2023年10月5日木曜日

261. DX運用日誌(145)

●VK9LAA(Lord Howe Island)
W7YAQ,K7ARのチームによるK8H(2022),YJ0A(2023)に続くDXペディション。期間は9/21~10/4と告知されている。
ロードハウ島は4年前に14MHzでQSOしたVK9APXのみであり、伝搬的にも易しい地域のためBand NEWを一つでも多く増やしたいところ。

ペディションスタート時、FT8では激しいパイルアップとフィルタ設定で苦戦したが、CWやRTTY(CQ WW RTTY Contest)では、いずれも数コールでリターンが得られ、順調にBand NEWを積み上げることができた。

50MHzも9/29の夕方にCQシーケンスをピンポイントで捉えることができQSOに繋がった。

結果は8バンド18QSO。上出来ではあったが、3.5MHzは先方がQRVしている時間にワッチできず逃してしまった。


●ZD9W(Tristan da Cunha & Gough Island)-ATNO-
YL2GMによるSO2RでのDXペディション。トリスタン・ダ・クーニャ諸島は、ケープタウンとブエノスアイレスの中間に位置し、日本からの距離は17,500kmで対蹠点にも近い。
QRV期間として9/29~10/22が告知されており、先ずはATNOの解消とBand NEWを幾つ伸ばせるか期待が高まる。


<9/30>
QRV初日。朝の6時過ぎに21.074MHz/FT8で初入感。SNRはピーク-16dB程度だがデコードは散発的。北米局をピックアップしていたが暫くしてフェードアウト。

事前にVOCAPの伝搬予測をチェックしていたものの、実際のところJAとの伝搬状態の良否は解らなかったが、とりあえずHigh Bandでこのレベルで入感したことで安堵。

その後も北米局によるパイルアップは見えていたが再浮上することはなかった。一部でPirateも出没している様子なので厄介である。

夜の23時頃より24/28MHzの標準周波数で複数のJA局がコールされているが、こちらでは入感はなかった。

<10/1>
日曜日の早朝から夜半までQRVを確認できず。深夜0時前に28MHzで多数のJA局がコールされているが昨日同様、こちらでは入感はない。

<10/2>
朝4時過ぎにPSKReporterをチェックし14.084MHzでのQRVを確認。5時前にいきなり4ライン/-16dBで入感したのを機にコール開始。当初は主にEU局にリターンを返していたが、そのうちJA局を中心取り出し始めてくれている。

運用はMSHVであり、先方のDFよりも低い150-300Hz辺りと高いDF(2950Hz近辺)をピックアップする傾向が伺える。コール開始時から小一時間ほど低いDFを転々とするもリターンが得られず2900Hz台にQSY。

06:23頃にフェードアウトしたため送信を一旦停止。06:35頃から再び4ラインで入感するも、今度は北米中心にピックアップしており、断続的にコールするも7時半頃に再びフェードアウト。

8時過ぎまで入感していたがデコードできないシーケンスが増えたのでコールは控えることに。結局、5時過ぎから断続的に2時間半ほど(通勤途中を含め)トライしたが、残念な結果に終わった。

午後になって、15時半頃に7/10MHzのQRV情報を得て10.143MHzをワッチすると、2ライン/-3dBで強力に入感。既にJA局が60局ほどコールされているのが見える。
7.084MHzを見に行くと、こちらは6ライン/-14dBで更に強力に入感。コールされているJA局は15局ほどしか見えないので、こちらからトライすることに。

自宅のWebカメラでパワーメータの映像を確認しながら送信出力を170Wに設定しコール開始。午前中のような長丁場を想定したが、幸運にもコール開始5分ほどでリターンを得られ、あっけなくATNO解消となった。

次に10MHzに移るもパイルアップは激しさを増しており(多い時で100局以上)空きDFもなかなか見つけらない状況。またスマホの画面操作では、PC操作の様に円滑にDFを変更することができない。

16時頃からコールを開始し1時間以上経って、Wide Graph上の光点が突然途切れる。何かトラブルが発生したのか、その後、再び入感することはなかった。

23時頃から21.084MHzで同局をコールするJA局が多数見えるが、こちらではWide Graph上に全く光点が現れない。0時を回った頃に3回デコードするが、そのままフェードアウト。夜半のHigh Bandはこちらでは厳しいかも知れない。

<10/3>
朝5時ごろよりワッチ開始。PSK Reporterをチェックすると21/28MHzにQRVしている様子が伺える。

21MHzでは北米局がコールするのが見えるがJA局はコールされておらず、28MHzに移るとJA局が10局ほどコールされている。アンテナをロングパス方向に向けると5:24に2ライン/-13dBで入感。北米を中心にピックアップしているがJA局にもリターンを返している。

6時を過ぎてフェードアウト気味になったが06:16にリターン。そのまま「RR73」まで進むも、3シーケンスともHint依存でSNRが低い。その後は再び入感することはなかったことから"
False Decode"を疑ったが、後ほどCLUB CLOGでIn Logを確認できた

6時半前に14.084MHzに移ると数局がコールされており、アンテナをショートパス方向に向けると4ライン/-9dBで強力に入感。既にJA局による複数のSPOTも上がっており、昨日同様、パイルアップの広がりが気になるところ...

DFを227Hzに設定しコール開始。途中、高いDFでピックアップされていることを確認し2900HzにQSY。コール開始後15分ほどでリターンを得た。昨日の2.5時間の長丁場を思えば幸運であった。
午後、14時過ぎから昨日同様10MHzをリモート運用でワッチ。10.146MHzで北米局がコールするのが見えており、14時半頃には多くのJA局も見え始める。

15:09に入感したのを機にコール開始。今回は最初から2900Hz以上にDFを設定し、その近辺で被りがないかチェックしながらコールし15分ほどでリターンを得た。

信号は強さを増して6ライン(3ストリーム)で見える。午後の時間帯、Low Bandの伝搬は良いようである。


<10/4>
朝5時前に18.092MHz/24.925MHzでQRVを確認。それぞれ20局ほどがコールされているが、こちらでは入感はない。

05:16に24MHzでアンテナをロングパス方向に反転したところ入感があり、ビームを向けると4ラインでデコード。DFを2900Hz辺りに設定しコール開始し、20分ほどでリターンを得た。

次のシーケンスでFalse Decodeが同時に発生し、これに引っ張られてシーケンスがTx4に変更されたが、なんとか「RR73」まで辿りついた。

その後、18MHzをワッチすると、JA/北米局合わせて40局ほどがコールされており、アンテナをショートパス方向に振ると4ライン/-15dBで入感。1000Hz以下の局をピックアップしている傾向が見えたので、300-900Hz間で空いてるところを移動しながらコール。

信号は更に上昇して6ライン/-9dB程度になった頃にリターン。コール開始後7分ほどであった。
6時半頃にはフェードアウトしこちらでは見えなくなったため、朝のピーク時間は意外と短いかも知れない。


<10/5>
16時頃から21.084MHzでQRVしている様子であったが、リモートで確認するも入感はない。帰宅後、18時前からワッチするとロングパス方向で4ライン/-8dBで強力に入感。

JAだけで50局ほどがコールされているのが見えており、リターンの半数はこちらでは見えないEU局であるため、少なくとも100局以上が集中していると考える。

Wide Graphを見ると高いDF(3100Hz辺り)まで埋まっており、今回は800~900Hz辺りに空きを見つけてコール開始。幸運にも5分ほどでリターンを得られた。

結果、10/2に初日が出てから4日間で7MHz~28MHzの7バンドを埋めることができ、当初の懸念(VP8シリーズ並みに厳しいのではないか..)は杞憂に終わった。
残すバンドは3.5MHzであるが、Low Bandの伝搬も良いようなので注視したい。

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