2025年1月13日月曜日

302. QRP DXing 2025

年明けのDXは1/3のカリブ局(J75K)から始まったが、この時期、Band Newに繋がるDXペディションはないことから久しぶりにQRP(0.5W)運用を試してみた。

送信出力の調整は
前回同様、5Wレンジのあるパワーメーター(RW-31L)にダミーロードを接続し無線機のPWRボリュームを回し切り(=実測値4.8W)、AF入力レベル(Tx Audio Level等)を下げて0.5Wに調整。その状態で無線機のアンテナセレクターで通常のアンテナ系(KA1-404L)に切替える。これをバンドを変える度に繰り返す。

送信時、経由しているパワーメーター(KP1)の指針が僅かに震えるがデジタルメーターでは表示(検出)されない。


1/3の8時前に28.074MHzから運用スタート。この時間帯、北米を中心に良くオープンしており、同一シーケンスで40局ほどが見える。

手始めに10分ほどCQを出し続けPSKReporterをチェックすると北米を中心に100局ほどがデコードしてくれており、最長ではブラジル(約1.8万km)まで届いている様子。Hamspotで確認すると、こちらのSNRは-24dBが目立つが、中にはマイナス一桁台でデコードしている北米局もいる。
バンドが混み合っているせいか、こちらの信号をデコードされていない局が近接DFでQRVを始めることが多く、高いDFに設定しつつ何度も被りがないかチェックしながら運用を続ける。

15分後にCA局からコールがあり-11/-24で初QSO。odd/evenを変えながら1時間ほどCQを出していると約300局がデコードしてくれており、4局からコールされて2局とQSOが成立。さすがに効率が悪いので、その後はSNRが良好な北米局をコールして2時間ほどで9局とQSOできた。

送信時に敢えて /QRP を付けることはしなかったが、JT_AlertのText Messageを有効にしている局にはQSO後にメッセージを送ったり、eQSLでは0.5W出力の旨、コメントを残すようにした。

12時頃からは21MHzで南米が強力に入感し始めて、こちらの信号をデコードしているCX、LU局をコールし難なくQSO。15時過ぎには14MHzでセントヘレナ島でフラッグが立っており、CQを出し続けていたので試しにコールしたところ「-10」でリターンを得ることができた。

夕方の時間帯からはロングパスによるヨーロッパ局が見え始めたが、直線距離で3万kmを超えるせいか強力に入感する局をコールしてもデコードされることは少ない。それでも何とか3局とQSOすることができた。15時頃から約3時間のQRVでデコードされた状況は以下のとおり;

1/7の夕方には50MHzでBY,VR,VK6がオープンしており、コールしたところ4局とQSO。VK局からのリターンは得られなかったが2局からのデコードを確認。

ローバンド(7/10MHz)は
6~7時台の時間帯で何度かチャレンジするもデコードされるのは近隣諸国のみであり未だQSOには至っていない。

約10日間、QRVできるタイミングでコンディションの良いバンドを選びQRP運用した結果、30エンティティ58局とQSOできた。

コールし続けてもなかなかリターンが得られないものの、CB無線と同等の出力で世界中と交信できるのは、思いのほか達成感を味わえる。長時間の送信による無線機やアンテナへの負荷、インターフェースの懸念もないため、今後も気楽に運用していきたい。

2025年1月2日木曜日

301. 2024年レビュー

<QSO数>
年間のQSO数は1,309となり、2023年(1,548QSO)との比較で15%減少。QSOの大半はDX局へのコールがメイン
であり、QSO終了後に他局から呼ばれた際には応答する運用であった。
モード別では、FT8(FT4)が全体の91%を占めた。DXペディション局やDXコンテストを除き CW/Phoneに触手が伸びない状況に変わりはない。

月別では100QSOに満たない月が全体の半分を占めた。7月頃から無線以外に時間を費やす機会が増えてアクティビティが低下した影響は否めない。

バンド別に見ると50MHzのQSO数が574QSO(昨対比1.5倍)となりQSO全体の44%を占めた。これはNew Gridを追いかけて国内および近隣諸国とのQSO数が伸びたこととF2層伝搬に
よる北米/南米局とのQSO数が増えたことに起因する。

一方でHF帯は全バンドで前年を下回り、合計の725QSOは前年の6割程度に留まっている。
「DXペディション」と銘打ってQRVしていた局(計66局)とのQSO数は369となり、DX QSO全体の3割を占めた。


<DXCC>
Mixedで309エンティティ(+6)、Challenge(Wkdベース)で2,205スロット(+144)まで伸張。しかしながら増加幅(率)はそれぞれ昨年の半分以下であった。


参考指標としている年間DXCCは225エンティティとなり、前年(255エンティティ)からは減少。同一バンド/モードではコールしない前提のため、新局が見つからずQSOしなかったエンティティも少なからず存在した。2024年のATNOは以下のとおり;


<50MHz>
ここ数年、夏季シーズンのマルチホップEsによるヨーロッパ・北米方面が優れない一方で、春/秋シーズンのF2層伝搬により北米、南米局が多く入感する日が続いた。
F2層伝搬によるヨーロッパ、カリブ(ロングパス)も何度か経験したが、比較的よく入感する局は ”QSO B4” の常連局が多くQSO数は思っていたほどは伸びない。特にカリブ方面のNewエンティティは入感(デコード)時間が短い若しくは不安定なケースが多く、安定しているとパイルアップが激しく太刀打ちできない状況で不調に終わった。

それでも一年間で74エンティティとQSOし(前年は68エンティティ)Band NEWとしてはオセアニアを中心としたDXペディションのおかげで14エンティティをWkd(Cfm)できた。


<トピックス>
特筆するほどのトピックスがない一年であったが、振り返
ってみて幾つか挙げてみた。
●VUCC Award
2023年末から意識してNew Grid局を追いかけ始め「Gridmaster」を活用して国内および近隣国は未Cfmのグリッドを確認してコールするスタイルで運用。結果、1年間で150グリッド以上を積み上げ779グリッドまで伸張した。
Cetificate は7月に700グリッドを超えた時点でLoTWで請求して1ヶ月ほどで到着。

●トラブル対応
4月にローテータ本体の故障による交換対応を行った以外は台風等によるアンテナへの影響もなく、ここ数年では平穏に過ごせた一年であった。
●無線機材/アンテナ類
ハムフェアを含め無線関連の機材・部品等を購入することが全くなかった。唯一、災害発生時の備えとして大型蓄電池(2,000kW/hクラス)を購入したが、将来的に移動運用することがあれば役に立つであろう。
ベランダに設置していたマルチバンドホイップ(UHV-9)も殆ど使用する機会がないので台風シーズン前に撤収。

●ブログ運用
これまでDX局との交信状況を記事としてまとめ掲載してきたが、最近はX(旧Twitter)で記録を兼ねてポストすることが増えたため、1ヶ月に1~2回程度の更新となっている。
私的な備忘録として始めたブログであるが、開始8年目で累計10万アクセスを超え(これが多いのかどうかは不明であるが)記事をご覧いただいたOM諸氏からメールを頂戴することもあり、励みにさせていただいている。
●1万QSO到達
2015年5月にQRVを開始し2024年10月に1万QSOに達した。QSO数を増やすことは特に意識してはいないが、1万という数字は「よみうりアワード」を彷彿させる。開局間もない学生の頃には途方もない数に思えたが、近年では
コンテストとFT8運用により単年で1万QSOを達成される局もいらっしゃると聞く。ちなみにLoTWでのCfmは7,500程度に留まっている。

10年の節目となる今年もできる範囲で気楽に続けられる趣味として、アクティビティを維持していきたい。