 FT8運用では、WideGraphに表示される受信スペクトラムを見ながら、以下を視覚的に判断している。
・おおよその信号強度
・他局との被り具合
・マルチスレッド運用の有無
・バンド全体の入感状況や空きDFの選定

その中で、時折、以下のようなスペクトラムを示す局が見られる。
・送信DF近傍で左右に広がって見えるスペクトラム(以下「スカート」)
・送信DFを中心として左右等間隔に現れる不要スペクトラム(俗に「子」、さらに外側に現れる高次成分は「孫」と呼ばれている)

特に後者は、本来使用していない周波数領域にもエネルギーを放射することで、近接したDFで運用するDX局のデコード性能を低下さ
せる要因となりかねない。

一方、スカートと子・孫は、いずれも送信DFを基準として現れるものの、その性質や発生要因は必ずしも同じではない。このため、今回の検証では両者を区別して観測することとした。

 ■ 不要スペクトラムの発生要因

 
不要スペクトラムの発生要因として考えられるものを整理すると、概ね以下のとおりである。

① RF回り込みの影響

・AFラインへの高周波回り込み
・電源ラインへの高周波回り込み
・USB・LANケーブル等への高周波回り込み

② AF入力レベル過大

以下の設定値が過大
・PC Sound Volume
・JTDX Transmit Digital Gain
・TS-990 Optical Audio Input Level
・TS-990 Speech Processor In / Out

③ RF増幅系

・リニアアンプへの過大入力
・リニアアンプの定格出力近傍での運用
 ※
過大入力や定格近傍での運用により、増幅器が非線形領域で動作しやすくなる。

④ 受信・表示系の影響

・受信機内部での飽和・過入力
 ※受信信号が強すぎると、受信機内部で不要なスペクトラムが発生する場合がある。
・WideGraphの表示特性
 ※強い信号では実際より広く表示される場合がある。

 ■ 現在実施している対策 


① 物理対策

・PC→TS-990間のAF伝送路のSPDIF(光デジタル)化 
・TS-990およびIC-PW1の同軸ラインへのコモンモードフィルタ挿入
・TS-990およびIC-PW1の電源ラインへ高周波チョーク・フェライトコア挿入

 ② 設定・運用対策

・PCおよびJTDXのAF出力レベルを低めに設定
・TS-990のALCがほとんど動作しないレベルに調整
・TS-990内蔵オシロスコープによりAF波形が飽和していないことを監視
・IC-PW1のALCが保護領域(レッドゾーン)へ入らない範囲で運用
・50MHzでのリニア使用時の出力は600Wとし、最大でも800Wを上限として運用

 ■ 実証実験の前提条件


 ① 送信側(TS-990+IC-PW1)

・PC Sound Volume: 20 / 100 
・JTDX Transmit Digital Gain: -10.5 dB
・TS-990 Optical Audio Input Level: 30 / 100
・TS-990出力: 25W
・IC-PW1出力: 600W

普段から運用している上記設定のまま、Speech Processor In/Outを可変させTS-990のALCメータおよびオシロスコープでAF波形を確認しながら、以下の3ケースについて検証を行う。

Case1:ALCが全く振れない/AF波形が飽和していない


Case2:ALCが動作するがブルーゾーン内に留まっている/AF波形は飽和している


Case3:ALCが動作しレッドゾーンを超過している/AF波形は飽和している


※意図的にAF入力レベルを過大とした試み

② 受信側(FT-991)

・各種設定:ATT:Off AGC:Fast NB:Off IPO:AMP1 SHIFT:0Hz WIDTH:3000Hz
・アンテナ:Diamond HR5V(1.8mH)
・電源系統:Jackery Explorer 2000 + DM-330MV
・ハードウエア:DELL Inspiron 14 5405 (Ryzen5)
・ソフトウエア:JTDXv2.2.159-32A

受信側の設定は実運用を再現した状態のまま固定し、上記ケースと測定距離による違いのみを比較する。


 <参考> ALCについて

 ALC(Automatic Level Control)は、送信機(TS-990)へ入力されるAF信号が過大となった際に、送信出力を一定範囲内に保つための自動利得制御機能であり、送信系が過大入力や非線形領域へ入ることを抑制する役割を担っている。

 AF入力レベルが適正であれば、ALCはほとんど動作しない(メータはほぼ振れない)が、AF入力レベルが高くなるとALCが動作し、送信系ゲインを自動的に下げる。

 TS-990徹底解説集(24P)によると、ALCは終段PAを直接制御するのではなく、中間周波(IF)増幅段のゲインを制御することにより、結果として送信出力を一定範囲内に収めている。 

ALCが大きく動作する状態は、送信系が過大入力または非線形動作に近づいていることを示しており、その結果としてIMD(相互変調歪:非線形動作により本来存在しない周波数成分が発生する現象)や不要スペクトラムが発生する可能性が高くなる。

 KENWOODでは、ALCで出力を抑えるのではなく、適切な入力レベルに調整した結果としてALCがほとんど動作しない状態を推奨している。このためFT8では、PCのAF出力、TS-990 の Optical Audio Input Level、Speech Processor In/Outなどを調整し、ALCメータがほとんど振れない、または僅かに触れる程度となるよう設定することが望ましい。

 すなわちALCの表示は、送信品質そのものを示すものではなく、送信機が適正な状態で動作しているかを確認するための一つの目安である。

 参考までに、IC-PW1のALCは送信品質を直接制御するものではなく、リニアアンプを過入力から保護するための機能である。本検証で使用する600W運用では、ALCは保護領域(赤色領域)に達しておらず、過入力による送信品質への影響は考え難い。


 <第2回>観測結果と品質評価 に続く~

2026年7月6日月曜日

330. 50MHz DXing 2026(3)

7月に入っても北米、EUのオープンが散発的に続いている。特に7/1のEUオープンは今シーズン最大の収穫であった。

6/29(月)

 午後からリモートでワッチしていると、EU局(OM・F・I・YL・ES)をコールされている局が見え始めるがこちらには入感はない。16:20にスロベニアの S57RR が-16dBで入感するも一度限りであった。

7/1(水)- EU Big Open -

11時半に K0KKO(MN)が-15dBで入感。数回コールしてリターンが得られ、今期初の北米局をWkd。その後は入感はなし。

午後は13時半の早い時間帯からイタリア局が2局、続いてフランス局も入感。それぞれ”QSO B4”なので静観していると、オランダ局が2局入感し、そのうち新局をコールしてWkd。

その後ドイツ、ベルギー局が入感し始め、”Big Open” の様相に。

16時頃からデコード数が減り始めたが、16:05にルクセンブルグの LX1JX のCQingが-18dBで入感。直ぐにコールして1局待ってリターンを得られ、無事「RR73」を受領した。その数分後にはフェードアウトして再浮上することはなかった。
CQシーケンスを含めわずか6回のデコードであり、千載一遇のチャンスを掴めたのは幸運であった。

最終デコードは17時のオランダ局。その後もEUをコールされているJA局は多数見えるがこちらには入感はない。

入感のピークは15時半から16時頃で、15:50:00のピリオドが最多で24局をデコード。EU局のデコード数の推移をグラフにすると以下のとおり。

本日の結果は20QSO。入感したエンティティは14、入感局は89局で、先週のBig Openと比べて小規模ながら、QSO数は今期最多となった。

20時過ぎにBYのNew Grid局 BG0AYW(NN21)とQSO。同じ時間帯で EY8MM が-9dBで入感。その後、EX/KZ1Rが安定して入感し始めて21時頃にQSOできた。

7/2(木)

 8時過ぎにリモートでワッチ。常連局の W7GJ(MN)が入感しており、静観しているとNew局の K0AV(CO)を-13dBでデコード。いつもながら、浮き沈みが激しく何度かコールしていると「-09」でリターンを得たが、シーケンスは続かず「73」未受領のままフェードアウト。念のため Club Logを確認するとNILであった。

17時過ぎに帰宅してワッチすると、EUをコールされている1エリア局が見えるが、こちらでは入感せず。17時半を過ぎてベルギー、オランダの3局が入感。いずれも”QSO B4”なので静観。

7/4(土)

夜の20時半頃からカザフスタン局が入感し次第に局数が増え始める。数分後にドデカネスの常連局 SV5DKL のCQシーケンスが-18dBで入感。暫く静観していると、カザフスタンのNew局が見え始めコール開始。

21:09になってジョージアの 4L/SP1MVG のCQシーケンスが-18dBで入感。リターンを返すタイミングで相手のDFへQSYするパターンで運用している。

コール開始5分後に「-02」でリターン。しかしながら運悪く次のピリオドでデコードできない。順序的に見て「RR73」を返している可能性はあるが、Live Streamやオンラインログは使用していないので確証がない。こういう時こそデュアルワッチしているWSJT-X側でデコードできていればよいのだが、そう上手くはいかない...

暫く「R-18」を送り続けるがレスポンスが得られないので再チャレンジすることに。コール開始5分後に「R+03」でリターンがあり、今回は無事「73」を受領できた。ジョージア局のWkdは2021年7月以来であるが、この時も苦戦したことを思い出した。

同じ時間帯でロシアの RA7A が安定して入感しており、また他のジョージア局(4L7T)をコールされている局も見えたが、こちらには入感はなかった。

この日はカザフスタンのNew局含め計3局とQSO。カザフスタンの入感は23時を過ぎても続いていた。

7/5(日)

朝の10時半頃よりカザフスタン、BY局が広範に入感。13時過ぎからはASロシア局も入感し14時過ぎに RD9D、14時半に UN1L とQSO。同じ時間帯でEUロシアの RA3CQ やウズベキスタンの UK8OM も見える。

15時半頃に複数のEUロシア局が入感。”QSO B4”のため静観していると、イタリア、ギリシャをコールされている局が見え始めるが、こちらには入感はない。PSKReporterやXのポストによると、西日本では良好に入感しているようである。

17時過ぎからスロベニア、クロアチアが入感するもデコードは散発的。17時半頃になってイタリア、スロベニア辺りが複数局入感。多い時は1ピリオドに5~6局見えるが総じてSNRは低い。New局を見つけてコールするもデコードは続かずに数分でフェードアウト。

19時頃から再びカザフスタン局が複数入感し、New局をWkd。本日はカザフスタンの3局とQSOできた。

2026年6月29日月曜日

329. 50MHz DXing 2026(2)

6月に入り、マルチホップEsのピークとなる夏至(6/21)頃まではコンディションに恵まれなかったものの、6月後半になってヨーロッパ方面が立て続けにオープンした。QSO数はそれほど伸びていないが、この期間の状況をまとめておく。

■ 6/5(金)

朝7時前にK9DR(AZ)が-15dBで入感。その後、CA・TX・KL7の常連局が見え始める。7エリアでは東海岸(MA・RI)まで入感している様子。

8時過ぎにはCO2XNをコールされている1エリア局が4〜5局見えるが、こちらでは入感なし。同局のQRZ.comにある Log Search を確認すると数局がQSOに成功されている。

■ 6/6(土)

午前中からBYが強力にオープン。14:50にEX9QTが-14dBで入感し2回目のコールでリターンを得た。その後JT1DNが15dBで入感し、こちらも難なくWkdできた。同じ時間帯でUK8OMも安定して入感している。15時半頃にはRA7A(-18dB),UN9L(-8dB)が入感するも”QSO B4”のため静観。

■ 6/9(火)

17時半前にTA6Bが-13dBで入感。アンテナをダイレクト方向へ向けると-4dBまで上昇。コール開始後、1局待ってリターンを得た。EU方面まで伝搬が伸びるか期待したものの、同局は数分でフェードアウトしEU局の入感もなかった。

■ 6/11(木)

8時前にミネソタ州の常連局N0TBが-12dBで入感。PSKReporterでは五大湖〜東海岸に多数フラッグが立つが、こちらでは入感はない。多くのJA局がコールされているW局は“QSO B4”の常連局のため静観。

Xの情報では、ここ数日、EU–W間でBig Openが続いているとのこと。

■ 6/12(金) -EU Open-

15時半頃からハンガリー局が見え始め、15:45にHA8BEとQSO。その後もハンガリーの新局2局とQSO。続いてチェコ・ウクライナ・イタリア・ボスニア・ロシアが入感し、新局を見つけてコール。

PSKReporterではベラルーシの2局がこちらの信号をデコードしているものの入感なし。Big Openとは言えないものの、18時頃まで散発的に入感が続き、計8局とQSO。

■ 6/13(土)

14時半前、韓国のNew Grid局とQSO後(アンテナ真西)、VU2KPHが-17dBで入感。直ぐにコールしてリターンを得た。

その後は夕方までBYが強力に入感するものの、EU方面はオープンせず。

18時半過ぎにVU2DED(-19dB)が入感し、コール直後にリターン。続いてVU2ATNともQSO。一日にインド3局とQSOできたのは初。

■ 6/14(日)-EU Open-

朝6時半前にWA4Q(KY)が-17dBで入感するも、コールする間もなくフェードアウト。IA・IL・MO局が入感するが“QSO B4”のため静観。7時前には全く見えなくなる。

14:46にUK8OM、14:52に9K2GR、その後ウクライナ・ロシアが入感するも続かない。

16時過ぎにドイツ・チェコ・モルドバ・ポーランドが入感するが信号は強くない。PSKReporterではベラルーシも入感しているようであり、西日本ではZB2・CNをデコードしている局もいる。

Wide Graph上、odd側はEUをコールするJA局が3000Hzを超えてびっしり並んでおり、空きDFを見つけることが困難な状況であったが、こちらではEU局のデコードは限定的。

16時半にEA7Lを-18dBでデコードし、直ぐにコールしてリターンを得た。その後、多くのJA局が引き続きEU局をコールされているが、こちらではフェードアウト。

■ 6/21(日)

16:45にUN7GRKが-22dBで入感し、数分コールしてリターン。PSKReporterでは西日本でベラルーシ・北欧・イギリスまで入感している様子。

16:51にLX1LXが-18dBで突然入感。多くの局がコールされているが、PSKReporterではルクセンブルグ付近ではJAの信号はデコードされていない。その後、ウクライナ・ラトビアの“QSO B4”局が入感するも限定的。

■ 6/25(木)

午前中に北米がオープンしていたようだがワッチできず。15時頃にリモートで確認すると、西日本中心にEUがオープンしており、2〜6エリア局が多数コールされているが、こちらでは全く入感なし。

PSKReporterでは北欧〜南欧まで広範にオープンしている様子で、16時半頃にはZB2・CNとQSOされている西日本局も。こちらでは自動受信でイスラエルの常連局のみデコードできていた。

■ 6/26(金)-EU Open-

13:43にYO9HPが-10dBで入感。続いてポーランド・ハンガリー局が入感するもSNRは総じて低い。

14時頃にはウクライナ・ギリシャ局が入感し、新局をコールするが次のシーケンスでデコードレベル以下に落ちることが多く、なかなかリターンが得られない。

15時半頃にはドイツ・スペイン・イタリア局が見え始め、スイス・マケドニア・サルデーニャ島なども入感。多い時で1ピリオド12局ほど見えるが“QSO B4”が多く、またNew局はコールするもデコードは続かない。PSKReporterでは西日本ではモロッコまでパスが伸びているが、こちらでは入感なし。

New局がデコードできたタイミングでコールし続け、17時頃までに6局とQSO。こちらの信号はベラルーシを含め比較的多くの局にデコードされていた。

AIで集計した本日の入感状況は以下のとおり。

■ 6/27(土) -EU Open-

台風7号・8号の同時襲来で強風を懸念したが、進路が東寄りとなり房総半島への上陸はなく、アンテナへの影響もなかった。

13時半に4X1GAが-19dBで入感。直ぐに沈むも再浮上したタイミングでコールしてリターンを得た。同時にZ32ZMもマイナス一桁台で入感しており、パイルアップになっている。

YU0Xが見え始めるがデコードは散発的。YO9HP・SV9CVYなどの常連局も見え始める。

New局が現れないままワッチしていると、14:22にEW4Mが-17dBで入感。直ぐにコールし、3分後に「+01」でリターン。今シーズンの目標であったベラルーシをようやくWkdできた。

その後、1時間ほどNew局を探してコールし、ベラルーシの2局目ともQSO。ピークは15:15頃で1ピリオド10局程度が同時入感していたが、15時半頃には入感局数が減り、16時頃にはEU側は全く見えなくなった。

PSKReporterでは3エリア以西で引き続きFBに入感しており、コンディションが西へ移ったと推察。17時過ぎから再びイタリア・スロベニア・ドイツが入感するもデコードは散発的。西日本では遅い時間帯まで入感が続いていた様子。

本日の入感状況は以下のとおり。

6/3のBig Openも台風が日本列島を通過するタイミングであったが、今回たまたまなのか、何か関係性があるのかは不明。

■6/28(日)-EU Open-

15:10にチェコ局が入感し、直ぐにウクライナ・フランス・イタリアが入感し始めるが”QSO B4”なので静観。
その後、スペイン・マルタ島・バレアレス諸島の新局が入感しコール開始。QSBが激しく、次のピリオドではデコードできないことが多い。加えてeven側でJAとQSOする強力なBY局や国内Esで入感するJA局によるQRMでかき消される状況が続く。それでも1時間で5局とQSOできた。

16時過ぎには一旦終息し数十分後に再び入感し始めるも常連局しか見えない。コールされているJA側も3エリア以西が目立つことからコンディションは西に移ったと思われる。

16時半頃にスペインの新局が入感。コールして2局からリターンを得るも1局は「RR73」未受領で終わる。

17時半頃からモロッコのCN2DX, CN8LIをコールされている西日本局が見えるが、こちらには入感はない。PSKReporterをチェックするとスペイン局をコールしていたタイミングでCN8LIがこちらの信号をデコードしていた。

EUの入感は18時頃まで続いていたが、全て常連局でありコンディションの上昇は見込めないため終了。
本日の入感状況は以下のとおり。

3日続けてのEU Openは今シーズン初めてであり、長時間にわたり広範に入感したが、QSO数はトータル20局に留まった。


2026年6月5日金曜日

328. 50MHz DXing 2026(1)

5月後半から、ようやくマルチホップEsによる北米・EUがオープンし始めた。ワッチできた範囲で入感状況をまとめておく。

■5/22

朝10時前にメキシコの XE2X が -15dB で入感。今季初の北米オープンであったが “QSO B4” のため静観。

夕方16時半頃からフランス、ドイツが入感。こちらも今季初のEU入感となり、フランスの新局をコールするもQSOには至らず30分ほどでフェードアウト。
入感局は少なかったものの、こちらの信号は比較的広範囲に届いていたようである。


■5/24

17時半頃からフィンランドが入感。新たに2局とQSOでき、これが今季初のEU局とのQSOとなった。

PSKReporter(ALL-JA)をチェックすると広く
オープンしていたようだが、こちらでの入感は限定的であった。


■5/28

15時半過ぎにEUロシアの RD4F が -15dB で入感。続いて RK4FF も入感し、それぞれとQSO。昨年秋に50MHzが開放されたとされるベラルーシ方面までの伸びを期待したが、それ以上の広がりはなく終息。

■6/3 -EU Big Open-

台風6号接近のため昨夜よりアンテナを真北方向で降下させていたが、12時半過ぎにインドのVU2FWGが -9dB で入感。試しに何度かコールしていると「-20」でリターンを得た。しかしながらシーケンスが繋がらず、3回目で他局へ移ってしまった。

その後、風が弱まってきたためアンテナをフルアップにしてワッチ。14時頃から北米西海岸が見え始め、新局をコールするもフェードアウト。こちらの信号は多くの局にデコードされていたようである。
15時前にハンガリーのHA8CEを -19dB でデコード。以降、セルビア、クロアチア、チェコなどが入感し始め、Big Open の気配。まずボスニアのE76CとQSO。その後、入感エリアは広がりデコード数も急増しピーク時には20局ほどが同時に入感。

エンティティとしては、Newとなるベラルーシ(EU7A)も見えたが、数回のデコードでフェードアウトしてQSOには至らず。

その他にモンテネグロ(4O6AH)、モルドバ(ER5GB)、コルシカ(TK5JJ)なども安定して入感。後半にはカナリア諸島(EA8/DF4UE)も見えていたが、いずれも “QSO B4” のためワッチのみ。
最終デコードは18時過ぎのベルギー局(ON4IQ)であり、最初の入感から3時間以上オープンしていたことになる。

PSKReporter をチェックすると、こちらの信号が広範囲に届いていたことが確認できる。本日の成果は17QSO(9エンティティ)となった。
参考として、入感時間帯(約3時間分)のWAVファイルをAIで解析し、約5,500件のデコードデータから入感したエンティティおよびEU局のデコード数が最も多かった時間帯/シーケンスを集計した。結果は以下のとおり。

■入感した30エンティティ(時系列)

■デコード数が最も多かったシーケンス(上位10)



2026年5月22日金曜日

327. FFT画像を用いたノイズ測定の手法比較

先月、TS-990 のバンドスコープ(FFT画像)を用いてノイズ低減効果を評価する際、マルチモーダルAIで画像の“見た目の変化”を観測した。

その後、同じ画像をプログラム言語の Python を用いて解析したところ、算定した数値(px/dB)に差異があり、また、ノイズの変化量自体が小さいため目視との比較でどの程度の変動があったのか判り難かった。

そこで今回は、肉眼でも明確に差が見える画像を用いて、
①目視、②AI視覚推定、③Python解析
の三手法でどの程度一致するのか(変化を捉えられるのか)を検証した。

■使用画像


使用した画像は、TS-990 で 50.350 MHz を受信した際の FFT 表示で、 上段がダミーロード終端、下段がアンテナ(CL6DXZ)接続時のもの。

ダミーロード接続時は無線機の内部ノイズ(スパイク成分)のみであり、 アンテナ接続時は内部ノイズに外来ノイズが加算され、ノイズ床全体が持ち上がっていることが肉眼で確認で
きる。


測定条件は以下のとおり。
・測定時間帯:深夜 1 時(信号の入感がなく伝搬状態が安定している)
・TS-990:AGC Off / P.AMP On / NB・NR Off / Filter 2.4 kHz
・SCP:Grid 10 dB / Span 20 kHz / Averaging 2 / REF LEVEL 固定
・アンテナ系:コモンモードフィルタ、フェライトコア装着

■目視による観測


撮影した2枚の画像を拡大して凝視すると、 ダミーロード時のノイズは最下段の基準グリッドから 1 グリッド(10 dB)以内に収まっており、全帯域(2,000Hz)の面積でみるとノイズが占める割合は2 割程度。

アンテナ接続時は同じ領域でノ
イズが 8~9 割を占め、 さらに 1 グリッドラインを超えるノイズ成分もある。感覚的には 7~9 dB 程度ノイズレベルが上昇しているように見える。


■AI による視覚推定


AIはFFT画像のノイズ帯を画像認識で検出し、横方向の各位置ごとにノイズの“上端”を読み取って、その高さを線として可視化する。AIの推定結果にはわずかな揺らぎが生じるため、同じ条件で2回観測し、そのばらつきの範囲を確認した。

・FFT下端を基準(0 px)として評価
・青色ノイズ帯+白色波形線・白色ピーク線をノイズ成分として扱う
・10 dB/div(1グリッド=30px)を基準とし、1 px = 0.33 dB として換算
・「中央値包絡線」「90%包絡線」「高レベル側包絡線」の3軸で比較
 ※包絡線=各列のノイズ上端を統計的に代表させた線


■Python による解析


AIによる視覚推定と同じ基準となるよう算定条件を定め、FFT表示領域(ROI)からノイズ成分の上端位置を抽出して統計処理を行った。

包絡線の定義や換算条件はAI側と同一で、各列の上端位置から中央値や上位側の代表値を求め、複数の指標で比較した。

■算定結果


AI/Pythonの両者によるノイズ差分(DL→ANT接続時)測定結果は以下のとおり。



どの指標軸を用いるかにより結果が異なるが、AI/Pythonともノイズ差分は5〜9 dB前後となった。これは、ノイズ帯のどの部分を“代表的な高さ”として読むか(中央値・上側の高さなど)の違いによって数値が変動するためで想定内といえる。

■まとめ


AI視覚推定およびPython解析とも、肉眼で感じられたノイズ増加傾向と概ね整合する結果となった。

この範囲内で更に精緻な値を求める場合は、ノイズレベル(dBm
)を直接測定できる安価なスペクトラムアナライザ (例:TinySA Ultra)を使用するのが妥当であろう。

今回の主な目的は、AI による画像分析手法と Python解析に慣れることであった。学術的な研究ではないにせよ、AIを用いて定量的な評価を行う場合、AIは過去の算定結果やこちらが目指そうとしている方向性を会話から敏感に読み取り、アンカリングやハルシネーションを起こす可能性が高い。これはAIが“学習”しているわけではなく、あくまで会話の流れに引きずられる傾向が構造的にあるということ。

そのため、先入観を排除する指示を冒頭に必ず入れることが不可欠であり、検出した結果の再現性を確認(複数回、同じ条件で実施)したり、結果を他のAIで検証するなど二重三重の安全策が必要あった。

因みに今回使ったAIは Chat GPT Plus (GPT-5.4 Thinking 標準)である。最新の推論モデルでコーディング・数学・資料作成に強いとのこと。

前回試した他のマルチモーダルAI(無償版)では、AIが作成したPythonコードをPC側のPython環境(事前インストール・パス設定・コマンド操作が必要)で動かす必要であったが、ChatGPT PlusではAI側にPython実行環境(サンドボックス)があり、プロンプトだけで解析が完結した。

2026年5月10日日曜日

326. ローバンド用アンテナチューナーの導入

1.9MHz帯(160m)の運用を始めるにあたり、アンテナチューナー(MFJ-989D)を改めて導入したので纏めておく。
MFJ-989D

■経緯


昨年末、80m用 Inv-Vee の高SWR(2.0前後)対策としてMFJ-986 を導入したが、奥行き45cmという大きな筐体は現行のラックからはみ出し、使用頻度の少ない常設機材として置いておくのがためらわれたので一旦手放して
いる。

4月に160m用の短縮型 Inv‑Vee を新設するにあたり、低地上高による低インピーダンス化が予想されたため、より広い整合範囲を備えかつ筐体の奥行が短い同機種を探していたところ、状態の良い中古品を入手できた。

■特長

既に無線機材の製造を終了しているMFJ社がネット上で公開している 986 と 989D のマニュアルをAIを用いて比較検証。その結果、ローバンド運用における 989D の特長としては以下の点が挙げられる。

① 広範なインピーダンス整合範囲

両者のインピーダンス整合範囲(公称値 / 抵抗成分R)は次のとおり。

・MFJ‑986 :35〜500Ω(1,500W PEP時)
・MFJ‑989D:6.5〜3,200Ω(1,500W 定格時)

160m短縮型 Inv-Vee のSWR、インピーダンスを改めて測定した結果は下表のとおり。

この実測値は、以前使用していた986の整合範囲にも収まっているものの、160m帯の短縮アンテナは、抵抗成分とリアクタンス成分が同時に現れる負荷になりやすく
、より広い整合範囲を持つ 989D の方がマージンが大きい。

② 回路構成と整合能力の差異

989Dは、大型エアバリコン(12cm×9cm)二基と高Qローラーインダクタ(10cm×5.5cm)を組み合わせた、オーソドックスなTネットワーク構成を採用している。

一方、986は一つのノブで操作可能な「差動コンデンサ(Differential Capacitor)」を用いる独自のディファレンシャル・T回路であり、調整の容易さが特長だが、構造上、両方の容量を同時に最大化することができない。そのため、160mの低インピーダンス負荷に対しては、追い込みの幅に限界が生じる。

対して989Dは、二基のバリコンが独立しているため調整には慣れを要するが、各々の容量を最大限に活用して、今回のような負荷に対しても、最適なマッチングポイントを追い込める自由度がある。

160m/80mのようなローバンドでは、整合のために大きな容量(C)と損失の少ないインダクタンス(L)が求められるが、989D の重厚なパーツ構成はこの帯域で真価を発揮する。特に80mでハイパワー運用する場合、この物理的な「大きさ
」がそのまま耐圧性能と運用上の安心感に直結する。

MFJ-989D

③ 高耐圧・高信頼性のバラン内蔵


989D は 1:1 電流バランを内蔵しており、今後、ロングワイヤ系や不平衡アンテナを使う際にも外付けバランを追加せずに運用できる。


④運用性と設置性


・内蔵ダミーロード

989D は300W の非誘導ダミーロードを内蔵しているため、送信機のプリチューンや出力確認が単体で行える。


・ピーク/平均パワーメーター

989D のメーターはピーク電力(PEP)と平均電力を切り替えて測定できる。なお、メーター駆動には外部電源(12V)が必須である。一方、986 は外部電源なしでもメーターが動作するため、この点は989D のデメリットと言える。

・適正な筐体サイズ

989D の筐体は奥行きが35cmであり、986 よりも10cm短い。縦/横幅は986よりも4.5cm大きくなったが、ガラスキャビネットの上に設置しているFRG-7の上に乗せたところバランス良く収まった。
MFJ989D、FRG-7

■マッチング状況・総評


各バンドにおける整合時(VSWR:1.1)のダイヤルポジションは以下のとおり。

160mの短縮型 Inv-Vee はインダクタンスが「37」(カウンター値)と少ない値で整合しており、アンテナ側が1.840MHz付近で良好に動作していることを示している。

実運用ではチューナー側で軽く補正するだけで整合が取れており、回路内の損失も最小限に抑えられていると考える。

80mの Inv-Vee においても妥当なインダクタンス値「71」で整合しており、バリコン側にも十分な操作上の余力を残している。

実際の調整では、ローラーインダクタのハンドルを回してゲージをマニュアルに記載されているプリセット値に持っていったところ、その周辺でストンとSWRが落ちて、あとは二基のバリコンを微調整するだけで完了した。いわゆる「追い込み」操作は不要であり、極めて素直な挙動であった。

以上により、MFJ-989D がどちらのアンテナに対しても無理なく動作しており、広い整合範囲と低損失なTマッチの特性が実測値からも裏付けられた。

また、整合時の各ダイヤルポジションは、今回の実測インピーダンスから想定される調整位置と一致しており、測定値とチューナーの動作が矛盾なく対応していることを確認できた。