2025年9月23日火曜日

312. 受信用アンテナ(SA7000)の設置

2階のベランダに立てている風速計用のマストに受信用アンテナ「AOR SA7000」を併設した。

現在、受信用アンテナとして第一電波工業製のD303(0.5~200MHz)をベランダの北側に設置しているが、二台ある受信機、SDRレシーバー(RSPdx)とFRG-7の切り替えが面倒なためベランダの南側に設置している風速計のマストに別のアンテナを取り付ることを考えていたが、この
アンテナの基台であれば風速計と一緒にしてもファンがエレメントに干渉しないことが判り、ネットオークションで出品されているものを見つけて入手。

取扱説明書には30kHz~2GHzで使用できるホイップアンテナとの記載があり、30MHzまでの中短波用エレメント(1.8m)とそれ以上の周波数をカバー
するエレメントの2本を樹脂ケース内部で混合し同軸に送る構成になっている。

広帯域で同調を取るためにローディングコイルが入っているようだがゲインは最大で0dBであり、高い周波数帯ではあまり期待できないが、試しに他のアンテナと聞き比べてみた。

先ずFRG-7に繋いでAFN(810KHz)を受信するとD303ではSメータで59のところ、SA7000に切り替えると+15dBまで振れる。
そのまま7MHz/CWをワッチするとD303ではRST419~519の局が559程度まで上昇。感度はこちらの方が優れているようであり、ミクロネシアのDXペディション局も辛うじて聞こえた。

7MHz以上のHF帯では特に差異は見られないため、今後はTS-990に繋いで
14.074MHz/FT8をワッチしてみる。KA1-404Lで20局程度デコードしている状態からSA7000に切り替えると5局以下に減少したが-6dBで入感していたウルグアイ局が-18dBでデコードできた。

次にSDRレシーバーに繋いでFM放送を聴き比べると、多くの放送局では大差がなかったがI
nterFM(89.7MHz/東京タワー)はD303の方よりも感度が落ちてノイズが絡むようになった。

エアバンド,145MHzの比較でもD303の方が感度が勝っていたが、VHF以上はディスコーンアンテナ(DS150S)の方が優れているので、こちらも置換した。

タワー中段に設置しているコメット製のGP-5(145/430MHz)を含め、3種類のアンテナ(GP/ディスコーン/ホイップ)で439.14MHzのレピータ局(箱根町/110km)を受信したところ、GP-5ではRS52程度、DS150SではRS41程度、SA7000では入感しなかった。

暫くはこのアンテナを中・短波帯で用いて更に感度の良さそうなものがあれば置換してみたいが、やはり実際に使ってみないとその優劣は解らないようである。

2025年9月2日火曜日

311. 6~8月のレビュー

<サマリー>
QSO数は126となり前年同期(169QSO)の3/4程度。毎年この時期のQSO数は減少傾向にあるが、特に今年は意識して追いかけるDXペディションもなく、50MHzのコンディションも優れなかったことでアクティビティを下げた。出来高も3ヵ月でBand Newを3つ増やす
に留まった。

<バンド/エリア別状況>
バンド別では、主に夏場のEsシーズンでDX局を追いかけた50MHzが38%を占めた。エリア別では大差はないが、ヨーロッパなどは50MHzを除いてQSO後にコールされることが多くQSO数が増えたと考える

<エンティティ別状況>
特筆すべきエンティティはなくBand Newを3つ増やしたのみ。参考指標としている年間でのWkdエンティティは200に達した。

<50MHz DXing>
相変わらずマルチホップEsが振るわない状況がここ数年続いており、今年は所謂 ”ビッグオープン” を経験することもなかった。それでも少しはヨーロッパ、北米とのQSOができており、8/16のOHオープンや8/28のZ32ZM(North Macedonia)とのQSOは印象深い。BY,VKは日々入感していたもののNew Grid以外はコールすることはなかった。
3ヵ月のQSO状況は以下のとおり;


<DXCCフィールドチェック>
8/23にハムフェアに出かけ2年ぶりにDXCCのフィールチェックを受けた。10時半頃にDXCCデスクで受付を行い、20分程で順番が回ってきて5分程度でチェック終了。

今回は11QSOの申請であったが、先にARRLに支払ったApplication feeの$25に加え、手数料が2,000円に値上がりしており、結果、1QSO当たりの単価は約510円。
さすがに割高感は否めず、今後はATNOでもない限りフィールドチェックを受けることは控えるかもしれない。

この3ヵ月間、アクティビティ自体は低かったものの、
ベランダアンテナを置換したり古い受信機(FRG-7)を購入するなど、それなりの”ハム活”は継続している。

2025年8月27日水曜日

310. ベランダアンテナの変遷

当地に自宅を建てた2000年から2階のベランダには、何かしらの無線用アンテナを設置している。そもそも施工時にその目的で壁面に3ヵ所CD管を通しておいた。
2018年にタワーを建設した後も状況は変わらず、現在は受信用アンテナ(D303)と風力計を上げているが、過去からの変遷を整理しておく。

<VC-3>
周波数:7/21/28MHz
設置時期:2000年頃
既に廃業した北辰産業(Maldol)製のトライバンドV型短縮ダイポール。実家から持ってきたHF機(IC-750S)に繋ぐために設置するも、結局、ワッチのみで電波を出すことはなかった。当時ネットショップで購入したと思うが履歴などは残っておらず詳細は不明。数年後に撤去した際、エレメント接合部が固着して分解できずそのまま屋外で保管。2019年2月にジャンクとしてネットオークションで売却している。

<DS150S>
周波数:25MHz~1500MHz
設置時期:2003年頃
コメット製のディスコーンアンテナ。2003年に現YAESUの受信機VR-5000を購入したタイミングで設置したと考えるが、会社帰りに秋葉原の富士無線に立ち寄って購入したこと以外は忘れてしまった.. これまでに何度もベランダでの設置と撤去を繰り返しており、現在は保管中。

<MK-5>
周波数:長波~UHF帯
設置時期:2010年2月
Field_ant製の受信専用シールドループアンテナ。ノイズが少ないとの評判を踏まえネットオークションで購入して設置。DS150Sと併設して聞き比べると長波~短波帯でもS/Nに変化は感じられず暫くして撤去し保管。大きさ故に保管スペースを取るので2011年1月にネットオークションで売却した。

<D303>
周波数:0.5~200MHz
設置時期:2011年2月
第一電波工業 (DIAMOND) 製の受信専用アンテナ。MK-5の後継としてネットオークションで中古品を購入後、DS150Sとの併用/置換を繰り替えしながら現在も稼働中。

<CP-5HS>
周波数:7/14/21/28/50MHz
設置時期:2015年5月
第一電波工業 (DIAMOND) 製の5バンドグランドプレーン。アマチュア無線の復帰に向けてネットショップで購入し設置。全長が3.6Mあることから給電部分で3方向にステーを張った。
ラジアルも最長1.8Mあり隣地に少しはみ出していたことから、住宅建設が始まったのを機に2018年内で撤去・保管し、2019年1月にネットオークションで売却。
このアンテナを用いて初めて当地からQRV開始。無線局免許状の交付から12年後となった。

<UHV-9>
周波数:3.5/7/14/18/21/28/50/144/430MHz
設置時期:2023年5月
コメット製の9バンド短縮ホイップアンテナ。サブ機(FT-991AM)導入を機にネットショップでカウンタポイズと併せて購入し設置。
実運用に用いることはなく、風力計設置のためマストを譲る形で2025年2月に撤去して現在保管中。


このほかにFM放送用の4エレ八木や衛星放送用パラボラアンテナを設置した時期もあったが、現在は至ってシンプルな構成になっている。
サイズの制限はあるものの気軽に様々なアンテナを試せるのはベランダアンテナの醍醐味であろう。

2025年8月23日土曜日

309. FRG-7購入





ネットオークションで比較的程度が良さそうなFRG-7を見つけ購入。今更、BCLでもないのだが、思い出深い受信機であり思わず触手を伸ばしてしまった。

最初にFRG-7を購入した時期は忘れたが、昔の写真から推察すると中学1年生の頃のようである。当時、父親の車で京都市内にある「京洛無線」に買いに行ったことは覚えている。販売価格は定価(59,000円)であった。









BCLを始めたきっかけは、小学5年生の頃に父親が持っていたスカイセンサー5800で短波放送を聴いたことであり、当時、新発売されたクーガ2200で海外の放送局に受信レポートを送ってベリカードやノベルティ(ステッカーやペナントなど)を集めることに熱中した。
中学生になる頃には既にアマチュア無線を始めることを意識していたのか、更に無線の世界を広げるためにFRG-7を購入したのではないかと思う。

その後、電話級の資格を取得し開局した後はBCL熱も冷め、高校生の頃にCQ誌別冊の「ハム交換室」で同機を2万円で売却してしまった。理由は忘れたが何か無線機材、アンテナ類の購入の足しにするつもりでいたのであろう・・

今回、ほぼ半世紀ぶりに手にしたFRG-7は思ったよりも小さいとの印象。筐体を外して中の基板等を確認すると、特に劣化した部品や改造/修理等の跡はなく、外観も経年劣化は否めないが、気になるほどの錆や傷もない。
パネル面のダイヤル、ボリューム類を全て外し全体を金属パーツクリーナーで清掃するとかなり綺麗になった。


早速、3.5MHzのInv-Veeを繋いで、AFN(810KHz)に合わせ同調を取るとSメーターで+10dBで入感。次に40MのSSBをワッチしてTS990/RDPの環境と聞き比べると、当然ながら感度の差はあるにせよ全く聞こえない局は僅かであった。
その後、30M~15MのFT8標準周波数に合わせると、いずれも強力に入感しており周波数のズレもない(直読できる5KHz以内)ことを確認。

PCに接続したSDRレシーバーと比べると音質は柔らかい気がする。また普段、BGM代わりに流しているAFNなどもPOWERスイッチ一つで入/切できるのも(マウス操作が要らないので)意外と便利である。

中・短波放送を聴ける無線機(ゼネカバ機)は2台あるが、これまでに受信したことはなく、
無線機類をこれ以上増やすつもりもなかったが、一台くらいは無骨なアナログ受信機でAM放送を聞くのも悪くはないであろう。


2025年6月1日日曜日

308. 4/5月のレビュー

<サマリー>
QSO数は146(4月:68 / 5月:78)となり、前年同期(166QSO)からは一割ほど減少。DXペディション局とのQSOは全体の35%と前期(2-3月)と同じ傾向。出来高としてはATNOを一つ解消し、Band Newを16スロット伸ばすことができた


<バンド/エリア別状況>
バンド別ではEs伝搬によるNew Gridを追いかけたことで50MHzが35%を占めた。エリア別ではオセアニアが約3割と最多となったが、他は特段の傾向は見られない。


<エンティティ別状況>
マリオン島(ZS8W)のDXペディションではATNOと共に7Band(40-10M)でWkd。他のDXペディションでも幾つかBand Newを増やすことができた。主なエンティティは以下のとおり;


<50MHz DXing>
4月はコンディションが振るわずQSOはオーストラリアと近隣アジア中心であったが、5月になってオセアニア、アジア方面ともに広範に入感し始め、Band Newとしてモルジブ(8Q7PR)とニウエ(E6RS)をwkd。

アフリカ方面は夕方の時間帯からロドリゲス島、モーリシャス辺りまでよく入感しており、大陸部のザンビア(9J2FI)、南アフリカ(ZS6WN,他)とQSOされているJA局を何度か確認するもこちらでは入感に至らず。
因みに夜半にCQを出し続けていた3B9FRを試しに5W出力でコールしたところリターンが得られた。

また5月初旬から活発になり始めたEs伝搬による近隣諸国のNew Gridを追いかけた結果、LoTWベースで800グリッドに到達。前回の申請から10ヶ月で100グリッドを積み上げたことになる。

5月後半頃からは中央アジアも入感&QSOできているが、ヨーロッパ、北米
は小規模のオープンに留まっており、こちらでは入感せず。6月以降のコンディション上昇に期待したい。

<DXCC Challenge Award>
昨年12月に申請していたDXCC Challenge AwardのCertificateが4月下旬にようやく到着。3月を過ぎてARRLに進捗を確認するも連絡がないことやクレジットカード番号を用紙に記入して
メール送付する手続きはやはり不安が残る。今回、Plaqueは申し込まずにCertificateのみ。同封されていたステッカー(1000,1500,2000)を貼付して額装した。


2025年5月8日木曜日

307. DX運用日誌(155)-ZS8W-

YL2GM Yuris氏によるソロDXペディション。プリンス・エドワード諸島は、南アフリカと南極の中間に位置しマリオン島とプリンス・エドワード島の2島からなる。日本からの距離は西南西の方角で約13,500km。

運用期間は4/27~5/15として告知されているが、同氏はSANAP(South African National Antarctic Programme)の通信機器メンテナンスチームの一員としてマリオン島に滞在するとの情報もあり、ネットの一部ではQRVは限定的なものになる(QSOのチャンスが少ない)かも知れないとの憶測を呼んだ。

結果として懸念は杞憂に終わり、今回、久しぶりとなるATNOを含め現時点(5/8)で6つのBand NEWを得ることができた。以下、QSO状況を中心に纏めておく。

<4/28>
夕方16時半頃に14.085MH/FT8でQRVを確認。昨夜から既に運用が開始されていたようであるが就寝中につき気づかず。

アンテナをロングパス(北東)方向に向けて待機していると16:43に初デコード。信号はピーク4ラインで入感するもデコードは続かず数分で見えなくなる。

20時を過ぎてショートパス方向で再入感。信号は次第に強力になり4ライン/-12dB程度まで上昇。DFを低めに設定しコール開始したところ13分程でリターンが得られ初QSOとなった。


<4/29>
16時頃に21.077MHz/FT8でQRVを確認。ショートパス方向でワッチするとQSBを伴いながらも最大4ラインで入感。何故か同じ局に何度もレポートを返しており「RR73」が受領できない局も多い。2時間ほどコールして18時過ぎにようやくリターンを得た。次のシーケンスでは「RR73」が得られずDFを変えながら3回目で受領

その後28.077MHz/FT8でのQRVを確認しワッチすると2ラインで入感。アンテナは210度辺りで最も強力になる。EU局もピックアップしており、信号は不安定ながらデコードできたタイミングでコールを続ける。

20時半頃には240度方向でピークで4ライン/-13dB程度に上昇するもやはり同じ局に何度もレポートを返しており、遅々としてQSOが進まない状況。入感とフェードアウトを繰り返し、22時過ぎにWidegraphから光点が消えて終了。

<5/1>
早朝04:20頃から7.077MHz/FT8をワッチすると既に40局ほどがコールされているのが見える。-18dBで入感を確認し低めのDFで空きを見つけてコール開始するもいきなりFalse decodeが連続発生してしまう..

その後、信号は上昇し始めピークで4ライン/-15dB程度となるもリターンは得られず1時間程してフェードアウト気味となったことを機に10.143MHzに移る。

こちらもピークで4ラインで入感していたが、6時を回った頃から次第に信号が弱まり始め出勤時間となる。スマホでのリモート運用に切り替えてコールし続けるも6時半頃には完全にフェードアウト。

結局、両バンドともに激しいパイルアップもありQSOのチャンスは訪れなかった。DXworld.netによると今後、3日間はQRXするとの事。

<5/4>
15時から運用が再開されるとの情報を踏まえ待機していると15時過ぎに14/21MHzでのQRVを確認。21.019MHz/CWをショートパス方向でワッチするとピークRST559程度で入感。+5KHzあたりでコール開始するも、あまりにパイルアップが激しく収まる気配がないため早々に離脱することに..

その後、18.095MHz/FT8で待ち構えているとDF500Hz辺りでTX9Aの運用が始まり、多くのJA局がコールされている。

同局とのQRMを避けるため18MHzでの運用周波数を変えてくるかとも思ったが、18時半にCQシーケンスを捉えて、予め設定していたDF3000Hzでコールを開始し3回目でリターンが得られ、難なく「RR73」を受領できた。


<5/5>
04:15頃から7.070MHz/FT8をワッチすると-20dBで入感。主にEU局をピックアップしており昨日同様、DFを高めに設定しコールしていると次第にJA局にもリターンが返り始め、04:41に「-11」のリターンを得た。しかしながらシーケンスは続かず「RR73」未確認のまま他局に移ってしまう...

再チャレンジしながらも ”In Log”の可能性を考えて10.143MHzに移ることに。7MHzより信号は弱いもののコール開始。5時半頃に信号が弱くなり始めた頃に「-13」のリターンを得るもデコードは続かずにそのままフェードアウト。

6時前の時点で7/10MHzそれぞれコールされているJA局は50局以上見えるが、こちらでは既にデコードできないため終了。ローバンドではアンテナの優位性はなく、送信出力も最大250W程度に抑えているため、予想どおり苦戦を強いられる状況。

ネット情報により16時過ぎに24.910MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチすると20局ほどがコールされているのが見えるがこちらには入感はない。アンテナをショートパス方向に向けて静観していると17:11にようやく-16dBで入感。

デコードは断片的であったが、信号が浮上したタイミングでコールしていると17:37に「-06」でリターン。しかしながらデコードは続かず、2分後に「RR73」をデコードするもFalse decodeの可能性が高くそのままフェードアウト。

18時を回って再び入感。18時半頃には3ライン/-11dBにまで上昇するも、同じ局に何度もレポート返す運用は相変わらず。3000Hz前後でコールしていると18:39に「-17」でリターン。SNRが低いので、シーケンスが繋がらないことを懸念するも無事「RR73」を受領。

19時半頃に28.080MHz/FT8でのQRVを確認。ワッチすると2ライン/-19dBで入感しておりコール開始。

20時半頃になると次第に信号が弱まりデコードは断片的に。20:41に「-16」でリターンを得るもデコードは続かずに「RR73」は未受領。その後、再チャレンジするが、21時半頃に完全にフェードアウト。

<5/6>
ゴールデンウイークの最終日。告知されている二回目のQRTは未だらしく早朝から10.143MHzでQRVを確認するも、K指標が5と高いせいかデコードに至らない。

正午頃になって二回目となるログデータがアップされ「RR73」未受領であった10MHzの ”In log”を確認。7/24/28MHzが”Not in Log”であったが24MHzは他局を含めデータ自体がアップロードされていない様子。

そのことをXでポストすると相互フォローしているスペイン局から昨夜の28MHzで「RR73」が返っているシーケンスのスクリーンショットが届き、CLUBLOG上でもデータ更新を確認。

18時半頃から24.910MHz/FT8でQRVを確認。昨日の運用がPirateである可能性がゼロではないことからコールを再開するも先方のDF827Hzの少し上で被せるように(本物の)Pirateが出没したり、同じシーケンスで延々とコールする局が現れるなど混沌とした状況となる。

信号は安定しておりピーク4ライン/-6dBで入感。WideGraph上はコールされているJA局はスキップして全てが見えないため、QRMを避けるため3000Hzより上でコール。せめて見える範囲でも他局が被っていないか途中で何度も送信を停めて確認するが、その度に(高い頻度で)WideGraph上に濃い光点が見えるのにはさすがに興ざめる..

21:01になってようやく「-08」でリターン。しかしながらシーケンスが繋がらず、結果「RR73」未受領となる。その後再チャレンジするも次第に北米局、EU局もピックアップし始めており、22時を過ぎた時点で未だデコードは散発的に続いているが送信を停止して就寝。

<5/8>
早朝からワッチすると2度目のQRXは未だ実施されておらず、10/18MHzでの運用が続いている。程なくしてログデータが更新され24MHzのQSOが確認できた。

今回のDXペディションでは日本との伝搬が比較的良いせいか、JA局を優先的にピックアップしてくれている感がある。CLUBLOGのLeaderboardsでは多くのJA局
が上位を占めており、Staticsの構成比ではAsia(大半がJAであると推察)が全QSOの36%でEUと比肩している。エンティティ別のランキングは公表されていないがQSOの分布図から見てもおそらくトップであろう。


運用終了予定まで1週間となったが、残る3.5MHz/7MHzについてチャンスが訪れることに期待したい。

2025年4月4日金曜日

306. 2/3月のレビュー

<サマリー>
QSO数は187(2月:88 / 3月:99)となり、前年同期(316QSO)の約6割に留まった。DXペディション局とのQSOは全体の35%を占め、出来高は先細りながらBand Newを17スロット伸ばすことができた。


<バンド/エリア別状況>
オセアニアが複数のDXペディションと50MHZでのVK,ZLのオープンによりQSO数が増えて全体の半分近くを占めた。


<エンティティ別状況>
ATNO解消に繋がるDXペディションはなかったが、ナイジェリアの5N9DTGでBand Newを7つ増やし、50MHzではオセアニアの3エンティティ(VK9XU,H44MS,VP6MW)をWkd。3.5MHzも朝方のグレイライン狙いで4エンティティ伸ばすことができた。
主なエンティティは以下のとおり;



2025年3月22日土曜日

305. 50MHz DXing 2025(1)

2月後半から南米局が入感し始めたこともあり、今年も50MHzのDX入感&QSO状況について記録しておく。

<2/28>

数日前から午後の時間帯でDXペディション局のVK9XU(Chrismas Island)をコールされているJA局が散見されるが、こちらでは入感せず。ペディション期間中は夕方頃からアンテナを向けて待ち構えていると、本日19時過ぎに-15dBで入感。
コール開始し4局ほど待ってリターンが得られた。コンディションは下降気味であり-26dBで何とか「RR73」を受領するもそれが最終デコードとなった。


<3/1>
2月の最終週より朝9時頃から南米がオープンし始めており、3/1の朝8時過ぎにCE/LU/PYが見え始め、9時過ぎにPU3MSRとQSO。今シーズン初めての南米局とのQSOとなった。
西日本では夕方に南西方向のスキャッター伝搬でヨーロッパが入感している様子。

<3/2>
昨日に続き8時半頃からCE/LU/PYがオープン。多い時で6局ほどが同時に入感し9時過ぎに新局のLW6DLSをコールし1回目でリターンが得られた。

11時頃にはHK3WをコールされているJA局が見えるがこちらでは入感せず。ネット情報によるとアンテナ方向100~120度からの伝搬らしい。

外出から戻るとFK/VK/ZLが強力に入感しているため、DXworld.netで告知されていたH44MS(Solomon Islands)のQRV情報を踏まえアンテナを向けてワッチしていると、13:13にいきなり-16で入感。直ぐにコールしリターンを得られた。信号は上昇しピーク時は-9dBほどになるもオープン時間は短く最終デコードは13:35であった。


<3/4>
夜遅い時間帯でロングパス伝搬でカリブがオープンしたようであるがワッチできず。

<3/10>
午後にJT_Alertのアラームが発呼しワッチすると9K2GRが-15dBで入感しコール開始。3局待ってリターンが得られた。VK9CUも同じ時間帯でQRVしているようだが、こちらでは入感せず。

<3/11>
19時過ぎに昨日に続き230度方向からクエートの2局が入感。19時半にはA92HKのCQingが-19dBで入感。いずれも”QSO B4”局のためワッチのみ。A71ATをコールされている局もいるがこちらでは見えず。

<3/12>
16時頃からVK2/3/7がオープンしており、19時過ぎにワッチを再開すると9K2GR,4X4DKが220度方向で入感。イスラエルの新局も出ているようであるが、こちらではデコードできない。パスは地中海方面まで伸びているようであり、5B4,SVをコールされているがDX側は常連局のみ。

<3/20> カリブオープン
11時頃に120度方向でXE1MEXのCQが-18dBで入感。この数日間、スキャッター伝搬で中米が入感しており、TG9AJRとQSOされている局もいるようである。

19時過ぎに220度方向で3B8FAが-9dBで入感。その後FR4PJが-15dBで入感し-8dBまで上昇するも直ぐに見えなくなる。ZSまでパスは伸びているようであるがこちらには入感せず。

23時
半過ぎにWP3RのCQingが-17dBでデコード。今シーズン初めてのカリブ入感となった。何度かコールするも直ぐにフェードアウト。WP4G(QSO B4)も入感しており、こちらの信号をデコードしてくれている。


<3/21>
15時半頃よりVK3,VK9DX,ZL,ZL7DXが強力に入感。オープンは19時過ぎまで続き、ZLを含む8局とQSO。その後、南西方向で9K2GSのCQingをデコード。連日、よく入感しているが、他の中東局は見えない。

23時を過ぎてアンテナをカリブ方面(220度)に向けたまま就寝したところJT_Alertが発呼。
23:51にテキサス州のK5YTを-20dBでデコードしている。初めてロングパスでの米本土入感であり、その後、同じテキサス州のAA5Cが-17dBで入感。両者ともコールするもリターンは得られないままフェードアウト。他に2局ほどQRVしているようであったがこちらには入感せず。オープンしていた時間は16分程度。

PSKReporterをチェックするとAA5Cをコールしている際、こちらの信号をケイマン諸島のZF1EJがデコードしているがQRVは確認できなかった。



2025年2月23日日曜日

304. 風速計設置

2月13日に台風並みの北風が吹いたため、タワーのエレベータユニットでアンテナを下降させた。気象庁HPで公開している市内の観測データによると、最も強かった15時半頃で平均風速9.5m/s、最大瞬間風速18.8m/sが記録されていたが、体感としてはもっと強風であった気がする。
これを機に以前から検討していた風速計を設置することにした。

<機種選定>

ネットで風速計を検索するとハンディタイプのものは数多く出回っているが、風速計を自宅に設置する需要が少ないせいか、据え置きタイプのものは少ない。
幾つか見つけた中では、降水量や外気温等を同時に測定できる一体型のものがあり、また、Wi-Fi接続で手間要らずではあるが、気象観測ホビーの域を出ない感じがするので触手が伸びない。

風速測定に特化した製品を調べているとamazonで中国製品が見つかり、業務用途を謳っていることから購入を決めた。

商品が届き開封すると風速計のコントローラ部分は無骨な筐体で電源スイッチも付いておらず、操作はアラームを鳴らして回路を切断するための「風力階級」を設定するボタンのみ。
いかにも作業現場で使われている感じがあり返って好感が持てる。電源はACアダプタが付属しているが、USB Type-B接続なのでPCから給電することにした。

<設置>
風速センサー(ファン)を取り付けるために同梱されていた金具は、水平方向のマストに取り付けるタイプであり、垂直マストに取り付ける場合は、クロスマウントを挟む必要がある。
思案しつつ先般、ベランダから取り外したアンテナ基台(L型)に合わせてみるとサイズがぴったりでネジ穴一か所でしっかりと固定できるためこれを活用することにした。



設置場所はタワートップが望ましいが冬場の作業は避けるべく、とりあえずベランダから32mm径のポールを伸ばして庇を超えた辺りで固定。地上高は計測地点で約6mとなり、この位置では南/北からの風の通りは良いが、西側は屋根と煙突があるので正確な風速は測定できないかも知れない。

<動作>
LED表示は4つあり、左上が現時点での風力階級(0~12)でその下が風速(m/s)、右上はアラーム設定値(風力階級)と右下が最大値(風力階級)のメモリ表示となっている。
試しにブロアーで風を送ってみると、風速1.3m/s(風力階級0.6)から次第に数値が上昇しアラーム設定した風力階級3.0に近づくと早期警戒ランプが点灯し、3.0を超えると警戒ランプが点灯しアラーム音が鳴り、回路を切断する仕組み。




これまで台風接近を除いて、エレベータユニットでアンテナを下降させる機会は少なかったが、春先の突風などを想定し小まめに昇降させる際の目安としたい。

<参考>風力階級表


2025年2月2日日曜日

303. 1月のレビュー

<サマリー>
QSO数は254となり、
前月(55QSO)、前年同期(85QSO)と比べ大きく増加した。年始に始めたQRP運用と今年初となるエンティティを追いかけたことでアクティビティが高まった。
出来高ではBand Newを7つ増やし14MHz単独で300エンティティ(Wkd)に達した。


<バンド/エリア別状況>
ハンド/エリアともに大きな特徴は見られないが、1月中旬に50MHzでVK,ZLのオープンが続きQSO数が伸びている。


<エンティティ別状況>
一ヶ月間で132エンティティをWkd。エリア別に見るとヨーロッパが全体の36%を占める。カリブ海、アフリカも比較的珍しいエンティティともQSOができている。

入感するも過去に同一バンド/モードでQSOしている局はコールを控えたため、以下の19エンティティはWkdに至らず。
5W,5Z,9N,CP,C2,D2,EA9,HB0,JY,KP2,OA,GJ,GU,S7,SV5,VP6,Z6,ZF,ZL7
コールするもQSOできなかったエンティティは以下の6つ。
8P,A6,C31,KH2,OD,YS
その他に入感の確認に留まったエンティティも複数あり、結果として160エンティティほどの入感に対してWkd率は8割強といったところ。

ATNO解消に繋がるペディション等はなかったが、CW/SSBでBand Newを4つ増やすことができた。特にWake IslandのKH7AL/KH9は、DX World.net で運用スケジュールを告知してくれており、それぞれの時間に合わせてワッチ。毎回、EU等の指定が外れたタイミングでコールし数回のコールでリターンが得られた。
主なエンティティは以下のとおり;

思いのほかアクティビティが高まった1月であったが、無線機の電源を入れない日もあり、やはりモチベーションアップに繋がるイベント(DXペディションなど)がないと先細りする予感はある。

2025年1月13日月曜日

302. QRP DXing 2025

年明けのDXは1/3のカリブ局(J75K)から始まったが、この時期、Band Newに繋がるDXペディションはないことから久しぶりにQRP(0.5W)運用を試してみた。

送信出力の調整は
前回同様、5Wレンジのあるパワーメーター(RW-31L)にダミーロードを接続し無線機のPWRボリュームを回し切り(=実測値4.8W)、AF入力レベル(Tx Audio Level等)を下げて0.5Wに調整。その状態で無線機のアンテナセレクターで通常のアンテナ系(KA1-404L)に切替える。これをバンドを変える度に繰り返す。

送信時、経由しているパワーメーター(KP1)の指針が僅かに震えるがデジタルメーターでは表示(検出)されない。


1/3の8時前に28.074MHzから運用スタート。この時間帯、北米を中心に良くオープンしており、同一シーケンスで40局ほどが見える。

手始めに10分ほどCQを出し続けPSKReporterをチェックすると北米を中心に100局ほどがデコードしてくれており、最長ではブラジル(約1.8万km)まで届いている様子。Hamspotで確認すると、こちらのSNRは-24dBが目立つが、中にはマイナス一桁台でデコードしている北米局もいる。
バンドが混み合っているせいか、こちらの信号をデコードされていない局が近接DFでQRVを始めることが多く、高いDFに設定しつつ何度も被りがないかチェックしながら運用を続ける。

15分後にCA局からコールがあり-11/-24で初QSO。odd/evenを変えながら1時間ほどCQを出していると約300局がデコードしてくれており、4局からコールされて2局とQSOが成立。さすがに効率が悪いので、その後はSNRが良好な北米局をコールして2時間ほどで9局とQSOできた。

送信時に敢えて /QRP を付けることはしなかったが、JT_AlertのText Messageを有効にしている局にはQSO後にメッセージを送ったり、eQSLでは0.5W出力の旨、コメントを残すようにした。

12時頃からは21MHzで南米が強力に入感し始めて、こちらの信号をデコードしているCX、LU局をコールし難なくQSO。15時過ぎには14MHzでセントヘレナ島でフラッグが立っており、CQを出し続けていたので試しにコールしたところ「-10」でリターンを得ることができた。

夕方の時間帯からはロングパスによるヨーロッパ局が見え始めたが、直線距離で3万kmを超えるせいか強力に入感する局をコールしてもデコードされることは少ない。それでも何とか3局とQSOすることができた。15時頃から約3時間のQRVでデコードされた状況は以下のとおり;

1/7の夕方には50MHzでBY,VR,VK6がオープンしており、コールしたところ4局とQSO。VK局からのリターンは得られなかったが2局からのデコードを確認。

ローバンド(7/10MHz)は
6~7時台の時間帯で何度かチャレンジするもデコードされるのは近隣諸国のみであり未だQSOには至っていない。

約10日間、QRVできるタイミングでコンディションの良いバンドを選びQRP運用した結果、30エンティティ58局とQSOできた。

コールし続けてもなかなかリターンが得られないものの、CB無線と同等の出力で世界中と交信できるのは、思いのほか達成感を味わえる。長時間の送信による無線機やアンテナへの負荷、インターフェースの懸念もないため、今後も気楽に運用していきたい。