2026年11月8日日曜日

342. EMEチャレンジ(2)

<方位・仰角調整>


アンテナの方位は、アンテナブームの後方からiPhoneのアプリを用いて測定し、アンテナマストを手動で回転させて調整する。

仰角は、レーザーポインター機能付き
のデジタル角度計をアンテナブームに当てて計測し、スタックブームと並行に取り付けた補助パイプ(PVC)を上下させて調整する。

寄せ集めの構成であり、いかにも実験的であるが、この調整を迅速かつ正確に行えるかが、
運用の成否を左右するポイントと考える。

なお、仰角方向のずれによる利得低下について、アンテナの利得(約22 dBi)、垂直面の半値幅(3 dBビーム幅:約20°)およびメーカー公表の垂直面パターンを基に、ビーム中心からの角度のずれによる利得低下を試算した。

仰角誤差 利得低下(概算)
 0.5°   0.02 dB
 1.0°   0.07 dB
 2.0°   0.28 dB
 3.0°   0.62 dB
 5.0°   1.73 dB
  10.0°   3.00 dB

以上により、仰角の指向誤差が3°以内であれば、大きな利得低下を招くことはない。このアンテナでは月追尾に極端な精度を求める必要はなく、時間の経過とともに、数度以内の追尾精度を維持できれば十分と推察する。

<運用候補日>


11月における運用候補日を決めるべく、天体暦に基づく月位置データを生成AIで整理・分析し、運用候補日を選定した。条件は以下のとおり。

・仰角の変化量が比較的少ない南中付近(概ね真南方向)を中心に、前後1時間程度で、仰角15°以上となる時間帯。

・ARRL EMEコンテスト開催期間を除き深夜帯(23:00~04:00)は除外。



<アンテナ設営>


まずはアンテナマストをそのベースとなるウッドデッキの支柱に取り付ける。太い角柱
(90mm)にも32Φのマストが取り付けられるアンテナ器具(BMK32A-P)を用いて2か所を固定。
角柱はアイアンウッドだが、ステンレス製のバンドで表面に傷が付かないよう、ゴムを挟んで養生した。

アンテナ(2x720)がメーカーから直送されてきたので、屋内で組み立てを行う。

組み上がったアンテナをアンテナマストに取り付けて、図面どおりアンテナの可動域をチェック。

サイドブームとアンテナマストを固定する付属品のクロスマウント(CM90)は、マスト径が合わなかったため、別途DXアンテナ製のものを使用した。また、固定用ボルトを蝶ネジに交換し、設営や調整作業をスムーズに行えるようにした。

アンテナのSWRは436.0 MHzで1.1まで低下し、EME運用周波数の432.1 MHzからバンドエッジの430.0 MHzまでは、ほぼ1.4のフラットな値となった。念のため、測定位置を給電点(分配器)直下に変更して確認したが、SWRに目立った変化は見られなかった。


<続く>

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